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第12回スポーツリハ職員、ゴールボールの代表チームトレーナーになる

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横浜市スポーツ医科センターの理学療法士・加藤瑛美さん。2016年には視覚障害者競技「ゴールボール」の女子日本代表チームトレーナーとして、リオデジャネイロパラリンピックに参加しました。元テニス選手としての経験とスポーツ理学療法の技術で、金メダルを目指すチームをサポート。女性セラピストとして期待された理由とは?

パラリンピックへの出場決定直後に決まった代表チームへのトレーナー就任


理学療法士の加藤瑛美さん。
視覚障害者競技「ゴールボール」の女子日本代表チームトレーナーとして、2016年リオデジャネイロパラリンピックに参加。

2015年8月、ゴールボール女子日本代表チームのスタッフと知り合いだった職場の上司から誘われて、チームトレーナーになりました。ゴールボールの女子チームは前回のロンドン大会で金メダルを獲得しています。当時はリオ大会の出場権がまだ得られず、最終予選に向けて厳しいチャレンジをしている時期でした。
 
ゴールボールは視覚障害者の競技です。トレーニングやその後のケアなど、色々な場面で選手の身体を触ったり、逆にトレーナーの身体を触ってもらいながら説明したりすることもあるため、日本ゴールボール協会は女性のトレーナーを探していました。さらに2020年の東京パラリンピックに向けて、代表チームに専属のトレーナーを置きたいという意向もあったようです。
 
私が参加したころのチームは、リオデジャネイロパラリンピックに参加できるかどうかの崖っぷちにいました。最終予選のアジアパシフィック大会までは残り2ヶ月というタイミング。トレーナーとして深く関わるようになったのは、この最終予選でパラリンピック出場が決まってからです。2015年9月に初めて参加した合宿では、日本パラリンピック委員会から派遣されていた前任のトレーナーから、合宿や大会のときはどのような仕事をするのか引き継ぎを受けました。

身体のケア以外にも選手のコンディショニング全般をサポート

チームトレーナーを引き受けると決めたあと、自分でもゴールボールを体験してみました。選手たちはボールの中にある鈴の音を頼りに、18m先にあるボールの位置を50cm単位で聞き分けていますが、とても真似できません。私もアイマスクを装着し、見えない状態でボールを止めようとしましたが、ほとんど何もできませんでした(笑)。
 
一言で「チームトレーナー」といっても、競技団体やチームごとに任されている役割は違います。私はゴールボールのヘッドコーチから「遠征大会のスケジュール管理はすべて任せるよ」と言われました。身体のケアだけでなく、選手のコンディショニング全般をサポートすることになったのです。ウォームアップやトレーニング、メディカルのこと、けがの予防に至るまで、選手に関連することはすべて担当しています。
 
リオパラ大会前、チームには栄養士もいて、相談しながら食事時間の調整をしていました。練習の何時間前に食事をして、補食はいつ食べるのかなどをプランニングする仕事です。他にも鍼灸のトレーナーやメンタルトレーナーなどがいて、そうしたスタッフと連携しながら選手のコンディショニングを考えています。
翌日の予定を決めたらヘッドコーチの了解をもらい、選手に伝えます。トレーナーをしないかと打診されたときは正直、ここまで深くチームの強化に関わることになるとは思っていませんでしたね。(次回に続く)

安藤啓一

安藤啓一(あんどう けいいち)

福祉ジャーナリスト。大学在学中からフリー記者として活動を始める。1996年アトランタパラリンピックをきっかけに障害者スポーツの取材をはじめる。夏冬パラリンピックや国内大会を多数取材。パラリンピック関係者に読み継がれている障害者スポーツマガジン「アクティブジャパン」「パラリンピックマガジン」記者などを経験。日本障がい者スポーツ協会発行誌『No Limit』などの媒体にも寄稿している。取材活動のほかチェアスキー教室講師としてもスポーツに取り組んできた。共著に「みんなで楽しむ!障害者スポーツ」(学習研究社)がある。


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