清潔な制服は「信頼できるセラピスト」の証【第21回】
公開日:2018.06.04 更新日:2023.03.30
文:村尾 孝子
薬剤師/医療接遇コミュニケーションコンサルタント
リハビリに入る前には必ずチェックを
医療人の身だしなみで一番のポイントは清潔感です。ほとんどの場合、病院から支給された制服を着ていると思いますが、患者さんは意外なほどすみずみまで見ています。特にセラピストの場合は患者さんと直に触れる機会も多く、距離が近いぶん制服の汚れがとても目立ちます。せっかく高い技術を持っていて心を込めた施術をしていても、「不潔そうだから触られるのは嫌だな」と思われるのはとてももったいないことです。
制服の汚れについては特に意識し、リハビリに入る前は必ずチェックするよう心がけましょう。チェックポイントとしては
- シワくちゃになっていないか。
- 汗や皮脂の汚れ、食べこぼしなどのシミがついていないか。
- ボタンは取れかかっていないか。
- ポケットのまわりにボールペンなどのインクがついていないか。
- ニオイは大丈夫か。
などが挙げられます。もし、一つでも当てはまるようなら是非取り替えてください。ポイントとしては、「まだ大丈夫かな?」と少しでも思ったら取り替えることです。「清潔か否か」の基準は人それぞれですが、医療人として大切なのは自身ではなく患者さんの基準です。すべての患者さんに清潔だと思ってもらうため、「これは誰が見ても大丈夫!」というレベルの清潔感をキープしましょう。
また、制服は白や薄水色など淡い色のものが多いので、インナーも派手な色や柄ものは避けるというところまで配慮できるといいでしょう。
自分で洗う場合は「香り」に注意
制服のクリーニングは、ほとんどの病院が業者に委託しているはずです。ただ、支給枚数が少なめだったり夏場で汗をかいてしまったりして、自分で洗うこともあるかもしれません。その際に気を付けたいのは、洗剤や柔軟剤の香りです。いくら自分がいい香りだと思っていても、すべての患者さんが同じように感じる訳ではありません。洗剤や柔軟剤はできるだけ無香料もしくは微香性のものを選ぶようにしましょう。
また、制服同様気を付けたいのが上履きです。上履きは制服と違って自分で用意することが多いと思いますが、「足元を見る」という言葉もあるほど、人の足元はよく目につきます。白い靴が黒くなっていたり、かかとを踏みつぶして履いたりしていませんか? 動きやすいものを選ぶのはもちろんですが、汚れてきたら適宜履き替えられるように準備しておきましょう。もし爪先がオープンになったサンダルタイプの上履きの場合は、靴下にも注意が必要です。柄ものなどは避け、キレイに洗濯された白無地がベストです。
いずれにしても、お昼ご飯を食べこぼすなどして着替えが必要になることもあります。ロッカーにはクリーニング済みの着替え一式を常時用意しておきましょう。
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村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/
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