理学療法士がピラティス関連の資格を取るメリット|代表的な資格4選
理学療法士が活躍の場を広げたい場合は、ピラティス関連の資格を取ることも方法の1つです。とはいえ、ピラティスの特性や具体的な方法がわからないままだと、「ピラティスって具体的に何をするの?」「理学療法士にどんなメリットがあるの?」など、さまざまな疑問が浮かんできますよね。
そこで当記事では、理学療法士として働いている方に向けて、ピラティスの概要や期待される効果、資格取得のメリットをご紹介します。さらには、たくさんあるピラティス資格のなかから、おすすめの4つをピックアップ。その内容について詳しく解説しますので、スキルアップを図りたい理学療法士の方はご一読ください!
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目次
理学療法士なら知っておきたい!ピラティスとは?
ピラティス関連の資格について紹介する前に、「ピラティスとは何か?」を解説しておきましょう。
ピラティスは、ドイツ人看護師のジョセフ・H・ピラティスという人物によって開発されたエクササイズです。もともとは「コントロロジー(身体の動きをコントロールする学問)」と呼ばれ、第一次世界大戦で負傷した兵士のリハビリに活用されていましたが、後に開発者の名前をとって「ピラティス」と呼ばれるようになりました。
現在は、身体機能の改善や健康作りのメソッドとして、世界中に浸透しているピラティスですが、その種類は1つだけではありません。
ピラティスは一般的に、以下の2つの種類に分けられます。
マットピラティス | 日本で広く知られているピラティスが、このマットピラティスです。自重(自分の体重)を使ったエクササイズが中心で、基本的にマットさえあれば可能なことから、ジムやフィットネスクラブなどでよく行われています。 |
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マシンピラティス | ピラティスリフォーマーやラダーバレルなど、専用のマシンを使って行うのがマシンピラティスです。マシンを使うため、負荷の調整が容易で、リハビリ目的で行われるケースも多く見られます。 |
ピラティスで期待できる効果
ピラティスには健康維持をはじめ、さまざまな効果があるとされています。期待できる効果は以下の通りです。
歪みの改善 | ピラティスによってインナーマッスル(深部の筋肉)が鍛えられるため、身体の歪みを正常な位置に戻す効果が期待できます。歪みが元に戻ることで、姿勢の改善にもつながるとされています。 |
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ストレス軽減 | ピラティスは激しい動きを伴わず、じっくりと身体を動かし続けます。加えて、エクササイズ中は身体の内部に意識を集中させるため、精神的に落ち着いた状態を作り出すことができるでしょう。 |
ダイエット | ピラティスを続けると、筋肉量の増加によって代謝の向上が期待できます。代謝が向上すると脂肪燃焼によるダイエット効果も期待できるでしょう。 |
(参考:厚生労働省e-ヘルスネット「ピラティス」/https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-083.html)
働く場所・就職先を紹介!
理学療法士がピラティスの資格を取得するメリットは?
理学療法士の資格とピラティスの資格には、「国家資格」と「民間資格」という大きな違いがあります。理学療法士は国家資格なので、資格取得のためには国家試験に合格する必要があります。一方、ピラティスは民間資格であり、比較的取得がしやすい資格と言えるでしょう。
ここでは、理学療法士がピラティスの資格を取得するメリットを3つご紹介します。
就職・転職で有利になる可能性がある
理学療法士がピラティスの資格を取得すると、就職・転職で有利に働く可能性があります。
理学療法士の主な活躍の場は、病院やリハビリセンター、福祉介護施設などですが、ピラティスの資格を取得することで、「予防」や「コンディショニング」の方向にも業務の幅を広げられます。そのため、職場によってはより高い評価を得られるでしょう。
また、病院やリハビリセンターに加えて、スポーツジム、フィットネスジム、ピラティススタジオなど、職場の選択肢が増えることも、就職・転職で有利になる理由の1つです。
給料アップが期待できる
給料アップが期待できることも、ピラティスの資格を取得するメリットと言えます。厚生労働省のデータによると、理学療法士の平均年収は約427万円となっています。
(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html)
職場によっては資格手当を用意しているところも多いため、ピラティスの資格にも手当が支給される施設であれば、給料アップにつながるでしょう。また、フィットネスジムやピラティススタジオなどで仕事をする際も、ダブルライセンス(理学療法士資格とピラティス資格)が専門性の高い知識・スキルの証明となり、給料面で評価される可能性が高まります。
スキルの幅が広がる
理学療法士がスキルの幅を広げる上でも、ピラティスの資格が役に立つでしょう。
ピラティスはもともとリハビリ用に開発されているため、理学療法士がピラティスのエクササイズを学ぶことで、より多くのリハビリのパターンを習得することができます。それによって、患者さま1人ひとりの状態に合ったプログラムを作成する力も高まるでしょう。
患者さまの状態に合ったリハビリを提供できる理学療法士は、職場や他の医療スタッフ、リハビリスタッフからの信頼も高まるはずです。
就職先について
ピラティス関連の資格を4つ紹介!
ピラティスの資格にはたくさんの種類があり、資格によって特徴が異なります。取得に必要な料金などの詳細も資格ごとに違うため、どの資格が自分に向いているかを事前によく検討しましょう。
ここでは、ピラティスの資格のなかから、代表的な4つをご紹介します。
BASIピラティス
BASIピラティスは、アメリカで開発されたピラティスインストラクターの養成コースで、日本を含めた40以上の国で開催されています。
通常のインストラクター資格に加えて、理学療法士、作業療法士などの医療従事者向けに、患者さまのヘルスケアに特化したコースも用意されています。
(出典:BASIピラティス「BASIピラティス指導者資格コース」https://www.pilates-education.info/)
JADP ピラティスインストラクター
JADP ピラティスインストラクターは、日本能力開発推進協会が認定している資格です。最短4か月間の在宅講座で、ピラティスのベーシックエクササイズ23種類、アドバンスエクササイズ18種類などを習得できます。
「ピラティスの知識と基本原則」「人体の基礎知識」などのカリキュラムを終了した後、試験に合格すれば資格を取得できます。
(出典:一般財団法人 日本能力開発推進協会「ピラティスインストラクター」https://www.jadp-society.or.jp/course/pilates/)
PHI Pilates Japan
PHI Pilates Japanは、米ピラティス関連団体の日本支部で、ピラティスインストラクター向けに8つの基本コースと特別プログラムのコースを開催しています。基本となるマットピラティスはもちろん、リフォーマー、チェアなどを使ったマシンピラティスにも対応していることが特徴です。医療・保健関連の国家資格保有者であれば、基本講座を飛ばして最初からリフォーマーコースを受講できます。
各コースを受講すれば、インストラクター資格を取得できます。コースを修了すると国際的なピラティス認定資格「National Pilates Certification Program」が受験可能になるほか(一部のコースを除く)、PHI Pilates の講師を目指す道もあるので、より高いスキルを身に付けたい方は注目です。
(出典:PHI Pilates Japan「PHI Pilates資格認定養成コース」https://phipilatesjapan.com/)
JIAピラティスインストラクター
日本インストラクター技術協会が認定する「JIAピラティスインストラクター」は、ピラティスの効果やエクササイズの実践法など、インストラクターに求められる基本知識の習得を証明する資格です。受験資格は特になく、在宅で受験することも可能です。
2022年の場合、試験は年に6回、偶数月に実施されています。試験に合格すればカルチャースクールなどで、ピラティスインストラクターとして活動できるでしょう。
(出典:日本インストラクター技術協会「ピラティスインストラクター」https://www.jpinstructor.org/shikaku/pilates/)
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まとめ
理学療法士がピラティスの資格を取得することには、「就職・転職で有利になる可能性がある」「スキルの幅が広がる」など、いくつかのメリットがあります。ピラティスの資格にはたくさんの種類があるので、資格取得に挑戦する前にそれぞれの特徴をよく比較検討しましょう。
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※当記事は2022年9月時点の情報をもとに作成しています
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