管理栄養士・栄養士に多い退職理由は?経験別に5つ解説

更新日 2022年11月11日 公開日 2022年02月01日

#情報収集 #転職検討/準備 #内定・退職・入社

食を通じて健康を守る、食べる楽しさを伝えるなど、管理栄養士・栄養士はやりがいのある仕事です。一方で、管理栄養士・栄養士として働いている方のなかには、さまざまな理由で退職を選ぶ方も。さらには、管理栄養士・栄養士の仕事自体が自分には不向きだと感じる方もいるかもしれません。

本記事は、管理栄養士・栄養士における主な退職理由を経験別に詳しく解説します。また、管理栄養士・栄養士の向き・不向き、転職のポイントも紹介しますので、転職するか迷っている方の参考になれば幸いです。

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1.【新人】管理栄養士・栄養士の主な退職理由

管理栄養士・栄養士とひと口にいっても、新人とベテランでは退職理由の傾向が異なります。新人の管理栄養士・栄養士が仕事を辞めたいと考える主な理由には、下記の2つが挙げられます。

  • ●想像以上に責任が重かった
  • ●配置先がイメージと違った

どちらも実際に働き始めなければ分からない内容であり、新人ならではの悩みだといえます。ここからは、新人の管理栄養士・栄養士の退職理由の内容を詳しく解説します。

1-1.想像以上に仕事の責任が重かった

管理栄養士・栄養士の仕事は、一つのミスが命にかかわることもあるため責任重大です。献立作成を誤り、アレルギー患者に原因食品を提供してしまうなどのリスクや、食中毒が起きた場合は、多大な健康被害が発生します。

不測の事態となれば、管理栄養士・栄養士が責任を問われる可能性があるため、自分には荷が重すぎると感じ、退職を選択する方も。

また、管理栄養士・栄養士は、各施設・学校に一人ずつ配置となることが珍しくありません。職場によっては、研修を終えて、すぐに現場責任者を任せられるケースもあります。

経験値が不足するなか、たった一人で各業務をこなす不安は計り知れません。責任・プレッシャーと隣合わせの環境は、新人の管理栄養士・栄養士が疲弊する原因にもなり得ます。

1-2.配置先がイメージと違った

配置先のイメージ違いを理由に、管理栄養士・栄養士を辞める方も多い傾向にあります。管理栄養士・栄養士を目指す人の大半は、献立作成・栄養指導がメインの仕事になると考えており、配置先でも栄養管理に携わる業務を希望する方が多くいらっしゃいます。

しかし、実際には調理補助・食器洗浄など、現場業務中心の職場に配置されるケースが少なくありません。理想と現実にギャップがあれば、大きな失望につながりかねません。

調理工程を経験したり、調理師たちと関係を築いたりすることは、仕事の本質を理解するために必要不可欠です。しかし、「現場での経験が仕事を円滑に進めるための意図」が伝えられていなければ、不満を生む原因となります。

新人が本来の業務に就けない事例は、人手不足の職場や、管理栄養士・栄養士が複数名在籍している職場でよくみられる傾向です。

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2.【ベテラン】管理栄養士・栄養士の主な退職理由

ベテランの管理栄養士・栄養士は、主に下記の理由で退職しています。

  • ●私生活が充実しなかった
  • ●人間関係に疲れた
  • ●労働時間に対して給料が低かった

新人とは異なり、ベテランは人間関係・待遇など業務以外の悩みを抱えることも多くなります。
以下では、ベテランの管理栄養士・栄養士の退職理由を詳しく解説します。

2-1.私生活が充実しなかった

ベテランの管理栄養士・栄養士のなかには、現状のままでは私生活の充実が難しいと考えて、退職を選択される方も。

管理栄養士・栄養士は不規則な時間で働くことが多く、心身ともに疲労しやすい仕事です。たとえば、現場業務を終えた後に事務業務をするような職場では、残業がかさんでさらに過酷な環境となります。

せっかくの休日を疲労回復のために費やしていると、家族・友人との楽しい時間が減り、さらにストレスが溜まってしまう要因にもなります。

管理栄養士・栄養士として働く方のなかには、「仕事に追われるばかりで将来が見えない」といった不満の声も少なくないのです。

2-2.人間関係に疲れた

給食管理を行う場合、自分より年上の調理師たちと一緒に仕事をする機会もあります。調理師と年代が違うため話しが合わず、疎外感を感じるケースもあるでしょう。

管理栄養士・栄養士は、仕事上調理師たちを統括する立場であるものの、親世代に近い人たちに指示を出すことに対して、心苦しいと感じる悩みもあります。職場によっては、管理栄養士・栄養士が年下であることを理由に、調理師がなかなか指示に従ってくれないケースも。

また、管理栄養士・栄養士は、施設側と現場側のパイプ役を担います。稀に、施設側と調理師といった現場の板挟みとなり、自分一人でトラブルに対応するケースもあります。特に相談相手も少ない状況では、精神的に追い込まれてしまい、退職に至る方もいらっしゃいます。

2-3.労働時間に対して給料が低かった

職場により差はあるものの、管理栄養士・栄養士の労働時間は短くありません。給料とのアンバランスに悩み、仕事を辞めてしまう方もいらっしゃいます。

厚生労働省の調査による、令和2年の栄養士の平均年収は、賞与込みで平均約374万円です。

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

職場・経験年数次第では、年収400万円以上となるケースがあるものの、国家資格者の給与水準と比較すると高い金額とは言い切れません。

管理栄養士・栄養士の業務は、幅広いことが特徴です。とくに病院勤務をする管理栄養士は、献立作成・栄養指導などの業務に加えて、医療従事者として回診・NST業務なども行います。
さまざまな業務を行う中で、給料が割に合わないと感じて退職を決断する方もいるようです。

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3.管理栄養士・栄養士は向き・不向きがある?

管理栄養士・栄養士として働く中で退職すべきかを悩んだ場合は、管理栄養士・栄養士における適性を見極めることが大切です。
記載する項目に当てはまらなかったり、現時点で「自分は管理栄養士・栄養士に向いていないかもしれない」と感じていたりする方も、決して全員が絶対に向いていないというわけではありません。
管理栄養士・栄養士を志した理由や日ごろのやりがいを思い返すことで、新しい職場でもチャレンジできるはずです。

管理栄養士・栄養士に向いている人

  • ●コミュニケーション能力がある人
  • ●食に関心がある人
  • ●自己管理ができる人

管理栄養士・栄養士は、現場でさまざまな職種の人と連携しながら仕事を進めます。良好な関係を築くためには、お互いの意思疎通を図る円滑なコミュニケーション能力が必要です。

食に対して高い関心を持っていることや、食経験が豊富にあることも大切な要素です。栄養指導をする立場として、自己管理ができ、自身が健康であることも欠かせません。

仕事の基礎となる栄養学は日々更新されています。そのため、時間を割いて自主勉学に励むなど向上心も、管理栄養士・栄養士の仕事を長く続けていくために必要な要素です。

先述したとおり、管理栄養士・栄養士は責任ある立場で働くことが多く、他責にするような性格では務まりません。また、栄養指導はすぐに結果が出ないため、患者さん・利用者さんの健康状態を長い目で見られる思いやりも必要です。

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4.管理栄養士・栄養士が理想の職場に転職するためには?

管理栄養士・栄養士の仕事は職場により業務内容・待遇が大きく異なるため、転職によって悩みが解決する場合が多くあります。

自分にとって理想の職場を見つけるためには、下記のポイントを押さえることが重要です。

○資格を活かした業務が行えるか
一日に対応する調理業務の程度を尋ねるなど、有資格者として本来の業務に携われるのかどうか確かめましょう。

また、資格を活かした業務が行えるかは、キャリアアップの観点においても、非常に重要な項目となります。

○休日や勤務時間は安定しているか
ワークライフバランスを保つためには、勤務時間だけでなく勤務体制も確認する必要があります。

早番・遅番などのシフトの状況・年間休日日数・平均残業時間などを理解しておけば、転職後の生活をイメージしやすくなります。

○給料や福利厚生が充実しているか
月給はもちろん、賞与や資格手当はどのくらいの金額となるのか、現状と比較してみましょう。また、育休・産休などが充実しているかも確認すべき項目です。

一人で転職活動を進めることに不安がある方は、転職エージェントの活用もぜひ検討してみてください。
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まとめ

管理栄養士・栄養士の退職理由は、経験・立場によって異なります。新人の管理栄養士・栄養士は、「仕事の責任に耐えられない」「配置先がイメージと違った」などの理由が挙げられます。

ベテランの管理栄養士・栄養士は、「私生活の充実が図れない」「人間関係に疲れた」などの理由が多くあります。また、労働時間に対する給料の不満も、退職理由の一つになっています。

仕事には向き・不向きがあるものの、労働環境をリセットすることで悩みが解決される可能性があります。就職・転職活動でお困りの際は、ぜひお気軽にマイナビコメディカルにご相談ください!

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