理学療法士が円満退職するには?退職時の手順やポイントを解説

更新日 2024年01月05日 公開日 2024年01月05日

#情報収集 #転職検討/準備

理学療法士の方が転職する場合、現在の職場での手続きや引き継ぎをスムーズに済ませ、円満に退職したいところです。特に理学療法士として働き続ける方は、研修先や転職先で以前の職場の関係者と出会う可能性があります。退職する職場の人たちとは、最後までよい関係を保つように心がけましょう。

当記事では、理学療法士のみなさんが円満退職するための手順やポイントについて解説します。転職を検討している理学療法士の方は、ぜひ参考にしてください。

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理学療法士が円満退職するには?退職時の手順やポイントを解説

理学療法士は転職が多い?

理学療法士をはじめとする医療福祉職全体の離職率は、約13.5%と報告されています。

(出典:厚生労働省「2産業別の入職と離職」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/22-2/dl/kekka_gaiyo-02.pdf

宿泊業・飲食サービス業(25.6%)や、生活関連サービス業・娯楽業(22.3%)ほどではありませんが、この数値は全業界のなかで比較的高めの水準です。

理学療法士が転職を考える理由はさまざまですが、一般的な理由としては以下の2つが挙げられます。

【理学療法士に多い転職理由】

●幅広い経験を積むため
さまざまな症状や背景を持つ患者さまに対応できる知識・スキルは、理学療法士として働く上で非常に重要です。多様な施設や職場で経験を積み、新たな技術やアプローチの仕方を学んでいけば、自身の専門性を深めてスキルアップやキャリアアップを図ることができるでしょう。

●職場によっては給与が上がりにくいため
理学療法士の方の給与は、職場によって大きく異なります。また、施設の経営状況などによっては、期待通りに昇給しないケースもあるでしょう。そのため、給与が上がりにくい職場から、給与がより高い職場へ移るという選択をする方もいます。

転職によって新たな経験やスキルが得られるほか、収入アップも期待できます。

ただし、理学療法士が働くリハビリ業界は意外と狭いため、以前の職場での評判が新しい職場に伝わってしまう可能性もないとは言えません。新たな職場で良好な人間関係を築くためにも、まずは現在の職場を円満に退職することを心がけてください。

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理学療法士が円満退職する際の手順は?

理学療法士が円満退職するには、職場に迷惑をかけないように余裕をもって退職を伝え、手続きや作業を進めることが大切です。職場によって手続き・作業の詳細は異なりますが、大まかな流れは共通しています。

ここでは、理学療法士が円満に退職するための手順を簡単に解説します。

直属の上司に早めに退職を伝える

退職を決意したら、その意思をいつ・誰に伝えるかが重要です。

まず「いつ伝えるか」ですが、民法上は2週間前までに退職の意思を伝えればよいと定められています。ただし、一般的には2~3か月前に施設へ退職意向を通知するのが望ましいとされます。

特に理学療法士のような専門職の場合は、担当している利用者さまの引き継ぎや後任探し、退職手続きなどに時間がかかることがあるため、早めに相談するほど円満退職しやすくなるでしょう。就業規則で退職の申告時期が定められている職場もあるので、事前に確認することが大切です。

「誰に伝えるか」については、最初に直属の上司に伝えるのがマナーです。定期的な意向調査がある場合は、その機会を利用すると話がスムーズでしょう。退職の意思を伝える際は、できるだけ前向きな退職理由にするのがポイントです。具体的に退職日の希望があるなら、それについてもはっきりと伝えましょう。

同僚や関係者に退職を伝える

直属の上司に退職の意思を伝えた後、次に考えるのは同僚や患者さま、利用者さまへの説明です。円満な退職を目指すためには、周囲に迷惑や負担をかけないように配慮してください。

業務の引き継ぎが必要な場合は、早めに周知して退職までのスケジュールを立てます。余裕をもって伝えておけば、勤務シフトの調整や引き継ぎ時間の確保がしやすくなり、後任者とのやりとりもスムーズに進むでしょう。円満退職するには常識的な手順を踏み、最後まで責任を果たすことが重要です。

なお、それぞれの関係者に伝えるタイミングは上司と相談しながら決めると、業務に支障が出にくいでしょう。お世話になった方には、これまでのお礼も一緒に伝えることが大切です。

書類・返却物の手続きをする

退職時には、職場に返却するものや受け取る書類もあり、さまざまな手続きが必要です。以下は、退職に伴う返却物や書類の一例です。

【返却するものの例】

●健康保険被保険者証
●社員証、IDカード、名刺
●制服
●ロッカーや机の鍵、備品など
●市販されていない特殊な資料や教材
●業務で使用した資料

【会社から受け取る書類の例】

●雇用保険被保険者証(職場で保管している場合)
●年金手帳(職場で保管している場合)
●退職証明書(健康保険・厚生年金保険資格喪失証明書)
●離職票

源泉徴収票も受け取る必要がありますが、一般的には、退職後1か月以内に郵送で送られてきます。

実際に必要な手続きは職場によって異なるため、退職時は職場からの指示を確認した上で、手続きを進めましょう。

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円満退職のためのポイント3つ

理学療法士のような専門職の場合、意外なところで意外な人同士がつながっているケースも珍しくありません。退職時に職場とトラブルを起こしてしまうと、業界内でうわさが広まって働きづらくなる可能性があるため、注意が必要です。

ここでは、理学療法士の方が円満に退職するコツを3つ解説します。

引き継ぎを丁寧に行う

円満に退職するためには、丁寧な引き継ぎが欠かせません。後任者が決まっている場合、しばらく一緒に担当業務を進めるのが理想的です。新しい業務が追加された場合は、補佐役としてフォローに回るとよいでしょう。

後任者が未定の場合、引き継ぎノートを作成する方法がおすすめです。引き継ぎノートには、下記の内容を記載しておくとよいでしょう。

【引き継ぎノートに記載する項目例】

●1日の流れ
●担当する患者さま、利用者さまの情報や注意事項
●業務で使用する書類やファイル、データの保管場所
●委員会への参加など特別な活動内容
●やりとりのある方の情報

新人が読んでも理解できるようにわかりやすく書いておけば、後任者が業務をスムーズに引き継げます。

退職のタイミングを考える

円満な退職には、タイミング選びも重要です。一般的には、年末や年度末にあたる12月末、3月末が最も退職が多い時期とされます。節目の時期は人事の流動性も高まるため、比較的退職が受け入れられやすいことが主な理由です。

職場の忙しい時期がわかっている場合は、繁忙期を避けると退職が受理されやすくなります。また、夏のボーナスを受け取った後の6~7月末、冬のボーナスを受け取った後の12~1月末も退職のタイミングとしておすすめです。

退職理由の伝え方に気をつける

退職理由の伝え方も、円満退職につながる大切なポイントと言えます。職場環境や人間関係、仕事内容、給料などの不満を理由にすると、環境改善を条件に引き留めに合う可能性もあるため、避けたほうが賢明でしょう。

退職理由は「異なる理学療法領域に挑戦したい」「この職場で学んだことを生かしキャリアアップしたい」といった前向きなものにすると、上司や同僚に理解してもらいやすくなります。また、「家庭の事情」「健康上の理由」なども退職理由として一般的です。

ただし、その場限りのうそを伝えるのは避けましょう。転職先や研修先などで前職の人たちとやりとりする機会もあるため、適当についたうそはすぐにバレてしまいます。

【関連リンク】理学療法士に多い6つの退職理由|
自分に合う職場を見つけるコツも

まとめ

理学療法士が転職する場合、退職の意思表示や引き継ぎ、退職手続きなどをきちんと行い、円満退職するように心がけましょう。

職場に退職を伝えるときは、まず直属の上司に伝え、退職までの流れを相談してから同僚やその他の関係者に伝えるのが一般的です。引き継ぎは丁寧に行い、会社から指定された提出物の返却についても忘れずに対応しましょう。

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※当記事は2023年5月時点の情報をもとに作成しています

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