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第31回車の席次~一番安全な席を上位者へ。基本を理解した上で臨機応変に対応する

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車の席次は、安全を基準に判断する

医療機関に勤めていると、車の席次を考える機会はごくごくまれだと思います。とはいえ、研修先で上司とタクシーに乗ったり、緊急時に自家用車で患者さんを自宅まで送ったりする機会があるかもしれません。ビジネスマナーの基本として覚えておけば、とっさの判断に困らず安心です。
車の席次の考え方は「車内で一番安全な席に上位者が座る」ということに尽きます。ひと言で「車の席次」と言っても、タクシーに乗るとき、自家用車に乗るとき、また誰と同乗するか、などパターンは様々です。

1.車内の上座・下座
2.同乗者の役職順

の2つのポイントを覚えておき、状況により瞬時に判断できるようにしましょう。

図1:タクシーや運転手付きの車の場合

タクシーや運転手がいる場合、運転席の後ろが上座となります。これは、万一事故に遭ったとき、運転席の後ろが一番安全な席と考えられているためです。事故のときに危険性が高い助手席が末席。最も目下の人は助手席で支払いや道案内の役割を務めます。後部座席に3人座る場合は、原則として中央が下座です。しかし、タクシーの場合、運転席の後ろは入り口から最も遠い席となり、乗り降りが不便です。後部に3人座るときは、乗車前に本人の意向を確認すると、相手への配慮を示すことになり、より丁寧な印象になります。
病院の車など自家用車を同行者の誰かが運転する場合は、4〜5人で乗車するなら助手席が上座。タクシーの場合の末席が、自家用車では上座になりますから、しっかり覚えておきましょう。後部座席に3人で座る時は、タクシー同様、真中が最も下座です。3人で乗車する場合、後部は1人でゆったり座れることになるため、後部が上座という考え方もあります。乗車時に「後ろの席でよろしいでしょうか?」と声をかけると、気持ちよく座っていただけます。

図2:自家用車などの場合

上座・下座と役職順を基本に、状況に合わせた気遣いを

車内での席次は「目上の人が上座に座る」が基本ですが、必ずしもルール通りが正しいというわけでもありません。その時々で状況に合わせた気遣いを見せるのが、本物の「おもてなし」。たとえば身体が不自由な人や着物を着ている人の場合、奥の席に座るのは難しく、入り口近くの席の方が乗り降りに便利です。行き先が異なる複数の人で同乗する場合は、降車順を考えて座ると都合がいいですね。また、女性が後部中央席になる場合は足を中央部の山に乗せたり、開いて座らなければならなくなるため、窓側や助手席と代わるなど、臨機応変に対応する配慮が欠かせません。
さらに、上座・下座が分かっていても、役職の順位が分からないと正しい席に案内することができません。いざというときに慌てないためにも、勤務先の役職者と役職の順位をしっかり頭に入れておきましょう。同乗者の中であなたが一番目下の立場であれば、最後に乗車するのもマナーのうち。最後の人がドアにはさまれないように押さえておくなど安心して安全に乗車できるよう配慮し、降りる際も後部座席に忘れ物がないか確認しましょう。

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村尾 孝子(むらお たかこ)

薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。

マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。

株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/


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