理学療法士が受ける適性検査とは?対策方法と適性がある人の特徴も
理学療法士(PT)が就職・転職活動を行う際、採用面接で適性検査を受ける場合があります。適性検査とは、その仕事に従事する適性があるかを客観的に判断するための検査であり、「能力検査」と「性格検査」の2種類があります。
この記事では、理学療法士が受ける適性検査の内容や対策について詳しく解説します。あわせて、理学療法士としての適性がある人の特徴も紹介するので、就職・転職活動を検討している方や現在活動中の方は、ぜひご一読ください。
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理学療法士の適性検査とは?
適性検査とは、これから従事する仕事に対して、適性があるかどうかを客観的に判断するための検査です。理学療法士の適性検査では、リハビリテーションの専門家として働くために必要な知識・能力があるか、性格がリハビリ職に適しているかどうかなどが問われます。検査の内容は、一般的に能力検査、性格検査の2種類です。
ここでは、理学療法士の適性検査の概要を、能力検査と性格検査にわけて詳しく解説します。
能力検査
能力検査は、基本的な学力や一般常識を問うテストです。設問の答えとしてふさわしいものを選択肢から選ぶ形式が一般的で、難易度は中学校卒業程度とされています。
能力検査には言語分野と非言語分野の2種類があり、それぞれの内容は次の通りです。
言語分野 | 語句の意味や用法、文の並び替え、空欄補充、長文読解など |
---|---|
非言語分野 | 推論、損益算、仕事算、速度算、割合など |
言語分野では、言葉の意味を正しく捉えたり、内容を適切に理解したりする国語的な問題が出題されます。一方の非言語分野は、数学的な計算問題がほとんどです。
正解数だけでなく、時間内に解いた問題数もチェックされることがあるので、参考書や問題集でペース配分や回答方法に慣れておきましょう。
性格検査
性格検査では、考え方や普段の行動をもとに、施設・企業への適合性や業務への適正を測定します。
日常の行動や考え方、仕事への取り組み方などに関する設問が並び、選択肢から自分に当てはまるものを選んで回答する形式が一般的です。
性格検査で問われる主な内容は、次の通りです。
- ・人間性
- ・行動パターン
- ・意欲
- ・虚偽の有無 など
性格検査からは、それぞれのキャラクターや仕事への積極性、トラブル発生時の対応、ストレスへの耐性などが読み取れます。回答に一貫性がない場合、嘘をついていると判断される可能性もあるので注意しましょう。
適性検査の対策を行うには?
適性検査のうち、能力検査は一般常識や基本的な学力を確認するものなので、事前準備をしておけばあわてずに回答できるでしょう。
能力検査の対策方法は、下記の通りです。
- ・参考書や問題集を解く
- ・出題傾向を把握しておく
- ・時間配分を決めておく
参考書や過去問題集を活用して対策すると、出題形式や回答方法をイメージしやすくなります。その際、複数の問題集を解くよりも、1つの問題集をくりかえし解くほうが効率的です。苦手な分野があれば、集中的に問題を解いて克服しておきましょう。
能力検査は問題数が多いので、1つの問題に時間をかけすぎないように時間配分を決めておくこともポイントです。
一方、性格検査は能力検査と違って明確な答えがないため、対策は難しいでしょう。「印象をよくしたい」と意気込んでも、プラスに作用するわけではないので、取り繕うことなく思った通りに答えるのがおすすめです。
ただし、制限時間のなかでたくさんの質問に答えていくと、回答に矛盾が生じる可能性があります。そのせいで「回答に信頼性がない」と判断されないように、各設問に対して誠実に回答することを心がけてください。
また、応募先の社風や働き方を正しく理解した上で回答すると、面接時や就職後のミスマッチを防ぎやすくなるでしょう。
理学療法士に適性がある人の特徴は?
理学療法士には、さまざまな能力やスキルが必要です。そして、求められる能力やスキルが身についている方は、理学療法士への適性があると言えます。
適性検査はもちろん面接対策のためにも、自分に理学療法士としての適性があるかどうかをきちんとチェックしておきましょう。
ここでは、理学療法士としての適性がある方の特徴を5つ紹介します。
コミュニケーション能力が高い
コミュニケーション能力は、理学療法士に求められる重要なスキルの1つです。
理学療法士が関わる患者さまは子どもから高齢者まで幅広く、症状もそれぞれです。そうしたなかで、1人ひとりの患者さまに合ったリハビリ計画を作成するには、言葉や表情、態度にまでしっかり気を配り、患者さまに寄り添う必要があります。また、最近では訪問リハビリのニーズも高まっており、患者さんの自宅に出向いてご家族と接する機会も増えています。加えて、スムーズな治療・訓練のためには、病院や施設のスタッフの方との連携も重要でしょう。
そうしたことから、さまざまな人とコミュニケーションを取り、信頼関係を深めることは、理学療法士にとっての大事な職務だと言えます。患者さまやご家族、医療・介護スタッフとしっかり連携するためにも、コミュニケーション能力を高めておきましょう。
観察力がある
理学療法士には、患者さまの状態や変化を正しく把握する観察力が求められます。
患者さまのなかには、「リハビリがつらい」「やめたい」と思っている方も少なくありません。そして、そうしたメンタルの状態にも配慮した上で訓練メニューを考えたり、調整したりすることも、理学療法士の大事な役目です。患者さまのメンタルが弱っている場合は、きちんと話を聞いて寄り添ったり、根気強く説得したりといった対応も必要になります。
表情やしぐさなどから相手の状態の変化に気づける方や、多角的に物事を考えられる方は、理学療法士への適性があると言えるでしょう。
共感力がある
共感力が高い方は、理学療法士の仕事に向いています。
「思うように体を動かせない」「外出できなくてつらい」「仕事に復帰できるか不安」など、患者さまによって悩みや不安はさまざまです。身体機能の回復を目指すには、リハビリに対するモチベーションを維持する必要があるため、理学療法士には患者さまの悩みや不安を理解しようとする共感力が求められるでしょう。
患者さまの気持ちに共感し寄り添える力は、適切な声かけやリハビリ計画の調整につながり、理学療法士として働く上での強みとなります。
向上心がある
理学療法士は、日々進歩する医療技術やリハビリ技術への対応が求められるため、向上心が必須です。
理学療法士が専門性を高めるには、さまざまな研修や勉強会に参加して、知識・スキルの向上を目指す必要があります。日本理学療法士協会が開催する研修・勉強会や、自治体が開催する勉強会などに参加するのが一般的ですが、通常の業務に加えて学習を継続するのは、けっして楽なことではありません。
そうしたことから、向上心がある方は、理学療法士に向いていると言えます。
前向きな性格をしている
患者さまの身体機能の回復を目指すには、前向きな気持ちでリハビリを続けてもらうことが重要です。そのため、明るく前向きな性格で患者さまと向き合い、モチベーション維持に尽力できる方は理学療法士に向いているでしょう。
患者さまのなかには、リハビリに消極的だったり、なかなか成果が出ないことにストレスを感じたりする方もいます。そうした患者さまのモチベーションを上げるためにも、理学療法士は元気に声かけしながら訓練を進めることが大事です。
理学療法士が目標を持って前向きに仕事をする姿勢は、リハビリに励む患者さまに元気を与えることにもなります。
まとめ
理学療法士は就職・転職の際に、適性検査を受ける場合があります。適性検査には能力検査と性格検査の2種類があり、能力検査のほうは参考書や問題集を活用して事前に対策することが可能です。一方、性格検査は事前の対策ができないため、自己分析を行った上で取り繕うことなく回答しましょう。
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※当記事は2024年2月時点の情報をもとに作成しています
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