沖縄県では超高齢社会を見据えて、介護サービスや人的基盤の整備を行っています。
(出典:沖縄県「沖縄県高齢者保健福祉計画(第8期)の策定」/
https://www.pref.okinawa.jp/site/kodomo/korei/keikaku.html)
沖縄県の福祉施設は、QOLの向上を目的としたリハビリを行うために、作業療法士を募集しています。募集内容は、リハビリ業務全般から小児支援業務まで幅広いことが特徴です。
当記事では、沖縄県で働く作業療法士の平均年収や、求人の傾向・求人が多いエリアの特徴を解説します。沖縄県で作業療法士の資格を活かしたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
1.沖縄県における作業療法士求人の特徴
まずは、沖縄県の病院と一般診療所の数について解説します。沖縄県の施設数は、下表のとおりです。
厚生労働省が令和3年4月に行った医療施設動態調査によると、全国には病院が8,221施設、一般診療所が103,426施設あります。1都道府県あたりの平均施設数は、病院が約175施設、一般診療所が約2,200施設です。沖縄県は、全国平均から見て大幅に施設数が少ないことが分かります。
沖縄県では、「誰一人取り残さない」という理念のもと、「高齢者誰もが住み慣れた地域で、生き生きと安心して暮らし、お互い支え合う地域社会の実現」を推進しています。この施策の目的は、介護サービスの需要増加を見据えた、サービスや人的基盤の整備です。
また、地域包括システムや地域共生社会を目指し、高齢者の生活に安定や生きがいを感じられる社会の維持に取り組んでいます。
(出典:沖縄県「沖縄県高齢者保健福祉計画(第8期)の策定」/
https://www.pref.okinawa.jp/site/kodomo/korei/keikaku.html)
次に、沖縄県の作業療法士の求人数と事業所・施設について解説します。
全国で見ると、1都道府県あたりの平均求人数は、約224件(約120事業所・施設)であり、沖縄県の求人数は全国平均の約1/12となっています。
また、沖縄県を含む九州地方における作業療法士の求人の平均数は、約49件(約25事業所・施設)であることから、九州・沖縄地域の求人数も、全国平均より低いことが分かります。
ただし、施設数や求人数は人口によって異なるため、県人口を見ると求人数は決して少なくありません。
沖縄県で作業療法士の求人を出している施設の内訳は、病院7件・診療所1件・介護福祉施設1件・訪問看護3件・小児福祉施設5件です。施設の内訳を見ると、沖縄県は、通院または在宅でのリハビリの需要が高いことが予想できます。
沖縄県は、小児リハビリ施設の求人が多いことも特徴です。小児リハビリの仕事内容は、放課後等デイサービス施設や児童デイサービスで、ハンディキャップを持つ子どもたちに児童発達支援を行います。日常生活や学校生活で困らないよう、楽しくコミュニケーションを取りながら発達を促します。
●沖縄県における作業療法士求人の特徴(1)福利厚生の充実した求人が多く、安定的に働ける
沖縄県では、福利厚生の充実している求人が多数あります。安定した生活基盤を築きたいと考えている人は、住宅手当や残業手当がある求人や、託児施設を利用できる求人を探してみてください。
●沖縄県における作業療法士求人の特徴(2)車通勤可能な求人もあり、通勤時のストレスを減らせる
沖縄県では、車通勤が可能な求人も多数見られます。電車通勤を避けたい人は、車通勤が可能な求人を探すと良いでしょう。
2.【沖縄県】作業療法士の平均給与
沖縄県で作業療法士の求人を探す場合、平均年収を把握しておくとスムーズに求人が探せます。作業療法士の平均年収は、下表のとおりです。
上記の平均年収は、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視能訓練士を合わせた統計値です。経験や賞与・待遇によっては、上記の金額を上回ることもできます。
沖縄県で働く作業療法士の平均年収は、全国平均と比較して低い傾向です。男女平均は約34万円、女性は約105万円と差が大きく開いています。一方で、男性は全国平均よりも約76万円高く、個人の経験やスキル、施設によってはさらなる高収入を目指せるでしょう。
また、雇用形態や勤務地によっても給与は変動するため、視野を広げて求人を探すことが大切です。高収入を得たい人は、比較的賃金が高い病院の求人を探すと良いでしょう。
3.【沖縄県】作業療法士の求人が多いエリア
作業療法士の求人は、都市部や高齢者の多い地域に集中する傾向があります。沖縄県で求人が多いエリアとそれぞれの特徴は、下表のとおりです。
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求人情報の特徴 |
那覇市 |
・正職員やパートなどさまざまな雇用形態で募集されている ・駅から徒歩圏内と通勤しやすい施設からの求人がある |
豊見城市 |
・住宅手当や家族手当など福利厚生が整っている求人がある ・託児所・育児補助が利用できる求人がある |
沖縄市 |
・「車通勤可」「年間休日120日以上」の求人がある ・育児休暇制度など子育てに理解のある施設もある |
パートの求人を探している人は、さまざまな雇用形態で作業療法士を募集している那覇市で求人を探すことがおすすめです。また、那覇市には駅から徒歩圏内の施設も多数あり、電車通勤を希望する人にも適しています。
豊見城市の求人は福利厚生が整っているため、安定した生活基盤を築きたい人におすすめです。
正職員として働きつつ、休みをしっかり取りたいという人は、沖縄市で求人を探しましょう。沖縄市には、土日祝休みの求人もあるため、プライベートを充実させたい人におすすめです。
まとめ
沖縄県の施設数や、作業療法士の求人数は全国平均よりも低く、平均給与も低水準にあります。ただし、施設数や求人数は県の人口によって変動するため、決して低い数値とは言えません。また、給与も経験やスキル、雇用形態などによって変わるため、高収入を目指している人は求人選びが重要となります。
沖縄県には、育児補助や住宅補助が受けられる他、年間休日120日以上を掲げる施設が多く、子育て中の人にとっても働きやすい環境が整っています。
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※当記事は2021年7月現在の情報をもとに作成しています