理学療法士が海外で活躍する方法|外国での資格取得や就職先も紹介

更新日 2023年12月25日 公開日 2023年12月25日

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理学療法士は、国内だけでなく海外でも必要とされている職業です。諸外国のなかには理学療法の研究が盛んで最新の技術を学べる国もあれば、理学療法士の数がまだ少ない国もあります。理学療法士として、海外で活躍する方法はさまざまですが、日本で取得した理学療法士の国家資格をそのまま使用できるわけではありません。

この記事では、海外で理学療法士として活躍したい方に向けて、外国での理学療法士資格の取得方法や活動方法、就職先の見つけ方などを紹介します。

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理学療法士が海外で活躍する方法|外国での資格取得や就職先も紹介

理学療法士資格は海外でも使えるのか

理学療法士の資格は、国内の養成校で3年以上必要な知識と技能を学んで卒業し、国家試験に合格することで取得できます。理学療法士の詳細については、以下の記事をご覧ください。

【関連リンク】理学療法士(PT)とは?
仕事内容や作業療法士との違いについて

理学療法士の国家資格は取得した日本の法律にもとづいており、国外では使用できません。

国家資格とは、国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明される資格。

(引用:文部科学省「国家資格の概要について」/https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/014/shiryo/07012608/003.htm

海外で理学療法士として働きたい場合は、就業先の国が定める法律に従い、理学療法士に相当する資格をあらためて取得する必要があります。

海外で理学療法士資格を取得するには

理学療法士の資格を取得する方法は、国によって異なります。海外で活動する場合、基本的には就業先の国が定めたカリキュラムや試験をクリアし、その国の理学療法士免許を取得することになるでしょう。ただし、日本で理学療法士の免許を取得している方は、取得までの過程が短縮されたり、現地の免許へ書き換えられたりするケースもあります。

ここでは、アメリカとイギリスにおける理学療法士資格の取得方法を紹介します。

アメリカ
アメリカで理学療法士として働く場合、理学療法養成大学院の卒業が必要です。博士課程のみのため通常3年間かかりますが、すでに他国で理学療法士免許を取得している方には短期コースも用意されています。その後、国家試験を受験します。

(出典:公益社団法人 日本理学療法士協会「アメリカで理学療法士になるために」/https://www.japanpt.or.jp/pt/international/asset/pdf/01_USA1.1_1.pdf

イギリス
理学療法士として活動するには「Health & Care Professions Council(HCPC)」に登録する必要があります。登録するには、HCPCによって認められた大学または大学院のコースを修了しなければなりません。ただし、すでに日本で理学療法士の免許を取得している方は、実務経験や英語力、人格などの審査を受けることで、養成校に通わずにHCPCへ登録できる可能性もあります。

(出典:HCPC「International applications」/https://www.hcpc-uk.org/registration/getting-on-the-register/international-applications/

【関連リンク】理学療法士の働く場所・
就職先を紹介!

就職せずに海外で理学療法士として活躍する方法

理学療法士として海外で活躍する方法は、現地で免許を取得して就職先を探すだけではありません。例えば、日本の団体が海外で進めるボランティア活動に参加するのも1つの方法で、その場合は日本の理学療法士資格を活用できます。

ここでは、就職せずに海外で理学療法士として働く方法を紹介します。

青年海外協力隊に参加する

JICAの青年海外協力隊に参加すれば、発展途上国で理学療法士としてのボランティア活動ができます。青年海外協力隊への参加には、年2回の募集に応募して選考試験に合格しなければなりません。理学療法士として参加する場合は、3年以上の臨床経験が必要なほか、要請内容によっては特定の疾患に関する知識・実務経験が求められる場合もあります。

選考は書類による一次選考と面接による二次選考です。書類選考では理学療法士としての経験や知識が問われ、面接では人物や技術面を見られます。また、健康面も重視されるため、選考前に健康状態を整えておきましょう。

(出典: JICA海外協力隊「理学療法士」/https://www.jica.go.jp/volunteer/application/long/job_info/physical_therapy/index.html

JICAでは、派遣先における語学などの問題を解決するために、2か月以上の派遣前研修を行います。また、派遣先では生活費などの名目で毎月一定額が支給されるほか、住居も用意されるため、生活や活動の費用はほとんどかかりません。

(出典: JICA海外協力隊「JICAの支援制度」/https://www.jica.go.jp/volunteer/application/support_system/

日本理学療法士協会の国際活動協力者になる

日本理学療法士協会の国際活動協力者として登録すると、同協会の国際活動に参加できる可能性があります。

登録者に送られてくる人材募集の内容は、国際カンファレンスのスタッフや国際学会での講演者、外国人施設見学の受け入れ、英語で仕事ができる理学療法士職員の募集などです。

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JICA専門家になる

JICA専門家になれば、青年海外協力隊よりも長期間にわたって海外で活躍できます。

JICA専門家の仕事は、主に派遣先国家への提案や技術移転です。派遣先国家の抱える課題に対して、自分の経験を生かしたアドバイスを行ったり、技術を教えたりするため、理学療法士としての高い専門性や分析力が求められるでしょう。

赤十字やNGOによる国際協力活動に参加する

JICA以外にも、海外での援助活動で理学療法士を求めている団体は存在します。例えば、日本赤十字社には紛争地域の支援要員として、理学療法士を募集していた実績があります。また、国境なき医師団からもウクライナで活動する理学療法士の募集がありました(現在はどちらも募集終了)。

(出典:日本赤十字社「国際要員ウェブサイト」/https://www.jrc.or.jp/international-delegates/deployment/icrc.html

国際展開している病院やクリニックに勤める

国際的に事業展開している病院やクリニックに勤め、海外勤務の辞令を受ければ、外国で働くことが可能です。日系の法人が経営を行っている施設であれば、日本人スタッフも多いため、孤独を強く感じずに海外での活動に従事できるでしょう。

海外との技術交流を積極的に行っている、病院やクリニックに勤務するのもおすすめです。海外の理学療法士と触れ合って新しい視点を身につける経験は、国内・海外のどちらでも役立つでしょう。

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まとめ

理学療法士の国家資格は国外では使用できず、国ごとに理学療法士の免許を取得する必要があります。

海外で理学療法士として活躍するには、海外協力隊員としてボランティア活動に従事するか、海外の病院に就職して理学療法士として働くのがよいでしょう。ほかにも、JICA専門家になる、国際的に事業展開している病院に勤めるなどの方法があります。

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