理学療法士が博士号を取得すると給料は上がる?|給料アップの秘訣も紹介

更新日 2023年12月12日 公開日 2023年12月12日

#年収・給料 #情報収集 #転職検討/準備

理学療法士として修士課程への進学を考えている方や、現在修士課程に在籍している方のなかには、「博士号を取得した場合、将来の年収はどのぐらい変化するのだろう」と気になっている方も多いのではないでしょうか。また、修士課程で取り組んでいる研究分野をさらに深めたい方にとっても、博士課程は魅力的でしょう。

そこで今回は、理学療法士が博士号を取得するメリットや、博士号を取得した理学療法士のおおまかな年収について詳しく解説します。あわせて、博士号の取得以外で理学療法士が給料を上げる方法も紹介しますので、博士号の取得を検討している理学療法士の方は、ぜひ参考にしてください。

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理学療法士が博士号を取得すると給料は上がる?|給料アップの秘訣も紹介

博士号を取得する理学療法士は多い?

一般に、博士号を取得するには、4年制大学を卒業してから大学院の修士課程に2年間通い、さらに3年間の博士課程を経て卒業する必要があります。

つまり、博士号は高度な研究や勉強を積み重ねた証明であり、取得するには多くの時間と費用が必要となるわけです。そのため、実際に修士課程に進学する理学療法士は多いとは言えず、博士課程への進学となると、その数はさらに少なくなるのが実情です。

理学療法士が博士号を取得するメリット

理学療法士が博士課程に進むにあたっては、「勉強が修士課程よりも大変になる」「仕事と学業の両立がさらに難しくなる」「お金がかかる」などさまざま壁が存在します。しかし一方で、そうしたデメリットを払拭できるだけのメリットもあります。

●レベルの高い研究を行える
博士課程では、非常にレベルの高い研究に取り組むことができます。学士課程で学んだ基礎知識や修士課程で学んだ応用スキルをベースに、とことん自身の研究を深めることができるでしょう。

●活躍の場が広がる可能性もある
前述したように、博士号を取得している理学療法士はそれほど多くないため、施設によっては就職・転職で有利にはたらく可能性があります。また、博士号の取得を目指して大学院に進学することで、研究者や教員といった新たなキャリアパスも見えてくるでしょう。

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理学療法士の平均年収はいくら?

博士号が年収に与える影響を見る前に、理学療法士全体の平均年収を確認しておきましょう。下記は、施設の規模別に理学療法士の平均年収を示した表です。

従業員数 理学療法士の平均年収
10~99人 約414万円
100~999人 約419万円
1,000人以上 約463万円

(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html

規模の大きい職場のほうが年収は高い傾向にありますが、いずれの規模においても、理学療法士は400万~450万円の年収を得ていることがわかります。

ただし、年収は規模だけでなく施設の種類や地域、勤務スタイルによっても異なるため、平均年収のデータだけに惑わされないようにしましょう。

理学療法士は博士号を取得すると給料が上がる?

博士号は大学院で高度な研究を行った証でもあるため、「博士号を取得した理学療法士は、取得していない理学療法士と比べて給料が高くなるのでは?」と期待する方が多いかもしれません。

しかし実際のところ、理学療法士が博士号を取得したからと言って大きく給料が上がるとは言えません。なぜなら、理学療法士の収入を大きく左右する診療報酬制度では、理学療法士が博士号を持っているかどうかが考慮されないためです。

ただし、博士号を取得していることで、給与条件や待遇のよい職場に就職・転職しやすくなる可能性はあります。

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博士号の取得以外で理学療法士が給料を上げる4つの方法

ここまで見てきたように、理学療法士が給料アップを実現させたい場合、博士号の取得はあまり効率のよい方法とは言えません。ですが、博士号の取得以外にも給料を上げるための方法はあります。

●役職につく
●副業に挑戦する
●独立開業する
●条件のいい職場に転職する

代表的な方法として挙げられるのは、上記4つです。ここからは、理学療法士が給料アップを実現するための4つの方法について、詳しく紹介しましょう。

役職につく

医療ニーズの多様化や医療の高度化・専門分化に伴って、理学療法士はより専門性の高いスキルを求められるようになっています。日々、業務をこなすなかでスキルアップを図り、職場からの信頼を得て役職につくことは、理学療法士が給料アップを実現する有効な手段と言えるでしょう。

スキルアップを図るにあたっては「専門資格の取得」もおすすめです。介護施設で働く理学療法士の場合は「介護福祉士」や「介護支援専門員(ケアマネジャー)」、入院設備のある病院で働く理学療法士の場合は「認定理学療法士」や「呼吸療法認定士」など、勤務先に応じた専門資格を取得するとよいでしょう。

副業に挑戦する

「昇給」とは意味合いが違いますが、単純に収入を上げたい場合は、副業に挑戦するという方法もあります。本業が休みの日にほかの施設でアルバイトをするなど、副業にはさまざまなやり方・種類がありますが、なるべく理学療法士の仕事内容と関連するものを選ぶのがよいでしょう。

ただし、副業はあくまで「サブの収入源」であり、常に本業を優先しなければなりません。副業による疲労で、本業に支障が出たりしないように注意してください。

また、就業規則によっては副業ができないケースもあるため、必ず本業の施設に「副業を行ってよいかどうか」を確認しましょう。

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独立開業する

多くの経験とスキルを身につけた上で、よりよい収入を得たいという場合は、独立開業も1つの手段です。ただし、理学療法士には開業権が与えられておらず、医師の指示なしに理学療法を行うことは禁じられています。そのため理学療法士が独立開業する場合は、整体やパーソナルトレーナーなど理学療法以外の事業を営むことになります。その場合、保険診療も適用されません。

また、独立開業を行ったあとは、Webサイトやチラシなどの広告表現に「法律上の問題がないか」も確認しておく必要があります。医療広告ガイドラインは随時変更されるため、定期的に確認し、違反することのないように注意しましょう。

(参考:厚生労働省「医療法における病院等の広告規制について」/https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kokokukisei/index.html

条件のいい職場に転職する

「現在の職場では昇給が見込めない」と感じる場合は、条件のよい職場への転職を検討するのもよいでしょう。施設によって給与形態や手当額が細かく異なるため、転職活動を進める際は求人情報をしっかりチェックした上で、自分の条件に合った職場を選ぶことが大切です。

「転職活動の時間があまりとれない」「はじめての転職なので不安がある」という方は、転職エージェントを活用してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

博士号を取得する理学療法士の数は、けっして多いとは言えません。博士課程を修了するまでには多くの時間と費用がかかり、仕事と学業の両立も難しいためです。しかし、博士号は高いレベルの研究を積み重ねてきた証となることから、理学療法士としての活躍の場が広がったり、就職・転職で有利になったりする可能性もあります。

とはいえ、すでに理学療法士として活躍している方が、給料を上げるためだけに博士号の取得を目指すのは効率的とは言えません。理学療法士の方が給料アップを目指す場合は、「役職につく」「副業に挑戦する」「独立開業する」などの方法がおすすめです。

また、現職よりも条件のよい職場に転職するのも1つの方法です。マイナビコメディカルの無料転職サポートサービスでは、医療・介護の業界に精通したキャリアアドバイザーがみなさまの転職をお手伝いいたします。転職を検討されている理学療法士の方は、ぜひマイナビコメディカルをご利用ください。

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※当記事は2022年7月時点の情報をもとに作成しています

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