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セラピストの仕事はしんどい?理由ややりがい、向き不向きを現役作業療法士が解説

公開日:2024.09.04

セラピストの仕事はしんどい?理由ややりがい、向き不向きを現役作業療法士が解説

文:かな(作業療法士)

理学療法士や作業療法士などのセラピストの仕事は、やりがいがある一方、それなりにしんどいときもあります。では実際に、セラピストとして働いていて、どんなときに「しんどい」と感じるのでしょうか。

今回は、現役作業療法士がセラピストとして「しんどい」と感じる理由を紹介するとともに、仕事のやりがいや向き不向きについても解説します。

セラピストがしんどいと感じる理由は?

病院や施設で働くセラピストがしんどいと感じる理由は、主に心身への負担と待遇面にあると考えられます。それぞれ詳しく解説します。

身体的な負担が大きい

セラピストの仕事はある程度、体力や筋力が必要です。職場によって身体的な負担の大小には差がありますが、リハビリ中は患者さんの介助をするなど肉体労働も多く、なかには腰など身体を痛める人もいます。

若いうちはよくても、年齢を重ねて同じように働けるだろうかと不安に思うセラピストも少なくありません。しかも、セラピストの業務内容はベテランになっても、さほど変わらないため、経験年数が増えるほど、身体的な負担を感じ、「しんどい」と感じる人もいます。

プレッシャーや人間関係でストレスがかかりやすい

セラピストは、精神的なストレスも感じやすい傾向にあります。例えば、リハビリの効果が現れるのには時間がかかるものですが、患者さんの回復が思うように進まずプレッシャーを感じるなど、日々の仕事のなかでストレスを感じてしまうのです。

また、対人関係でのストレスも抱えがちです。患者さんのリハビリ拒否は珍しくないうえ、家族への対応や職員間での人間関係などもあり、気疲れしてしまいます。こうした精神的な負担から「セラピストはしんどい」と感じることがあります。

思ったほど高収入にはならず、待遇に不満を感じやすい

セラピストの仕事をしていると、待遇面で不満を抱く人も多いでしょう。セラピストは診療報酬によって収入を得ていますが、リハビリ回数にも上限があるため、収入が上がりにくく、給料は低い傾向にあります。

新人もベテランも同じ診療報酬であり、昇給も難しいのが現状です。職場によっては、残業が日常的にあったり、休みがとりづらかったりします。待遇に不満があってはしんどいと感じるのも無理はないでしょう。

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しんどいときに振り返りたい「セラピストのやりがい」

セラピストの仕事はしんどい?理由ややりがい、向き不向きを現役作業療法士が解説

セラピストは大変な面もあるものの、やりがいもある仕事です。しんどいときこそ、やりがいを見出して、モチベーションアップにつなげてみましょう。

患者さんの回復や社会復帰に役立てる

病気や障害を抱えた患者さんに関わっていると、立てる・歩けるようになった、着替えが自分でできるようになった、ご飯を食べられるようになったなどの変化を目の当たりにする機会が多くあります。

患者さんが回復してできることが増えたときは、セラピストとしての成果を実感するもので、やりがいにつながります。特に仕事復帰や自宅に帰れたときの喜びは大きなものです。病院や施設によっては、長期的に患者さんと関わり、経過を見ることになるため、特にやりがいを感じられるのではないでしょうか。

一人一人に合ったプログラムを提供できる

セラピストの仕事の特徴として、「個別性の高さ」が挙げられます。

同じ疾患の患者さんでも、症状が異なるため、患者さん一人一人に合ったリハビリを行う必要があります。また、患者さんによっては認知面に差が見られ、アプローチの仕方にも工夫が必要です。セラピストは個別性の高いプログラムが求められるため、難しさと同時にやりがいも感じられるでしょう。

専門性を高めながら臨床に活かせる

セラピストといっても専門分野がいくつかあり、働きながら勉強してスキルアップしていく必要があります。

より専門的な技術や知識を身につけ、必要に応じて資格を取得すると、成長を感じられるため、やりがいにつながります。また、学んだ知識を臨床に活かせたときは特にうれしいものです。リハビリ職や医療職は関連資格が多数あります。日々の業務に活かすため、成長を感じるために、さまざまな資格にチャレンジするのもよいでしょう。

しんどくなる前にチェック!セラピストに向いていない人

セラピストの仕事がしんどくなるのは、もともと向いていなかったことが要因かもしれません。そこで、セラピストに向いていない人の特徴を以下で紹介します。

コミュニケーションが苦手な人

リハビリの仕事では患者さんをはじめ、人とのコミュニケーションが必要不可欠です。リハビリに意欲的でない患者さんのモチベーションを上げたり、患者さんのニーズを聞き出したりするためには、うまくコミュニケーションを取れる必要があります。

人と関わるのが苦手な人は、セラピストに向いておらず、しんどく感じるかもしれません。

体力に不安がある人

セラピストの仕事は肉体労働の側面もあるため、体力に不安がある人も向いていないでしょう。

患者さんの身体を支えたり、介助をしたりするほか、訓練時には、移乗やトイレ介助にも関わります。介助に関しては、ボディメカニクスを取り入れるなどのコツがあります。

しかし、それでもある程度の体力や筋力がないと日々大変だと感じたり、身体を痛めたりすることもあります。職場にもよりますが、それなりに肉体労働もあるため、体力に不安がある人はセラピストの仕事は避けた方が無難かもしれません。

どんな人がセラピストに向いている?

一方で、セラピストに向いているのは、人と関わるのが好きな人、探究心がある人です。以下でそれぞれ解説します。

人と関わるのが好きで気持ちに寄り添える人

人との関わりが好きで気持ちに寄り添える人はセラピストに向いています。

病気や障害で困っていたり落ち込んでいたりする患者さんに対して、親身になって話を聞ける、気持ちに寄り添う姿勢は、セラピストに必要な資質です。

また、セラピストは患者さんだけでなくその家族と関わる機会も少なくありません。さらに、チームアプローチのためには職種間の連携も必要です。どんな人にでも適切なコミュニケーションをとれると仕事もスムーズに取り組めるでしょう。

身体に関する興味・探究心がある

セラピストは患者さんの機能回復に携わるため、医学的な探究心・向上心も必要です。

養成校で学んだ知識や技術だけでは不十分なので、卒後も自己研鑽が欠かせません。また、医学は日進月歩であるため、新たな知見やより効果的なアプローチを知るためにも、身体に関する疑問を追求できる人が向いています。医学的なアプローチで回復の支援ができるよう、探究心が求められるのです。

セラピストはしんどい面もあるがやりがいのある仕事

セラピストは患者さんのリハビリに携わるため、心身のストレスを感じやすく、なおかつ待遇に不満を抱く人もいるでしょう。その一方で、セラピストならではのやりがいもあります。患者さんの生活に関わるため、患者さんに良い変化がみられるとうれしいものです。

それでも、どうしてもしんどい時は環境を変えるとよいかもしれません。前向きに仕事に取り組むために、やりがいを感じられる職場を探してみてはいかがでしょうか。

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参考

マイナビコメディカル|理学療法士は大変?疲れたと感じる理由とおすすめ対処法
日本障害者リハビリテーション協会|リハビリテーションの仕事を完全解説!やりがいや苦労、必要な資格を紹介

rana

かな(作業療法士)

作業療法士/呼吸療法認定士・福祉住環境コーディネーター2級・がんのリハビリテーション研修修了
身体障害領域で15年以上勤務。特に維持期の患者さんの作業療法、退院支援に携わってきました。家では3人の子ども達に振り回されながら慌ただしい日々を送っています。趣味は読書とお菓子作り。

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