理学療法士の面接対策|志望動機や気になるニュースなど聞かれやすい質問への回答例も

更新日 2023年12月15日 公開日 2021年11月01日

#書類準備 #応募 #面接・選考

理学療法士の人数は年々増加傾向にあり、「就職や転職が少しずつ難しくなってきた」と言われています。そのため、就職・転職で希望の職場からの内定を目指すには、自己分析や職場研究を十分に行った上で、ポイントを踏まえた面接対策を行う必要があるでしょう。

理学療法士の人数は年々増加傾向にあり、「就職や転職が少しずつ難しくなってきた」と言われています。そのため、就職・転職で希望の職場からの内定を目指すには、自己分析や職場研究を十分に行った上で、ポイントを踏まえた面接対策を行う必要があるでしょう。

当記事では、理学療法士の面接で面接官が確認したいことや、面接で聞かれやすい質問例と回答例、答えるときのポイントなどを詳しく解説します。現在、転職を検討している理学療法士の方や、これから理学療法士として働きたい方は必見です。

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理学療法士の面接対策|志望動機や気になるニュースなど聞かれやすい質問への回答例も

理学療法士の面接で面接官が確認したいことは?

理学療法士の面接で大切なのは、「面接官がどのような意図で質問しているのか?」を理解し、意図に沿った受け答えをすることです。

また、面接には履歴書からは読み取れない応募者の人柄を確認する目的もあります。そのため、理学療法士の面接であっても、一般企業で聞かれる質問内容とそれほど差がないケースが多く見られます。

ここでは、一般的な質問から読み取れる面接官の意図について解説しましょう。

応募者の性格

面接では、自身の性格や長所・短所を聞かれることがよくあります。

「あなたの長所や短所を教えてください」「あなたが自覚している性格はどのようなものですか?」といった質問には、「応募者がどんな人物なのか」や「職場のメンバー・仕事内容にマッチする性質か」を把握する目的があり、採用のミスマッチを防ぐ大きなポイントになるでしょう。

また、この質問には、応募者が自分の長所・短所を客観的に理解しているかどうかを見極める意図もあります。長所を理解していれば、仕事の中で自分の能力を十分に生かすことができ、短所を理解していれば仲間とカバーし合うなどの対策を立てることができるからです。

仕事に対する価値観

仕事に対する価値観もよく聞かれる質問であり、面接官は「過去に経験してきたこと」や「最近関心のあるニュース」といった質問を通して、応募者の価値観を確認しようとします。

価値観を聞く目的として挙げられるのは、職場の信念や業務内容と応募者の考え方(仕事への向き合い方)がマッチするのかを確認することです。

例えば、理学療法士はリハビリを提供する際、利用者さま1人ひとりに寄り添う必要があります。そして、利用者さまとしっかりコミュニケーションを取るには、信頼関係を築こうとする積極的な姿勢や気配りが必要です。

そうした点を踏まえれば、「応募者の行動の価値基準や考え方がどういうものなのか」や、「仕事に真摯に向き合える人物かどうか」を知ることは、面接官にとって非常に大事なことだと言えるでしょう。

持っているスキル・能力

応募者が持っているスキルや能力を確認するのは、面接における大きな目的の1つです。

そのため、面接官は「利用者様の治療プランを作成する場合、どのようなアプローチを取りますか」「治療がうまくいかないときの対処法は」といった具体的な質問をすることで、履歴書や職務経歴書からは読み取れないスキル・能力を見定めようとします。

また、面接官は「今日は暑いですね」「休日はどのように過ごしていますか」など、場を和らげる会話もしますが、そうした質問がコミュニケーション能力の確認として使われることもあるでしょう。

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キャリアプラン

面接官はキャリアプランを聞くことで、応募者の理想が自社でかなえられるかどうかを判断しています。

理学療法士のみなさんには、スペシャリストとして専門分野の経験を高めたい、ゼネラリストとして運営やマネジメントの知識を習得したいなど、さまざまなキャリアプランがあるでしょう。しかし、それが応募先でかなえられないことであれば、採用がミスマッチとなってしまいます。つまり面接官は、「今後はどのようなキャリアを考えていますか」といった質問をすることで、応募者の適正を探っているわけです。

また、キャリアプランを聞く質問には、応募者がどのような将来を見据えているか(応募先でどのような仕事をしたいのか、どのように成長したいのかなど)を把握する意図もあります。キャリアプランがしっかりしていれば、「仕事に意欲的に取り組んでくれそう」という印象を与えられるでしょう。

志望先への熱意

面接官は、「応募理由はなんですか」という質問によって、応募先に対してどのくらいの熱意があるかを知ろうとしてます。また、志望動機は応募者が応募先の情報をどれだけ理解して面接に臨んでいるかが伝わる質問でもあります。

似たような質問に、「退職理由・転職理由を教えてください」というものがありますが、こちらは「転職理由を自社で改善できるかどうか」や、「同じ理由でまた退職してしまう可能性はないか」を把握するのが目的です。

せっかく採用しても、前職と同じ理由で早期に退職してしまっては、応募先・応募者ともにデメリットになるため、「なぜ応募者が転職の道を選んだのか」を確認することは、面接官の大きな役割と言えるでしょう。

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理学療法士が就職・転職の面接で聞かれやすい質問集&回答例

理学療法士だからといって、面接で専門性の高い質問をされることはさほど多くありません。専門的な知識は事前の試験や小論文で確認できるため、面接では試験や小論文では分からない人柄や仕事観を知ろうとするケースが多く見られます。

そのため、面接で聞かれやすい質問例とその回答例、答えるときのポイントなどを把握しておけば、自信を持って面接に臨むことができるでしょう。

ただし、想定できる質問の答えを丸暗記するのはおすすめできません。暗記した答えをそのまま話すと、どうしてもセリフっぽくなってしまい、熱意や感情が伝わりにくくなるからです。また、まったく予想していなかったことを質問された際に、うまく対処できなくなる可能性もあります。

面接で大事なのは「スムーズに受け答えできること」ではなく、「熱意や誠意を持って自分の思いを伝えること」です。予測していなかった質問に対処するためにも、事前準備で転職の軸(なぜ転職するのか、どのような働き方がしたいか、重視する条件は何かなど)を明確にし、自分の言葉で話せるようにしておきましょう。

それでも答えられない質問がきたときは、ごまかさずに「分かりません」とはっきり伝えるのも1つの方法です。

また、面接中は明るくハキハキと答えることも大事です。受け答えの態度は、面接官が重視するポイントでもあるので、好印象につながるでしょう。

ここからは、面接で聞かれやすい質問例と回答のポイントを紹介します。

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【例1】理学療法士の転職・就職の際の自己紹介

応募先が面接で自己紹介を求めるのは、応募者の人柄やコミュニケーション能力を簡単に把握するためです。自己紹介では、氏名をはっきりと述べた上で、現職での仕事内容や役割、志望理由などを簡潔に話しましょう。特に時間に指定がない場合は、1分以内にまとめるのが適切だとされています。

【例2】今までの職歴を教えてください。

履歴書や職務経歴書だけでは分からない、知識・スキルを把握することがこの質問の目的です。

求人情報や公式サイトで事前の情報収集を行い、「応募先はどのような人材を求めているのか」を把握した上で、ニーズに合った経験やスキルをアピールしましょう。その際、業務内容だけでなく自身が挙げた実績や成果、どのような学びを得たのかまで説明できると好印象につながります。

【例3】前職の退職理由を教えてください。

前述したように、「転職理由を自社で改善できるかどうか(ミスマッチになっていないか)」や「同じ理由でまた退職してしまう可能性はないか」を確認するための質問です。退職理由は人それぞれですが、ネガティブな退職理由を挙げるのは避けたほうが賢明です。

例えば、「職場が合わなかった」という理由を挙げた場合、人間関係の悪化や給与面での不満などがあったのではないかと考えられます。そのため、面接官は「採用してから、現場のスタッフとうまくやっていけない可能性があるのでは?」と考えるかもしれません。

退職理由を答える際は、不平不満をそのまま話すのではなく、不満の原因を探った上で「自分なりにどうしたいのか」をポジティブな言葉で伝えましょう。人間関係の悪さが理由だった場合は「まわりと連携して仕事を進めたい」と変換し、仕事内容が合わなかった場合は「業務の幅を広げて自分の知識やスキルを生かしたい」などと回答するのがおすすめです。

【例4】当院(当社)を志望した理由はなんですか?

志望動機はほぼ必ず聞かれる質問で、「本気度はどのくらいか」「長く働いてくれそうか」「職場研究は十分にできているか」などを確認する意図があります。

「なぜほかの施設ではなく、応募先を選んだのか」という明確な動機・こだわりを伝えることで、好印象につなげましょう。また、自身の実績や強み、成功体験と応募先の事業内容を照らし合わせて、「どのように貢献できるか」を積極的にアピールするのもよい方法です。

【例5】長所と短所を教えてください。

長所と短所を聞く質問は、面接の定番でもあります。長所に関しては、前職での経験を踏まえて具体的に伝えるようにしましょう。例えば、「急性期病院でリスク管理を徹底的に学んできたため、訪問リハビリで急変などがあった場合も適切に対処できると考えています」など、転職先の病院や施設にとって有意義なものであれば印象はよくなるはずです。

短所を聞かれた際は、短所の内容を答えるだけでなく、改善のための努力を行っていることをアピールしましょう。例えば、「おおざっぱな性格で忘れ物をすることもありますが、業務の最後にノートをつけることで改善を目指しています」といった具合です。

【例6】最近気になったニュースはありますか?

面接官は、この質問を通じて、2つの点を見ています。1つは、たくさんの情報から必要な情報を選び取る情報収集能力。もう1つは、身のまわりの出来事を「自分ごと」として捉えられる共感力です。

気になるニュースを答えるときは、できるだけ面接日に近いニュースを選ぶのがおすすめです。どのようなニュースに関心を持つかは人それぞれですが、有名人の恋愛や離婚などのゴシップ、政治や宗教など個人の信条に関わるものは避けたほうがよいでしょう。

関心のあるニュースを答えるときは、その内容だけでなく「なぜそのニュースに興味を持ったのか」「そのニュースに対してどのような意見を持っているか」まで答えることが大事です。また、「そのニュースに対してどう対応しようと思っているか」も含めて話せると、考察力や共感力のアピールにつながります。

【例7】最後に、何か聞きたいことはありますか?(逆質問)

職場研究をするなかで、分からなかったことや伝えきれなかったアピールポイントがあれば、積極的に質問してください。「特に質問はありません」と答えても問題はありませんが、志望度をアピールしたり、応募先への理解を深めたりするチャンスなので、事前に質問を準備しておくほうがよいでしょう。

ただし、準備不足のまま質問をすると、印象が悪くなってしまう場合もあります。例えば、「従業員は何名ですか?」「賞与は出ますか?」などの内容は、公式サイトや募集要項を見れば確認できるはず。こうした質問をすると、「よく調べていないのでは?」というマイナスのイメージを持たれかねないので注意が必要です。

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理学療法士の面接で質問に答えるときのポイント2つ

面接官の質問に答える場合、その答え方でも印象が異なります。面接で好印象を与えるためにも、ポイントを押さえた受け答えを心がけましょう。

ここでは、「面接時にどのような点に気をつければよいか」について、ポイントを2つ紹介します。

結論から先に述べる

面接では、短い時間で自分の性質や強みをアピールする必要があります。言いたいことを分かりやすく簡潔に伝えるためにも、結論から先に述べることを意識しましょう。「結論」「理由」「まとめ」を意識し、話す順番にも気を配ると、面接官に好印象を残すことができます。

例えば、気になったニュースについて回答するときも、「ニュースの結論」「関心を持った理由」「自身の持つ意見や考え方」を順番に話すことで、まとまりのある回答になるでしょう。

明るくはっきりと話すように心がける

理学療法士は患者さま、利用者さまと真摯に向き合い、信頼関係を築きながらリハビリを進める必要があります。また、リハビリをスムーズに進めるためには、医師や看護師、介護士などとも情報を共有し、協力し合うことが大事です。

そのため、理学療法士には患者さまや利用者さま、医療スタッフ、ご家族の話に耳を傾け、適切な対応につなげるためのコミュニケーション能力が必要とされます。

コミュニケーション能力をアピールするためにも、面接では明るくはっきりと話すのが得策です。面接は不安になったり、緊張したりするものですが、緊張しているからといって評価がマイナスになったりはしません。姿勢を正し、面接官の目を見ながら笑顔で回答しましょう。

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【理学療法士の転職・就職】面接におけるマナーとは?

一般企業と同じように、理学療法士の面接にも守ったほうがよいマナー・ルールがあります。場合によってはイレギュラーな質問をされることもありますが、社会人として基本的なマナーができていれば、多少言葉に詰まってもマイナスの評価にはならないでしょう。

ここでは、就職・転職の面接で役立つ基本マナー・ルールを紹介します。

面接を受ける施設の基本的な情報を調べる

求人情報や公式サイト、クチコミなどで、応募先の特徴・ニーズを調べることで、自身の志望動機や強みと合致するポイントを探すことができます。

例えば、整形外科疾患の患者さまに対して理学療法を行いたいと考えている人の場合、応募先のホームページに整形外科学会への発表記録があったり、手術件数が地域でトップクラスだったりすると、自身の熱意をアピールしやすいでしょう。

応募先の情報を調べる際は、実際に訪問し職場を見学させてもらうのもよい方法です。職場の雰囲気を知ることができ、うまくいけば直属の上司となる方に話を聞けるかもしれません。また、施設までの通勤時間を把握することもできるでしょう。

面接会場には早めに着くことを心がける

面接当日に公共交通機関を使う場合、天候などの理由で遅延する可能性があります。指定された時間の10分前には到着できるように、交通手段やルートを確認し、余裕を持って行動してください。

面接会場が地元から離れている場合は、前日に近くのホテルを予約したり下見に行ったりといった準備も検討するとよいでしょう。なお、面接会場が施設内であることも多いため、早く着きすぎると患者さま、利用者さまに迷惑がかかる可能性もあります。そんなときのために、近くのカフェなど時間つぶせる場所をチェックしておくことも大切です。

服装と身だしなみに気を遣う

面接の準備をするときは、服装や身だしなみ、持ち物の確認も大切です。髪の毛の乱れやスーツのしわ、靴の汚れなども第一印象のよしあしに関わるため、前日までに余裕をもって準備しましょう。面接に臨むときの服装はスーツが無難ですが、「服装自由」と通達があった場合は、シンプルかつ落ち着いたデザイン・色合いのものを選ぶのがおすすめです。

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まとめ

理学療法士の面接内容は、基本的に一般企業の面接と大きく変わりません。志望動機などの核となる質問には専門性を生かした答えが求められますが、「今までどのような思いや信念で仕事をしてきたか」「これからどのような理学療法士になっていきたいか(どのようなビジョンを持っているか)」をきちんと盛り込むことで、好印象につなげられるでしょう。

また、面接では、面接官からのさまざまな質問が想定されます。突然の質問にあわててしまうことのないように、事前にある程度の回答を用意しておきましょう。

面接対策を進めていくと、「志望動機が思いつかない」「自分の強みや経験をうまくまとめられない」などの悩みが出てくるかもしれません。そんなときは、マイナビコメディカルをご活用ください。マイナビコメディカルでは、医療・介護の業界に精通したキャリアアドバイザーが、求人のご紹介から履歴書・職務経歴書の添削、入職後のアフターフォローまで、しっかりと支援いたします。

面接に不安を感じている方に向けて、模擬面接などのサポートも行っておりますので、不安なことや心配なことがあれば、お気軽にご相談ください!

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※当記事は2023年5月時点の情報をもとに作成しています

監修者プロフィール

マイナビコメディカル編集部

 

リハ職・医療技術職・栄養士のみなさまの転職に役立つ情報を発信中!
履歴書や職務経歴書の書き方から、マイナビコメディカルサイト内での求人の探し方のコツや、転職時期ごとのアドバイス記事などを掲載。
転職前の情報収集から入職後のアフターフォローまで、転職活動の流れに添ってきめ細やかなフォローができる転職支援サービスを目指しています。

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