診療放射線技師が働く場所は?主な就職先6つを紹介
診療放射線技師の就職先は幅広く、さまざまな企業や施設での活躍が考えられます。ただし、就職先によって必要なスキルや知識、経験が異なる場合も多いため、あらかじめ診療放射線技師が働く場所の特徴を知り、自分のキャリアプランに合った職場を選択することが大切です。
当記事では、診療放射線技師の主な就職先のほか、各職場で担当する仕事の内容、必要となるスキル、経験について解説します。診療放射線技師を目指している方や、これまでの知識、経験を活用して転職したい診療放射線技師の方は、ぜひ参考にしてください。
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診療放射線技師の働く場所は?主な就職先6つ
診療放射線技師は、医師の指示のもとでさまざまな検査機器を扱い、レントゲン検査やCT検査、MRI検査などを担当する職業です。医師と連携して放射線治療を進めたり、放射線機器を点検管理したりすることも、診療放射線技師の仕事に含まれます。
また、診療放射線技師は、放射線に関する幅広い知識を生かして、医療分野以外の職場で働くことも可能です。以下では、診療放射線技師の主な就職先6つを紹介します。
大規模な病院
総合病院、国公立病院、大学病院など、大規模な病院で活躍する診療放射線技師は少なくありません。規模の大きな病院には、最新の医療装置が導入されているケースが多く、さまざまな症例に接することもできるため、スキルアップを目指す放射線技師には、おすすめの環境と言えるでしょう。
勉強会や研修会、セミナーなどに参加する機会にも恵まれており、より幅広い知識・臨床経験が得られる点も大規模病院の特徴です。
大規模病院勤務の特徴 |
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なお、大規模な病院での勤務経験は、診療放射線技師としてのステップアップを目指す際に有利に働くと言われるため、志望者が多く競争率も高い傾向にあります。
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クリニック
クリニックとは、入院患者用のベッド数が19床以下の医療施設のことです。クリニックは、比較的に軽度な病気やけが、慢性期疾患の診療が中心で、一般的に夜勤も少ないため、プライベートの時間を確保したい方に適しています。
クリニック勤務の特徴 |
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なお、クリニックの場合、医療機器を置くスペースが限られているケースが多く、一般撮影(レントゲン)用の装置しか備えていない施設が大半です。扱い慣れた装置の有無について知りたい場合は、事前に確認しておくと良いでしょう。
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健診・検診センター
健診・検診センターとは、病気の予防や早期発見を目的とした検査を行う施設です。健診・検診センターで働く診療放射線技師は、主に胸部X線、消化器上部X線、マンモグラフィなどの画像検査業務を担当します。業務内容が一定で、現場でのスキルを身に付けやすいため、一度離職した診療放射線技師の再就職先としても人気があります。
健診・検診センター勤務の特徴 |
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レントゲン車による出張健診・検診を実施している施設では、大型車両の運転免許を持つ診療放射線技師が運転を任されることがあります。また、人間ドックの準備やデータ入力の補助など、専門的な業務以外の作業を任されるケースもあるため、気になる方は事前に業務範囲の確認をしておきましょう。
医療機器メーカー
診療放射線技師はCTやMRI装置などを製造している医療機器メーカーでも活躍できます。自社が扱う医療装置や医薬品について、納品先のスタッフに説明・アドバイスを行うほか、CT装置やMRI装置などの開発に携わることも、医療機器メーカーで働く診療放射線技師の役割です。
場合によっては、医師と連携して専門的な研究を進め、学会でその成果を発表するなどの学術業務を担うこともあります。
医療機器メーカー勤務の特徴 |
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医療機器メーカーでは、診療放射線技師が「アプリケーションスペシャリスト」として勤務するケースも多く見られます。アプリケーションスペシャリストとして働く場合は、CT、MRI、マンモグラフィなど、特定の医療機器について使用方法を説明したりデモンストレーションを行ったりすることになるため、応募先を選択する際は、担当することになる医療機器を確認した上で、自分のキャリアプランとの相性を調べておきましょう。
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原子力工業・電力関連会社
診療放射線技師は、原子力工業・電力の関連会社などの放射線を扱う企業で働くことも可能です。原子力工業・電力関連会社で働く診療放射線技師は主に放射線測定業務などを担当します。原子力関連の専門的な分野で実績を積みたい方には、おすすめの職場と言えるでしょう。
原子力工業・電力関連会社勤務の特徴 |
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原子力工業・電力関連会社の求人は、病院やクリニックと比較すると少数です。そのため、大学院に進学して高度な専門知識を身に付け、研究業績を重ねた上で就職・転職を目指すのが良いでしょう。
男女別・勤務場所別で見る違いを解説
検査職・研究職
診療放射線技師のなかには、検査職や研究職に進む方も見られます。検査職の代表例は、工場における「非破壊検査」です。
検査職・研究職として働く場合は、大学研究室や研究所に勤務して、先端の検査手法に関する安全性、有用性などを研究します。研究者としての業績や専門資格を生かしたい方は検査職・研究職の道を選ぶのも一案でしょう。
検査職・研究職の特徴 |
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検査職・研究職では、さまざまな分野の専門知識を持つスタッフがチームを組み、研究にあたる機会もあります。そのため、他の職種とも臨機応変にコミュニケーションを図り、新しいアイディアを生み出す柔軟さが求められるでしょう。
8つの就職先の特徴を紹介
診療放射線技師を目指す際に知っておくべきこと
最後に、新卒あるいは未経験の方に向けて、診療放射線技師を目指す際に押さえておくべきことをご紹介します。
診療放射線技師として理想のキャリアを実現するためには、就職前の心構えが重要です。応募する施設や企業によって求められるスキルや業務内容、待遇などが変わるため、明確なキャリアプランを立てた上で就職先を決めるようにしましょう。
なお、診療放射線技師として働くにあたっては、以下の2点を押さえておいてください。
◯国家試験合格後も勉強が必要
診療放射線技師は多くの場合、最先端の医療技術や研究結果が応用される分野の仕事を担当します。そのため、国家試験合格後も勉強会や研修会、学会などに参加し、自己研さんに励む必要があるでしょう。たとえば、医療現場における画像診断の技術進歩は目覚ましく、画像処理や画像加工を適切に行うには、画像評価や精度管理のノウハウに加えて、コンピュータや各種デジタル技術などに関する知識も重要です。
◯たくさんの選択肢から自分に合った就職先を見つけるには?
専門学校や大学では、病院などの臨床実習の際に、さまざまな医療装置に触れる機会が提供されます。臨床実習を通じて特に関心の深い分野を見極めて、就職先を探す際の基準を決めておくと、自分に合った職場探しが実現できるでしょう。
最初の就職先を決めるにあたって、自分自身の適正の判断に迷う場合は、診療科の多い病院に就職し、広範な技術・経験を培う方法も1つの方法です。経験を積むなかで得意分野や関心のある分野を見つけ、診療放射線技師の学会・認定機構が運営する専門資格を取得したりすれば、キャリアアップにもつながります。
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まとめ
診療放射線技師が働く場所は、医療機関から民間企業、研究施設まで多岐にわたり、就職先によって、働き方や求められるスキルが異なります。診療放射線技師の就職・転職先の選択はキャリアプランを左右する重要な要素です。自分自身の関心分野や将来的な目標をふまえて、適切な職場を選択しましょう。
また、いずれの就職先を選択したとしても、診療放射線技師として働く上では、常に新しい知識を身に付ける努力が不可欠であることを忘れないでおきましょう。
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