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言語聴覚士が知っておきたい「患者さんのやる気」を引き出す工夫とは2016.01.18

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言語障害がある患者さんのなかには、失語をはじめとした症状を受け入れることに抵抗を感じる人も多いようです。リハビリの成果が目に見えにくい分、訓練を嫌がったり課題に取り組めなかったりするケースもあり、リハビリを進めるためにも患者さんのやる気を引き出したいところ。言語聴覚士としてどう関われば「患者さんのやる気」につながるのか、その対応について考えてみましょう。

症状を受け入れにくい患者さんへの対応

患者さん自身が「言葉が話せなくなった」ことを受け入れるまでに、長い時間を要する場合があります。失語の症状は本人が自覚しにくく、周囲にも理解されにくいものです。また、自分の言いたいことが伝わらないもどかしさから、自尊心の低下につながることも少なくありません。とはいえ、本人が症状を受け入れられなくても、改善のためのリハビリには取り組んでいただきたいもの。まずは患者さんが自分の症状を客観的に把握できるよう、検査の数値を参考にしながら、データの改善につながるリハビリを進めてみましょう。

課題に取り組めない患者さんへの対応

摂食・嚥下訓練のリハビリは食事にそのまま結びつくため、患者さん本人から積極的に希望されるケースがあります。しかし、コミュニケーションの機能回復訓練の場合、実際の成果を感じにくく、患者さんがリハビリの必要性を理解できないことも。必要性が感じられない動作の繰り返しは、患者さんにとって訓練意欲の低下につながります。課題に対する説明だけではなく、やる気低下につながる理由を見つけ出し、対策を考えてみましょう。

  1. 課題が適切かどうか
    言語療法は患者さんのやる気や、体力面に合わせた課題設定が必要です。評価だけを見るのではなく、患者さんが納得できる内容をリハビリに取り入れましょう。また、検査結果に基づいてリハビリの成果を確認し、改善した点を患者さんと共有することも大切です。成果がわかることで患者さんもリハビリの必要性を理解しやすくなり、課題への意欲も上がるでしょう。
  2. 患者さんの要望にあったリハビリが選択できているか
    家族や本人が困っている点や改善したい点と、リハビリの目的が異なっている可能性も考えられます。患者さんの要望が見えにくい場合、チームとなる理学療法士や作業療法士、看護師に相談し、フォローをお願いしてみましょう。それぞれの専門的な視点からの意見を聞くことで、患者さんの本音や、課題に取り組めない理由が見えてくるかもしれません。
  3. 信頼関係が築けているか
    患者さんが課題に取り組めない大きな原因となるのが、言語聴覚士との信頼関係です。いくら患者さんに適したリハビリを選択していても、患者さんとうまくコミュニケーションが取れていなければ不満が残ってしまいます。与えられた課題に対しても疑問や不信感が生まれ、言語聴覚士への信頼感が薄れることに。患者さんとの会話がすれ違ってしまったり、患者さんの意図をくみ取れなかったりする場合は、一度家族の方に話を聞いてみるのもよいでしょう。同時に、患者さんにとって希望を示しやすい環境づくりに取り組むことも大切です。思うように気持ちを伝えられない患者さんにとって、言語聴覚士は誰よりも症状を理解し得る立場でありたいもの。安心感を与え、患者さんが納得できる交流方法を検討してみましょう。

辛抱強く患者さんを支えること

「思うように言葉にできない」「なかなか進歩が見られない」といういらだちを抱える患者さんを、常に冷静に辛抱強く支えてあげることが何よりも大切です。患者さんの精神的な支えになるよう、時間をかけて取り組みましょう。リハビリは、身体機能を回復させてよりよい生活に導くための手段であるのみならず、障害を持ちながらもその人らしく生きるためのサポートの一環でもあります。限られた時間のなかでリハビリを進めるとしても、言語聴覚士が焦るのは禁物です。患者さんのやる気を引き出しながら、あきらめずに対応していくよう心がけましょう。

日々の努力を忘れずに

言語聴覚士はリハビリの知識や技術以上に、患者さんへの気遣いや思いやり、コミュニケーション能力などの“豊かな人間性”を求められています。患者さんのやる気は1日で引き出せるものではありません。日々の努力で患者さんや家族との信頼関係を築いていきましょう。

 

【参考URL】

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