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ポジショニングで褥瘡予防! 体位別アプローチのコツ2017.01.09

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どんなに注意していたつもりでも、慢性化しやすい「褥瘡(じょくそう)」。患者さんの基礎疾患と合わせて、さらなる身体的負担を与えないためにも、褥瘡予防はとても重要です。理学療法士としてどのような取り組みを行えばよいのでしょうか? 褥瘡予防に効果的なポジショニングについて、姿勢別にアプローチ方法をご紹介しましょう。

褥瘡と原因

皮膚や軟部組織の壊死である褥瘡。その原因は同一部位への継続的な圧迫です。ベッドマットや車いすなどに身体の一部が接触している状態で、圧力や剪断力(せんだんりょく)が一定時間加わると血流が阻害され、褥瘡が生じます。特に寝位置修正時や背上げ、体位変換時には皮膚へのずれや摩擦が生じやすいため、注意が必要です。また栄養不足や不衛生な環境も、間接的な原因といえるでしょう。
褥瘡には好発部位があり、基本的には骨のランドマークとなる部位、他の表皮より出っ張っているところに生じやすい傾向があります。仰臥位(ぎょうがい)では仙骨(せんこつ)や踵(かかと)、後頭部や肩甲骨に発生しやすく、側臥位(そくがい)では大転子(だいてんし)や腸骨に多く見られます。好発部位への除圧は褥瘡予防においてとても重要なポイントです。

側臥位のポジショニング

体位別で褥瘡予防のポジショニングを考えてみましょう。
支持面積が小さくなる側臥位では、その分、圧が集中しやすいため特に注意が必要です。90度、60度、30度で圧の違いを見ると、90度では支持面積がもっとも小さく、大転子や腸骨など骨突出部への圧が大きくなります。逆に角度が小さくなるほど支持面積が大きくなり、骨突出部への圧は軽減します。したがって、もっとも褥瘡リスクが軽減できる30度を意識するとよいでしょう。また、30度では骨突出部のない臀部(でんぶ)で体重を支持できることも、褥瘡予防につながります。

具体的には、側臥位へはまず骨突出部の圧を確認し、体位変換を行うことから始めます。クッションを利用し、側臥位となったのち、圧抜きをします。特に荷重のかかる下側の肩、骨盤、大転子はしっかりと実施しましょう。最後は姿勢の調整を。頭部では耳、上半身は肩、下半身は骨盤の左右を結ぶ線を平行に整えます。姿勢を安定させるため、マットレスの下にクッションを入れて、身体と寝具との接地面積を増やすこともいいでしょう。褥瘡好発部位への圧の最終確認もお忘れなく。

背上げのポジショニング

次は背上げ時のポジショニングです。
仰臥位と背上げ時の圧の違いから、特に仙骨、尾骨、踵骨(しょうこつ)に褥瘡リスクが高まるため、注意が必要です。背上げの方法として、まずは背上げを行う前の開始肢位を整えます。ベッドの回転軸と患者さんの股関節屈曲位置を合わせましょう。
次に患者さんの滑りを防ぐため、膝上げを行ってから、背上げをしていきます。もしベッドの膝上げの位置と、患者さんの膝関節の位置が合わない場合は、あらかじめクッションを使い、膝関節を軽度屈曲位としておくこと。目的の角度まで背上げを行ったら、腹部の圧迫を避けるため、角度によっては膝上げを少し下げましょう。圧抜きを行い、圧迫やずれを取り除き、さらにクッションを使って、上肢や足部を支えるなど、姿勢を安定させます。最後は側臥位と同様に、耳の位置や骨盤の位置を確認し、可能な範囲で姿勢を平行に整えましょう。

褥瘡は医療従事者の責任

褥瘡はセラピストや看護師といった医療従事者のかかわり方次第で防ぐことができます。何より患者さんのために、リハビリからも積極的に褥瘡予防に介入していきたいですね。

 

【参考URL】

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