診療放射線技師におすすめの認定資格8選!取得条件の詳細も

更新日 2023年08月17日 公開日 2023年08月17日

#情報収集 #転職検討/準備 #資格試験

診療放射線技師がスキルアップを目指すには、認定資格を取得するのが効果的です。資格を取得することで、人材としてのスキルや価値が上がるだけでなく、キャリアプランを主体的に選択しやすくなるでしょう。とはいえ、認定資格には多くの種類があるため、「どれを選べば良いのか分からない」「どれが自分に合っているのだろう」と悩む方もいるかもしれません。

この記事では、診療放射線技師が認定資格を取得するメリットを整理した上で、おすすめの認定資格を8つ紹介します。認定資格の取得を考えている診療放射線技師の方は、ぜひご覧になってください。

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診療放射線技師におすすめの認定資格8選!取得条件の詳細も

認定資格とは?診療放射線技師が認定資格を取得するメリット

診療放射線技師向けの認定資格は、診療放射線技師が携わるそれぞれの医療業務について、十分なスキルを持つことを証明するものです。

認定資格は、関連する学会や職能団体で必要な教育を受けた上で、試験に合格すると取得できます。医療技術は日々進歩しているため、資格によっては最新の知識や技能を身に付けるために、定期的な更新を求められるでしょう。

診療放射線技師が認定資格を取得する主なメリットとして、下記の4つが挙げられます。

  • ・スキルアップが図れる
  • ・高度な専門性を証明できる
  • ・認定資格保有者限定の求人に応募できる
  • ・資格手当による待遇アップが期待できる

認定資格は、取得を通じて知識や技能のレベルが上がるだけでなく、自身の能力を示すための「客観的な指標」としても役立ちます。転職の際に認定資格を持っていれば、他の求職者との差別化を図ることができるでしょう。

資格手当の金額は、資格の種類や職場によって異なるものの、1か月あたり5,000〜10,000円が目安です。このように、仕事をする上で有利な点がいくつもあることから、多くの診療放射線技師が認定資格の取得を目指しています。

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診療放射線技師におすすめの認定資格8選!

ここからは、診療放射線技師におすすめの認定資格を8つご紹介しましょう。

  • ・X線CT認定技師
  • ・放射線取扱主任者
  • ・検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師
  • ・放射線管理士
  • ・医療画像情報精度管理士
  • ・磁気共鳴専門技術者
  • ・放射線治療専門放射線技師
  • ・救急撮影認定技師

各認定資格の詳細について解説します。

X線CT認定技師

X線CT認定技師は、日本X線CT専門技師認定機構が実施する認定資格です。取得すれば、診療放射線技師として標準医療に対応した適切な画像情報を提供したり、患者さまの被ばく量を低減させたりする能力を持つ証明となります。

資格取得の条件は下記の通りです。

  • ・診療放射線技師の免許を持ち、5年以上の診療業務経験がある
  • ・X線CT検査に関する診療業務の経験が、通算3年以上ある
  • ・機構が指定するX線CT認定技師講習会を受講する

X線CT認定技師は、5年ごとに更新が必要です。なお、X線CT認定技師の上位資格として、研究者や指導者を目指す診療放射線技師向けの「X線CT専門技師」があります。

(出典:特定非営利活動法人 日本X線CT専門技師認定機構「X線CT認定技師の概要」/https://www.ct-ninteikikou.jp/kikou/kikou2.html

放射線取扱主任者

「放射性同位元素等の規制に関する法律」にもとづいて、原子力規制委員会が認定する国家資格です。資格は業務範囲が異なる第1種~第3種に分かれており、免状を取得するとそれぞれに定められた範囲で、「放射線障害の防止についての監督業務」が行えるようになります。初級資格である第3種の取得条件は、「原子力安全技術センターが主催する講習を修了すること」のみで、講習は18歳以上が対象です。

放射性同位元素や放射線発生装置を使用する病院などでは、1名以上の「放射線取扱主任者」を配置するように義務付けられています。医師や歯科医師であれば、特別な資格なしで主任者となれる場合もありますが、診療放射線技師が主任者になるには、第1種~第3種のいずれかの放射線取扱主任者資格が必要です。

(出典:公共財団法人 原子力安全技術センター/https://www.nustec.or.jp/

(出典:国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構「原子力百科事典 放射線取扱主任者」/https://atomica.jaea.go.jp/data/detail/dat_detail_09-04-09-04.html

検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師

検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師は、日本乳がん検診精度管理中央機構が管理する診療放射線技師向けの認定資格です。認定を受ければ、乳がん検診などで使用されるマンモグラフィにおいて、読影能力、撮影技術、品質管理が一定基準以上であることを証明できます。

取得の条件は、「日本乳がん検診精度管理中央機構が主催する講習会を修了し、認定試験に合格すること」です。試験は成績に応じてA~D評価に分類され、B評価までが合格ラインとなります。

(出典:特定非営利活動法人 日本乳がん検診精度管理中央機構「検診マンモグラフィ撮影診療放射線技師の認定を受けるには」/https://www.qabcs.or.jp/mmg_g/nintei_g_faq.html

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放射線管理士

放射線管理士は、医療施設における放射線の安全管理、医療被ばくの低減、緊急時の被ばく医療などの知識・技術を持つ人材を育成するために設けられた資格です。取得すれば、医療現場での放射線防護に関する知識が深まるとともに、医療以外での線量計測、除染、災害対応などの幅広い知識を習得できます。

一般市民はもちろん、放射線災害が発生した地域の住民に対する助言、相談対応などができるのも大きな特徴です。放射線管理士の資格を取得するには、「日本診療放射線技師会が主催する在宅講習を受講し、認定試験に合格すること」が条件となります。

(出典:公益社団法人日本診療放射線技師会「認定資格」/https://www.jart.jp/activity/lifelong_study.html

医療画像情報精度管理士

医療画像情報精度管理士は、「医療画像情報の運用管理に関わる知識を修得し、適切な利用と管理を行える人材の育成」を目的とした資格です。資格取得を通じて、デジタル画像や圧縮技術、コンピュータとネットワークの基礎、医療用画像管理システムの運用保守、画像評価などの知識が得られます。医療現場における個人情報保護や情報セキュリティについて学べるのも、特徴の1つと言えるでしょう。

医療画像情報精度管理士を取得するには、「日本診療放射線技師会が主催する在宅講習を受講し、認定試験に合格すること」が条件となります。

(出典:公益社団法人日本診療放射線技師会「認定資格」/https://www.jart.jp/activity/lifelong_study.html

磁気共鳴(MR)専門技術者

磁気共鳴(MR)専門技術者は、最新の磁気共鳴装置を使ったMRI撮影や安全管理などに習熟していることを示す資格です。

資格の取得条件は、「日本磁気共鳴専門技術者認定機構が主催する認定試験に合格すること」です。受験資格については「構成団体のいずれかに2年以上在籍している」「磁気共鳴に関する学術研究発表を3回以上、もしくは学術誌への論文掲載1編以上」といった条件を満たす必要があります。

(出典:日本磁気共鳴専門技術者認定機構「認定試験」/http://plaza.umin.ac.jp/~JMRTS/exam/exam1.html

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放射線治療専門放射線技師

放射線治療専門放射線技師は、患者さまに標準的な放射線治療技術を提供できると認められた診療放射線技師に与えられる資格です。

資格の取得条件は、「日本放射線治療専門放射線技師認定機構が実施する認定試験に合格すること」です。試験では、放射線腫瘍学、放射線生物、粒子線治療などの専門基礎領域と併せて、放射線計測、放射線物理といった総合領域の知識や技能が問われます。なお、受験資格は下記の通りです。

  • ・診療放射線技師の免許を有する
  • ・放射線治療に関する診療業務を通算5年以上行っている
  • ・構成団体のいずれかに5年以上在籍している
  • ・申請時より過去5年以内に、指定の認定単位を20単位以上取得している(そのうち10単位は日本放射線治療専門放射線技師認定機構が定める必須単位であること)

(出典:一般社団法人日本放射線治療専門放射線技師認定機構「認定制度」/https://www.radiation-therapy.jp/accreditation.shtml

救急撮影認定技師

救急撮影認定技師は、救急診療において、安全に配慮しながら各種画像診断装置を操作し、最適な画像情報を提供できる診療放射線技師であると示す資格です。

資格を取るためには「日本救急撮影技師認定機構が主催する認定試験に合格すること」が条件となります。受験資格は下記の通りです。

  • ・診療放射線技師免許の保持者で、5年以上の診療経験がある
  • ・通算3年以上救急診療業務に携わっている
  • ・申請時から過去5年以内に認定単位を30単位以上取得している
  • ・申請時から過去1年以内に、心肺蘇生法講習会を1回以上受講している

(出典:日本救急撮影技師認定機構「認定制度について」/http://www.jert.jp/seido/index.html

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まとめ

診療放射線技師の認定資格には多くの種類があり、いずれも認定団体が主催する試験に合格することで取得できます。認定資格を取得すれば、診療放射線技師としてのスキルアップにつながるだけでなく、転職の際にも有利になるでしょう。

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※当記事は2022年6月時点の情報をもとに作成しています

監修者プロフィール

マイナビコメディカル編集部

 

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履歴書や職務経歴書の書き方から、マイナビコメディカルサイト内での求人の探し方のコツや、転職時期ごとのアドバイス記事などを掲載。
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