【言語聴覚士向け】院内・施設内の嚥下勉強会で自由に使えるイラスト
公開日:2023.10.05
院内・施設内勉強会で使用できるイラストを公開。
嚥下障害患者の食事姿勢として用いられることの多い、「体幹角度調整」と「頸部前屈位」の説明を想定したイラストです。
勉強会・学会発表などで自由に使えるフリーイラストとして今回は3種類、使用例3イラストを紹介します。
そのまま使用したり、加工して使用したり、自由に活用してみてください。
イラスト作成の目的
言語聴覚士は、摂食嚥下障害患者のリハビリを担う専門職として、施設内での勉強会を求められることが少なくありません。
嚥下障害患者が安全に食事摂取できる姿勢として設定されることが多いのが
・頸部前屈位
でしょう。
この2つの姿勢を用いる「理由」を、食事介助担当者(看護師・介護士など)に、説明することを想定してイラストを描きました。
ダウンロードして自由にお使いください。
リクライニング位30度・頸部前屈位のイラスト
体幹角度調整(リクライニング位30度)・頸部前屈位の姿勢のイラストです。
拡大や縮小する場合は、全選択(Ctrl+A)して「グループ化」してから行ってください。
拡大縮小時に「Shift」を押しながら行うと、縦横比が保たれます。
頸部伸展位のイラスト
誤嚥しやすい「頸部伸展位」のイラストです。
次の「頸部前屈位」のイラストと比較することで、口腔から気管の角度が大きく誤嚥しやすいことを提示します。
頸部前屈位のイラスト
誤嚥しにくい姿勢とされる「頸部前屈位」のイラストです。
・喉頭挙上しやすい
・喉頭蓋谷が開いて食塊をキャッチしやすい
・口腔から気管の角度が頸部伸展位に比べて小さく誤嚥しにくい
ことを提示することを想定しています。
イラストの使用例
誤嚥しにくい姿勢として、①頸部前屈位と②体幹角度調整の説明をすることを提示します。
頸部前屈位の姿勢が誤嚥しにくいことを、2つのイラストを比較して説明します。
説明する点は以下の3つです。
頸部前屈位は
・喉頭挙上しやすい
・喉頭蓋谷が広がる
・口腔から気管の角度誤嚥しにくい
体幹角度調整(リクライニング位30度)が重力の関係上、誤嚥しにくいことを説明します。
舌癌など口腔期嚥下障害患者の送り込みを、重力を利用して補助できることを説明してもよいでしょう。
\ダウンロードはコチラ/
最後に
このスライドを使って、よりよい勉強会ができることを祈っています。
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総合病院で勤務する言語聴覚士。
言語発達遅滞、機能性構音障害、口唇口蓋裂などの臨床をしている「子ども分野のST」。
言語聴覚士視点で「おうちでの学び」について情報発信しているブログも運営中。
運営ブログ:https://kuroneko-mikeneko.com
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