理学療法士と結婚するメリット・デメリットは?事前に相談すべきポイントも解説
公開日:2025.01.28
文:内藤 かいせい(理学療法士)
理学療法士の方との結婚を視野に入れる際に、どのようなメリット・デメリットがあるのか気になる方もいるのではないでしょうか。理学療法士は国家資格であり、給料が安定しており、日勤が中心という特徴があります。一方で、決して年収が高いわけではない点に注意が必要です。
この記事では、理学療法士との結婚のメリット・デメリットや、事前に話し合うべきポイントをご紹介します。理学療法士の情報についてよく知ることで、幸せな結婚生活を送るきっかけとなるでしょう。
理学療法士とはどんな仕事?
理学療法士は、ケガや病気で身体機能が低下した方に対して、リハビリを提供する職種です。リハビリによって、患者さんの身体機能の改善や動作の獲得を目指せるようにサポートします。理学療法士は医療機関だけでなく、介護施設やスポーツジムなど、幅広い領域で活躍しています。
また理学療法士は国家資格であり、取得するには養成校に通ったうえで国家試験に合格しなければいけません。
理学療法士と結婚するメリット
理学療法士と結婚する場合は、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、具体的なメリットをご紹介します。
国家資格で収入が安定している
理学療法士は国家資格なので、安定した収入を見込めるメリットがあります。一度国家資格を取得すれば、理学療法士として働き続けられるため、仕事に困ることは少ないでしょう。
また、理学療法士の仕事は景気の変動に左右されにくく、常に安定した収入を得やすい職種です。収入が安定することは、経済的にも大きな強みといえるでしょう。
医療知識がある
理学療法士は医療従事者のため、専門的な知識を身につけている職種です。医療知識は仕事だけでなく、日常生活でも役立ちます。
たとえば、身体の不調やケガが生じた際に、適切なアドバイスを受けられます。なにか身体のトラブルが起きた際でも対応してくれると、普段の生活でも安心するでしょう。
日勤が中心
理学療法士の仕事は基本的に日勤であり、夜勤がある職場はほとんどありません。そのため、結婚生活の円滑化につながります。同じような生活リズムであれば予定も組みやすく、家事や子どもの世話も分担しやすくなるでしょう。
シフト制ではなく土日祝日が休みの職場も多いため、休日の予定を立てやすいのもメリットです。
理学療法士と結婚するデメリット
理学療法士と結婚するうえで、メリットだけでなくデメリットも把握しておく必要があります。ここでは、具体的なデメリットについて解説します。
給料が高いわけではない
理学療法士の給料は、決して高いわけではありません。令和5年度の「賃金構造基本統計調査」によると、理学療法士の平均年収は「約432万円」とされています。ほかの医療職を含めた平均年収を、以下の表にまとめました。
理学療法士は、医療職のなかでは平均年収が低い傾向にあることがわかるでしょう。このような状況から、理学療法士と結婚を考える場合は、給料面での工夫が必要になる場合があります。
職種 | 平均年収 |
---|---|
医師 | 約1,436万円 |
薬剤師 | 約578万円 |
看護師 | 約508万円 |
准看護師 | 約407万円 |
放射線技師 | 約537万円 |
臨床検査技師 | 約508万円 |
理学療法士 | 約432万円 |
理学療法士は、医療職のなかでは平均年収が低い傾向にあることがわかるでしょう。このような状況から、理学療法士と結婚を考える場合は、給料面での工夫が必要になる場合があります。
仕事で忙しいことも
理学療法士は、職場によっては忙しい生活を送っている方もいます。その理由としては、以下のとおりです。
● 休日出勤がある
● 研修や勉強会が頻繁にある
このような忙しさは、結婚生活にも影響を与える可能性があります。たとえば、家族との時間が取りにくくなったり、家事の分担が偏ったりすることがあるでしょう。仕事のストレスを家庭に持ち込んでしまい、コミュニケーションにすれ違いが生じる恐れもあります。
充実した結婚生活を送るためには、お互いの仕事を理解し、支え合う関係を築くことが重要です。
理学療法士との結婚で決めておきたい3つのポイント
理学療法士の方と結婚する際に決めておきたいポイントとして、以下の3つがあげられます。
2. 共働きを検討する
3. 家事の分担をする
ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。
1.理学療法士の仕事を把握しておく
1つ目は、理学療法士の仕事内容を把握しておくことです。前述したように、理学療法士は病気やケガで身体機能に障害がある方にリハビリを提供する職種です。仕事内容を把握しておくことで、パートナーの日々の業務や心身の状態をより深く理解しやすくなります。
パートナーの気持ちに寄り添えれば、適切なサポートができるでしょう。結果として、より良好なコミュニケーションをとれるようになります。
2.共働きを検討する
2つ目は、共働きを検討することです。前述したように、理学療法士の給料は安定しているものの、決して高いわけではありません。そのため、パートナーだけの収入で家計を支えるのは難しいケースが多いでしょう。
共働きを選択することで、家計にゆとりが生まれ、豊かな生活を送りやすくなります。共働きする際は、お互いの仕事を尊重し合える関係性を築けるようにして、ストレスのない生活を送れるようにすることが重要です。
3.家事の分担をする
3つ目は、家事の役割分担をしておくことです。とくに共働きの場合、お互いが仕事で忙しいなかで家事をうまくこなすには、役割分担が欠かせません。家事の分担を明確にすれば、一方に負担が偏ることを防ぎ、ストレスの軽減につながります。
このような分担を決める際は、お互いの仕事のスケジュールや体力的な負担を考慮しましょう。仕事の状況や生活スタイルの変化に応じて適宜調整することで、快適に過ごすきっかけとなります。
理学療法士と結婚するための計画を立てよう
理学療法士は収入が安定しており、医療知識もあるため、身体の不調時にサポートしてくれるメリットがあります。一方で、収入は決して高いわけではなく、職場によっては多忙の方もいるでしょう。
理学療法士と結婚するためには、仕事内容について理解したうえで、共働きや家事の分担などを検討することが重要です。ぜひ今回の記事を参考にして、充実した結婚生活を目指してみましょう。
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内藤 かいせい
理学療法士として回復期病院と訪問看護サービスに従事し、脳血管疾患や運動器疾患などの幅広い症例を経験する。リハビリで患者をサポートするとともに、全国規模の学会発表にも参加。 新しい業界にチャレンジしたいと決意し、2021年に独立する。現在はWebライターとして活動中。これまでの理学療法士の経験を活かして、医療や健康分野で多くの執筆・監修に携わっている。
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