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ブランクがある作業療法士必見!不安を解消して復帰するための職場の選び方を紹介

公開日:2024.11.06

ブランクがある作業療法士必見!不安を解消して復帰するための職場の選び方を紹介

文:かな(作業療法士)

作業療法士として働いていたものの、ライフステージの変化や体調不良等により、休職してしまうこともあるでしょう。

一度、ブランクが生じると、また作業療法士として復帰できるか不安に感じる人もいるかもしれません。では、ブランクのある作業療法士が安心して復帰するためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

今回は、ブランクのある作業療法士が不安に思うこととその対策、復職先の選び方を解説します。

作業療法士はブランクがあっても復職できるのか

作業療法士免許は一度取得すれば特に更新も必要ないため、ブランクがあっても復職自体は可能です。高齢化が進む中、病院や介護施設、訪問介護など、作業療法士の需要は多くあります。

とはいえ、ブランクに至った原因やブランクの年数が長いほど不安は大きくなるかもしれません。復職できるか不安な場合は、自分がなぜ不安に思うのかを洗い出して対策を取ることが大切です。準備を進めておくと、復職がスムーズになるでしょう。

作業療法士がブランクから復職するにあたり不安に思うこと

ブランクがある作業療法士必見!不安を解消して復帰するための職場の選び方を紹介

作業療法士がブランクを経て復職しようとしたとき、どんなことを不安に思うのでしょうか。代表的な理由をまとめました。

体力面で不安

作業療法士は肉体労働の側面があるため、長らく現場から離れていると「体力的に耐えられるか」と不安になることがあるかもしれません。

そんなときは、あらかじめ復職に向けて体を動かしておく、いきなりフルタイムではなく非常勤で短時間から復職する、身体的な負担が少ない職場を探すといった対策をしておくと不安が軽減されるでしょう。

臨床から長く離れ、知識や技術面でついていけるか不安

ブランクが長くなると、医療やリハビリに関する新しい知見がわからないのではないか、知らないことが増えているのではないかと不安になるかもしれません。また、医療介護の制度の変化に対する不安もあるでしょう。

しかし、人体の基本構造が数年で変化することはまずないため、数年で劇的にリハビリ内容が変わるといったことはあまりないといえるでしょう。

まずは、忘れていることがないか復習し、可能な範囲で最新情報をチェックしておくことをおすすめします。制度面に関しては、職場から説明されることが多いため、1人職場のような復帰先でなければ心配は不要でしょう。

家庭と両立できるか不安

特に出産育児によるブランクのある人の場合、復職により家事育児に割ける時間が減るため、家事をこなせないのではないか、子どものことをちゃんと見られないのではないかと不安に感じる人も多いのではないでしょうか。

特に、子どもが小さいうちは急な発熱や体調不良で度々休む可能性もあり、職場や患者さんに迷惑をかけるのではないかと、復職に躊躇する人もいるかもしれません。

こうした不安は当然で、実際に、家事育児の時間が減ることや子どもの体調不良は避けられません。そこで、以下のような対策を行っておきましょう。

● パートナーと家事の役割分担を事前に考えておく
● 時短家電を導入しておく
● 子どもの呼び出しや体調不良時の対応を決めておく
● 家事代行サービスなどの利用を検討する

筆者は長いブランクの経験はありませんが、産休育休明けの際は夫と呼び出し対応について話し合ったり、できる限り時短家電の導入をしたりするといった対策を取り入れました。家事は行き届かないところも多いですが、フルタイムで復帰できています。

作業療法士がブランクを経て復職する際にやっておきたいこと

ブランクがある作業療法士必見!不安を解消して復帰するための職場の選び方を紹介

作業療法士として復職するなら、可能な範囲で勉強と体力作りをすることをおすすめします。準備をして少しでも不安を取り除きましょう。

可能な範囲で勉強しておく

作業療法士として数年ブランクがあると、これまで当たり前に臨床でしてきたことを忘れることもあるでしょう。解剖学や運動学をはじめ、疾患別のリハビリ内容などを復習したり、セミナーを受講したりすると良いかもしれません。

インターネットでも、ある程度論文や研究報告を閲覧できるため、復帰する領域や気になる疾患などあれば調べておくと良いでしょう。

また、パートナーや友人に相手になってもらい、徒手や実技の練習台になってもらう方法もあります。

体力をつけておく

職場にもよりますが、作業療法士の仕事はある程度体力が求められます。復職に向けて有酸素運動や筋トレをしておくと、体力向上や腰痛予防などの対策となり、不安材料が減るかもしれません。

納得できる働き方を考える

復帰の仕方もさまざまであり、徐々に復帰するケースや、研修などを受けてフルタイムで復帰するケースなど、状況によって働き方の選択肢はいくつかあります。

経済的な事情がなければ、まずパートから復帰するなど、自分の調子や家庭の状況などに合わせて、納得できる働き方を考えておくことも大切です。

ブランクのある作業療法士の復職先の選び方

復職を成功させるか否かは職場選びも大きな要因となります。ブランクに至った原因にもよりますが、以下の観点から職場を選ぶと復職がスムーズになるかもしれません。

フォロー体制が整っている職場

出産育児によるブランクがある人は特に、作業療法士の人数が多くフォロー体制が整っている職場が良いでしょう。

ブランク明けの業務の面での不安以外にも、小さな子どもがいると急な休みも避けられないため、フォローしてもらえる環境だと安心です。具体的には回復期リハビリテーション病院のような職場が該当するでしょう。

働き方の希望に柔軟な対応をしてくれる職場

勤務時間の希望をくんでくれる職場、残業なしで帰れる職場を選ぶと、納得した働き方が選択しやすくなります。ただし、実際に残業があるか否かは外からはわかりにくいため、見学時に質問する機会を得られると安心です。または、転職エージェントを利用して、情報収集するのも良いでしょう。

業務の負担が少ない職場

1日の大体の業務量を把握するために、1日の取得単位数や担当患者数を事前に確認しておくのもおすすめです。ブランク明けは、多忙すぎる職場は避けたいものです。ゆとりをもって患者さんと関われる職場を選びましょう。

また、病気や怪我によるブランクがある場合は、身体的な負担が少ない職場をおすすめします。例えば、デイケアやデイサービス、クリニックなどであれば、自立度の高い患者さんが多いため、身体的な介助が少なく済むでしょう。

子育てとの両立が不安なら、託児所がある職場

乳幼児がいる場合、通勤に便利な場所の保育園に入園できれば良いですが、難しい場合もあるでしょう。通勤に不便な保育園にしか入れなかった、そもそも入園できず待機児童になってしまった、といった場合でも託児所のある職場なら安心です。

■関連記事
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ブランク明けの復職は職場選びがカギ!

作業療法士は生涯活用できる国家資格であり、ブランクがあっても復職は可能です。しかし、体力面や家庭との両立などから復職に不安を抱く人も多いでしょう。

不安材料を少しでも軽減できる職場選びをすることが大切です。頑張って取得した作業療法士免許を活かして、短時間からでも復職を目指してみましょう。

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rana

かな(作業療法士)

作業療法士/呼吸療法認定士・福祉住環境コーディネーター2級・がんのリハビリテーション研修修了
身体障害領域で15年以上勤務。特に維持期の患者さんの作業療法、退院支援に携わってきました。家では3人の子ども達に振り回されながら慌ただしい日々を送っています。趣味は読書とお菓子作り。

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