自重トレーニングとは?気軽にできるおすすめメニューを6つ紹介!
公開日:2024.04.10 更新日:2025.01.16

文:内藤 かいせい(理学療法士)
筋トレをはじめたいと思っているものの、ジムの利用はハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか。
そのような方におすすめなのが、「自重トレーニング」です。自重トレーニングは体重を活用した筋トレ方法で、気軽に行いやすいのが大きな特徴です。
この記事では、自重トレーニングのメリットやおすすめのメニューについてご紹介します。自重トレーニングの方法やコツを知れば、自宅での筋トレをはじめるきっかけになるでしょう。
おすすめ特集
自重トレーニングとは?
自重トレーニングとは、自分の体重を活用した筋トレのことです。
自重トレーニングでは、基本的にダンベル・チューブなどの器具や機械を使用しません。なかには「筋肉をつけるには、器具や機械を活用したウェイトトレーニングが必要ではないのか?」と思う方も多いでしょう。
しかし、器具や機械を使用しなくても、適切な自重トレーニングをすれば筋力の増強は十分に期待できます。これから筋トレをはじめる方にとっては、自重トレーニングはとくにおすすめできます。
自重トレーニングの3つのメリット

器具や機械を活用した筋トレにはない自重トレーニングのメリットとして、以下の3つがあげられます。
2.どこでもトレーニングができる
3.ケガをしにくい
ここでは、それぞれのメリットを詳しく解説します。
1.器具を用意する必要がない
1つ目のメリットは、自重トレーニングでは器具を用意する必要がない点です。トレーニングをするうえでお金がかからないため、気軽にはじめられます。自宅で自重トレーニングをするのであれば、器具だけでなくウェアの購入も節約できるでしょう。
このように、「すぐに筋トレをしたい」「あまり出費をかけたくない」という方にとって、自重トレーニングは非常におすすめです。
2.どこでもトレーニングができる
2つ目は、どこでもトレーニングができる点です。自重トレーニングはある程度のスペースがあれば、場所を選ばずにはじめられます。
器具や機械を活用したトレーニングだと、どうしても場所が限定されます。ジムを利用している場合、通うのに手間がかかってトレーニングをやめてしまうこともあるでしょう。
自重トレーニングであれば自宅はもちろん、出先でも筋トレが可能です。また、どこでもトレーニングができるため、継続しやすいメリットもあります。
3.ケガをしにくい
3つ目のメリットは、ケがをしにくい点です。自重トレーニングでは、自分の体重を大きく越える負荷はかかりにくいです。そのため、器具や機械を使用した場合のトレーニングと比べると、筋肉や関節にかかる負担をおさえられます。
また、器具や機械は誤った使い方をするとケガにつながる可能性もありますが、自重トレーニングではその心配はありません。適切なフォームで自重トレーニングを心がければ、より安全かつ効率的に運動できるでしょう。
自重トレーニングの注意点
自重トレーニングの注意点は、筋肉にかかる負荷量に限界がある点です。先ほど説明したように、自重トレーニングでも筋力をつけることが十分に可能です。しかし、「さらに筋力をつけたい」「効率的にボディメイクをしたい」という場合は、器具や機械を使用したほうが良いケースもあります。
今後自重トレーニングを継続して物足りないと感じたら、まずは今よりも負荷量が高い内容に変更してみましょう。それでも不十分であれば、器具や機械を利用したウェイトトレーニングへの切り替えをおすすめします。
自重トレーニングのおすすめメニュー
自重トレーニングには、どのようなメニューがあるのでしょうか。ここでは初心者でもすぐにはじめられる、自重トレーニングのおすすめメニューをご紹介します。
プッシュアップ(腕立て伏せ)

プッシュアップは、大胸筋(胸の筋肉)や上腕三頭筋(腕の筋肉)を鍛えられる自重トレーニングです。
1. うつ伏せの状態で両腕・両足を床につき、身体を浮かす
2. 両腕は肩幅よりも広くして、両足は閉じておく
3. 身体をまっすぐにしながら、肘を曲げてゆっくり上体を下げる
4. 上体を床につく直前まで下げたら、肘を伸ばしてゆっくりと元に戻る
5. 3〜4の手順を繰り返す
プッシュアップの最中は上体を反らしたり、丸くなったりしないように注意してください。
■関連記事
プッシュアップを効果的に行うには?コツや種類を徹底解説!
クランチ

クランチは、おもに腹筋を鍛えられる自重トレーニングです。
1. あお向けの状態で、両膝を90度に曲げて足を上げたままにする
2. へそをのぞき込むようなイメージで上体を起こす
3. できるだけ上体を起こしたら、ゆっくりと戻る(頭は地面につけない)
4. 2〜3の手順を繰り返す
上体を起こす際は息を止めないように、ゆっくり吐きながら行ってみましょう。
■関連記事
クランチとは?正しいやり方や種類・筋トレ時のポイントを解説
ランジ

ランジとは足を前方に踏み込む自重トレーニングで、下半身の筋肉を鍛えられます。
1. 立った状態で片足を前方に踏み込む
2. 踏み込んだ足に体重を乗せながら、膝を90度まで曲げる
3. 踏み込んだ足を元に戻す
4. 反対の足で同じように行い、交互で繰り返す
ランジをするときは、体幹がぶれないように姿勢をまっすぐにした状態を意識してください。
■関連記事
ランジ筋トレとは?効果や正しいやり方について徹底解説!
ヒップリフト

ヒップリフトは、おもに大殿筋(お尻の筋肉)を鍛えられる自重トレーニングです。
1. あお向けになって両膝を立てる
2. お尻を持ち上げて、膝から上体を一直線にさせる
3. ゆっくりとお尻を下ろす
4. 2〜3の手順を繰り返す
ヒップリフトでの負荷が少ない場合は、左右どちらかの足を組んで片足の力だけでお尻を持ち上げてみましょう。
■関連記事
ヒップリフトはどこに効く?正しいやり方・効果を徹底解説!
スクワット

スクワットは、大腿四頭筋(太ももの筋肉)や大殿筋など、下半身全体の筋肉を鍛えられる自重トレーニングです。
1. 立った状態で両足を肩幅程度に開く
2. つま先より前に出ないように、膝をゆっくりと曲げる
3. ゆっくりと元に戻る
4. 2〜3の手順を繰り返す
スクワットをする際は、背中を丸めないように注意してください。膝を曲げすぎると関節に負担がかかるので、90度程度に留めておきましょう。
■関連記事
スクワットの正しいやり方は?姿勢や動作を徹底解説
カーフレイズ(踵上げ)

カーフレイズは踵上げのことで、下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)を鍛えられる自重トレーニングです。
1. 壁や手すりに手を添えながら立ち、両足を肩幅程度に開く
2. ゆっくり踵を上げてつま先立ちになる
3. できるだけ踵を上げたら、ゆっくりと下ろす
4. 2〜3の手順を繰り返す
踵を上げる際は、重心が前に移動しすぎないように注意してください。カーフレイズでの負荷量を強くしたい場合は、片足で交互に行ってみましょう。
カーフレイズの正しいやり方は?効果やポイントについて徹底解説!
自重トレーニングは毎日行うべき?
結論からいうと、自重トレーニングは毎日行うよりも週に2〜3日程度が良いとされています。その理由として、筋肉の「超回復」を妨げてしまうからです。
超回復とは、トレーニングで傷ついた筋肉を修復して、以前よりも太い状態になることです。筋肉が修復されるまでは、2〜3日かかるといわれています。毎日トレーニングをすると筋肉の超回復を妨げてしまい、筋力がつきにくくなる恐れがあります。また筋肉痛があると痛みで力が入りにくくなるので、トレーニングしにくいでしょう。
それでも毎日自重トレーニングをしたい場合は、日によって上半身や下半身などの部位を分けるのがおすすめです。トレーニングする部位を分割すれば、超回復を妨げずに筋肉を鍛えられます。
自重トレーニングで気軽に自宅で筋トレを
自分の体重を活用した自重トレーニングには、器具が不要でどこでも行えるメリットがあります。
そのため、初心者が筋トレをする際は、まずは自重トレーニングからはじめるのがおすすめです。自重トレーニングのメニューもシンプルな内容が多く、継続もしやすいといえます。
身体を鍛えるには筋トレの習慣をつけることが何よりも大切なので、ムリのないペースで自重トレーニングを行っていきましょう。
■関連記事
腰回りの肉を落とす方法は?肉がつく原因や有効な運動・ストレッチを紹介

内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
他の記事も読む
- 【足のだるさを取る方法】仕事の合間にできるストレッチと日々のケアを紹介!
- 【スネの内側が痛い】シンスプリントに対するストレッチと対処法を解説!
- カエル足ストレッチで変わる!股関節が柔らかくなると得られる5つの変化
- 冷え性の原因からケアまで!今日から始めたいストレッチ3選
- プランクプッシュアップとは?鍛えられる筋肉や正しいやり方をご紹介
- スパイダープランクで全身の筋肉を鍛えよう!正しいやり方や効果を高めるポイントを解説
- ハイプランクの効果とは?鍛えられる筋肉や正しいやり方を解説
- 【便秘でお困りの方へ】自宅でできるストレッチと対処法を解説!
- 【全身ストレッチの基本】毎日続けたいストレッチ5選
- 壁プランクの正しいやり方は?おもなメリットや効果を高めるポイントをご紹介
- 膝つきプランクで気軽にトレーニング!正しいやり方や効果を高めるポイントを解説
- プランクジャックとはどんなトレーニング?正しい方法や鍛えられる筋肉をご紹介
- バランスボールプランクで体幹筋を鍛えよう!正しいやり方や実施中の注意点を解説
- ツーポイントプランクを行うポイントは?正しいやり方や鍛えられる筋肉を解説
- ハイリバースプランクのやり方は?鍛えられる筋肉や実施中のポイントを解説
- リバースプランクはどの筋肉を鍛えられる?正しいやり方や効果を高めるコツを解説
- ワンレッグプランクはどの筋肉を鍛えられる?正しいやり方やコツをご紹介
- 寝ると背中が痛いのに、起きると治るのはなぜ?具体的な原因と対処法をご紹介
- 葉酸の効果とは?1日に必要な摂取量や効率的に取るポイントを解説
- コーヒーは1日何杯飲んでいい?カフェインの摂取量目安と健康効果が期待できる飲み方とは





