気持ち悪いと思われる理学療法士の特徴は?職場で気をつけるべき行動について解説
公開日:2023.08.03 更新日:2023.09.08
理学療法士として仕事をするうえで、他スタッフと良い関係を保ちながら連携することがとても大切です。しかし、他スタッフから「気持ち悪い」「あまり好きではない」と思われてしまっては、良い関係を築くのは簡単ではないでしょう。今回は、周囲から気持ち悪いと思われてしまいがちな理学療法士の特徴について、筆者の実体験も交えながらお伝えします。
あまり好かれない理学療法士の特徴6選
職場であまり好かれない理学療法士には、共通する特徴が見られます。筆者の経験や、周りの理学療法士の意見を参考に、具体的なポイントをまとめました。
①相手の意見を受け入れない
治療方針やリハビリメニューなどの検討において、他者の意見を聞き入れない理学療法士はあまり好かれません。特に、複数のセラピストで1人の患者さんを担当している場合、意見交換をする機会が多いものです。そんなときに、自分の意見を貫いて他者の意見を受け入れないでいると、周りに悪い印象を与えてしまいがちです。
②「前の職場はこうだった」と現職場を否定する
転職してきた理学療法士に多いのが、前の職場と比べて現職場のやり方を否定してしまうというケースです。もちろん、職場によって良い面、悪い面があります。前の職場の方が優れていた点があるかもしれません。しかし、現職場の否定ばかりしていると、今まで働いてきたスタッフはあまり良い気持ちにならないでしょう。特に現場を管理している人や、役職に就いている人の前では発言に注意が必要です。
③経験や知識でマウントをとる
理学療法士あるあるですが、経験年数や学んでいる治療手技などを前面に押し出して、マウントをとる人がいます。こうしたタイプも、周りから良く思われません。特に新人や実習生をいびったり、周囲に対して否定的な意見を述べたりすると、その場の空気を悪くしてしまいます。「自分が新人の頃はこうだった」「昔の理学療法士はもっと勉強していた」など、過去の経験からマウントをとるのも嫌悪感を持たれやすいでしょう。
④仕事に対する熱意がない
リハビリが適当で、患者さんを良くしようという気持ちが見えない理学療法士も少なからずいます。仕事に対するモチベーションは人によってさまざまですが、明らかに熱意がない理学療法士は周りからも良くは思われません。
⑤職場に馴染もうとしない
仕事以外は全く会話をしない、周りとコミュニケーションをとろうとしない理学療法士も、あまり印象がよくありません。職場に馴染もうとしないと思われてしまい、次第に周りと距離ができてしまうこともあるでしょう。
⑥雑用をやらない
片付けや備品補充など、雑用をまったくやらない理学療法士も悪い印象を持たれます。理学療法士の仕事はリハビリや書類業務が中心ですが、雑用をこなすことも多々あります。自分の仕事をこなすだけでなく、周りにも気を配れないと良くは思われないでしょう。
嫌われない理学療法士になるためには
では、職場で嫌われない理学療法士になるためにはどのようなことに気をつければよいのでしょうか。取り組むべきポイントを具体的に見てみましょう。
相手のことを否定しない
相手の意見を頭ごなしに否定するような発言はしないようにしましょう。理学療法士に限らず、まず否定から会話に入る人は嫌われてしまう傾向があります。たとえ意見が違っても、受け入れる言葉を添えてから自分の意見を述べる、といったような配慮をするのが理想的です。
普段から周りとコミュニケーションをとる
仕事以外の場面でも、普段から周りと積極的にコミュニケーションをとるように心がけましょう。共通の趣味や同じ話題があると親近感が湧き、会話も弾みます。お互いを知ることで、信頼関係も構築されやすく、仕事での連携も円滑になります。自分からも積極的に会話に参加するようにしましょう。
自分だけの仕事ではなく雑用も積極的にやる
経験や年齢に関係なく、雑用も積極的にやるようにしましょう。理学療法士の仕事は、患者さんをリハビリするだけで成り立っているものではありません。備品管理や整理整頓など、周囲の環境が整ってこそリハビリを行えるのです。施設によって雑用は若手がやるというような風潮もありますが、自分から積極的にやると好感を持たれやすいでしょう。
ON-OFFのメリハリを
仕事が始まったら、スイッチを切り替えるようにしましょう。日によってモチベーションに波があるかもしれませんが、仕事をしている姿勢は意外と周囲から見られています。ON-OFFのメリハリをしっかりとつけることで、周囲からも信頼のおける理学療法士として好感を持たれやすくなります。
理学療法士として職場でうまくやっていくためのポイント
理学療法士として職場でうまくやっていくには、まず、周囲との良好な人間関係を構築することが重要です。相談しやすい環境となり、サポートを受けられやすくなるでしょう。
たとえ苦手なスタッフがいたとしても、人間関係を作ることも仕事だと割り切るくらいの気持ちを持つことが大切です。理学療法士として働く以上、患者さんとの関係性を構築するのは得意なはずです。自分の仕事を円滑に進めるためにも、他のスタッフとの関係性構築にも努めるようにするとよいでしょう。
周りと良好な関係を築ける理学療法士になろう
理学療法士の仕事は、周囲とのコミュニケーションが欠かせません。患者さんはもちろん、周りのスタッフとも良い関係を築く必要があります。とはいえ、性格や人柄は急に変えることは困難であり、自分を取り繕ってしまうことに疲れてしまう人もいるかもしれません。しかし、周りの人に嫌われてしまっては自分の仕事にも大きな支障をきたします。周りに合わせたり、かける言葉に気をつけたりするのも仕事のうちです。理学療法士として仕事がスムーズに進められるようにも、周りのスタッフとの関係性にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
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rana(理学療法士)
総合病院やクリニックを中心に患者さんのリハビリに携わる。現在は整形外科に加え、訪問看護ステーションでも勤務。 腰痛や肩痛、歩行障害などを有する患者さんのリハビリに日々奮闘中。 業務をこなす傍らライターとしても活動し、健康、医療分野を中心に執筆実績多数。
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