【レシピ】調味料編:高栄養な出汁「チキンボーンブロススープ」
公開日:2022.04.04 更新日:2023.04.14
レシピ・文:篠塚明日香(管理栄養士)
「疲れ過ぎて食欲もない……」。そんなときにぜひおすすめしたいのが、ボーンブロスです。「ボーンブロス」とは、牛、豚、鶏などの骨付き肉をじっくり煮込んでとった出汁スープのことを指します。アメリカのニューヨークなどでは、高栄養食として一時期ブームとなっていたこともあり、現地ではスープスタンドで手軽に飲めるようです。
身近なものでは、ラーメンで使われる鶏ガラや豚骨スープがボーンブロスに該当しますが、ラーメンというとヘルシーなイメージはないかもしれません。しかし、ボーンブロスは、老若男女問わずにぜひ飲んでほしい「滋養食品」。骨から溶け出すコラーゲンやミネラルが豊富なだけでなく消化吸収もいいので、体内に入れればすぐに元気がでる優れものです。
自宅でも簡単につくることができる、「お手軽ボーンブロススープ」レシピを紹介します。
無添加「チキンボーンブロススープ」
調理時間の目安 約70~130分
栄養価 30kcal(ひとり分200ccあたり)
材料(仕上がり:約250cc分)
- ・手羽本 6本(手羽先でもOK)
- ・ネギの青み 15センチ×4~5本
- ・生姜スライス 3枚
- ・にんにく 1片
- ・塩 小さじ1/2
- ・酢 小さじ2
- ・水 1.5l
作り方
➊材料をすべて鍋に入れて、中~強火にかける。にんにくは叩いてつぶすと味がでる。
➋沸騰する直前(火入れから約10分後)に弱火にしてアクをとり、蓋をして60~120分くらい煮込む。手羽元の肉がホロホロと箸でほぐれる柔らかさになれば完成。
➌ ごく弱火で煮込むと、黄金色の透き通ったスッキリ味のスープに。弱~中火で長時間煮込むと、白濁した濃厚なパイタンスープになる。好みで火加減を調整する。
弱~中火で1時間後。
弱~中火で2時間後。
❹冷めたらザルで具をこしてタッパーやビニール袋などに入れて保存する。
アレンジ・補足
●冷凍で約1カ月程度保存可能。
●冷凍保存する場合は、煮込み時間を2~2.5時間くらいまで長くとり、水分を飛ばして濃縮タイプにすると使い勝手がいい。使用する際は、水で薄めて使う。
●煮込み時間が長いほどスープは白濁し濃厚なスープになる。鶏肉以外に、豚や牛の骨付き肉でも作れる。
●煮込むときに酢を加えることで煮汁が酸性になり、骨からミネラルやコラーゲンといった栄養素が溶け出しやすくなる。酸味は飛んでしまうので、味に影響はない。
●出汁をとるために使った手羽先は、好みのタレで食べる、または、そのままスープの具にするでもOK。
チリソースをかけ、パクチーとレモンを添えるなどしても美味しい。
栄養解説
根本的な疲労回復を考えていくなら、甘いものだけでなく、ビタミン、ミネラル、たんぱく質といった栄養素も一緒に摂取することが理想です。ボーンボロスには、ミネラルが豊富に含まれますし、たんぱく質を分解したアミノ酸も豊富ですので、疲れたときや忙しいときのおやつに適しているでしょう。
また、固形スープの素のように便利に使えるので、スープとして飲むだけでなく、パスタ、中華丼、ピラフ、カレーなどの出汁としても使えます。もちろん、無添加なのも嬉しいところ。ぜひ、みなさんの冷凍庫の常備品に加えてほしいと思います。
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篠塚 明日香
管理栄養士・分子栄養学カウンセラー
1977年、茨城県に生まれる。管理栄養士、分子栄養学カウンセラー。東京家政大学短期学部栄養科卒業後、老人介護保健施設での給食管理の実務を経て管理栄養士となる。
現在は、フリーランスとして分子栄養学のセミナー開催やエステサロンでのダイエット指導、企業商品の考案などにも携わる。
所属:合同会社スリップストリーム
プロフィール写真:櫻井健司
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