診療放射線技師の給料について|男女別・勤務場所別で見る違いを解説

更新日 2023年02月15日 公開日 2021年10月11日

#年収・給料 #情報収集 #転職検討/準備

医療業界で働きたいものの、どの医療資格を取るべきか、どの職業の給料が高いのかがわからず、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。この記事では、医療系専門職の一つである診療放射線技師の給与事情について、他の職業との違いや勤務場所の違いに焦点を当てながら、詳しく解説します。

また、男女別の診療放射線技師の給料についても紹介するので、診療放射線技師として働くことを検討している方は参考にしてください。

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診療放射線技師の平均給料は?

診療放射線技師として働こうとする場合、やはり気になるのは給与のことではないでしょうか。

厚生労働省が発表している「令和3年賃金構造基本統計調査」の統計データによれば、診療放射線技師全体の平均年収は約547万円となっています。なお、この調査における診療放射線技師の平均年齢は41.9歳。年収の内訳は、月収の平均が約37.2万円、平均賞与が約99.8万円でした。

医師を除いた他の医療系資格と比べると、診療放射線技師の平均年収約547万円は薬剤師の約581万円に近い金額です。また、看護師の平均年収が約499万円、臨床検査技師が約496万円、臨床工学技士が約423万円であることを踏まえると、診療放射線技師の平均年収は医療系資格のなかでも高い方だと分かります。

(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html

放射線技師のなかでも、マンモグラフィが仕事内容に含まれている求人は、特に時給が高くなる傾向があります。また、巡回健診の単発アルバイトなども高い時給が設定されており、短い時間で高い収入を得ることができます。

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診療放射線技師の給料が男女で異なる理由

一口に診療放射線技師と言っても、男女によって平均給与は異なります。男性の放射線技師の平均年収が約564万円なのに対し、女性の平均年収は約491万円と、約73万円の差があります。

(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html

それでは、なぜ同じ診療放射線技師でも男女の間で給料の相場に差があるのでしょうか。大きな理由として、男女での平均年齢の違いが挙げられます。

男性の診療放射線技師の平均年齢が43.4歳であるのに対し、女性の平均年齢は37.1歳と約6歳の差があります。診療放射線技師に限った話ではありませんが、経験年数を積むほど昇給し年収も高くなる傾向にあるため、平均年齢が低い女性の方が男性に比べて低水準になっていると考えられます。

(出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html

他にも、夜勤のある病院では女性よりも男性のほうが夜勤に割り当てられることが多く、夜勤手当の分だけ収入が高くなるという事情もあります。なお、平均年齢に差が生まれる主な理由として、産休や結婚により退職する女性がいることなどが挙げられます。

このように平均年齢の違いや夜勤手当などにより、男女間に給与の差が生じています。ただし、性別の違いが給与の差につながっているわけではないので、夜勤に積極的に取り組んだり、長く務めたりすることで平均以上の収入を得ることは可能です。

まずは、収入と働き方のバランスを考えることが大切でしょう。

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勤務場所別で見る診療放射線技師の給料の差は?

診療放射線技師は、働く地域や雇用形態だけでなく病院やクリニックなど、どのような施設で働くのかによっても給料は異なります。

ここからは診療放射線技師の勤務場所ごとに、平均年収や仕事内容の傾向を紹介していきます。働く場所によって残業時間や手当なども変わるため、希望する働き方に合わせて職場を検討すると良いでしょう。

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大学病院

大学病院における診療放射線技師の平均年収は、およそ400~600万円です。大学病院は他の医療機関と比べて職員の数が多い傾向にあるため、担当領域が細かく分かれており、業務として担当する分野が限られているケースも少なくありません。また、通常の業務の他に学会で発表する機会が生じた時は、研究に時間が割かれて残業が増えることもあります。

総括すると、他の医療機関と比べて給料は高い傾向にありますが、その分残業が多くなる可能性がある勤務場所だといえるでしょう。

国立・公立病院

国立・公立の病院での診療放射線技師の平均年収は、およそ400~450万円です。これは放射線技師の平均給与よりも若干低い金額となります。

しかし、国立・公立病院の放射線技師は準公務員や地方公務員という扱いになっており、安定性においては他の医療機関より優れた職場だといえます。そのため、公務員としての安定性を重視する志望者が多い傾向です。

民間病院

民間病院の診療放射線技師の平均年収は、およそ370~450万円です。ただし、民間の病院は規模がさまざまで、病院によって給与にも幅があります。一般的には、規模の大きい病院ほど給与も高い傾向にありますが、あくまで傾向であるため、詳細については各求人情報で精査する必要があるでしょう。

また、残業の多さも病院ごとに異なり、残業が多い病院ほど給与が多い傾向にあります。

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クリニック・健診センター

クリニック・健診センターにおける診療放射線技師の平均年収は、およそ350~400万円です。これは、診療放射線技師全体の平均年収と比べて低めとなっていますが、その分、病院などのような夜勤がありません。

なお、クリニックや健診センターでは年間賞与が低めに設定されているケースが多く、反対に月給が高めの設定となっています。なかには年俸制の求人もあり、そのような場合は賞与が一切ない場合もあるため、気になる方はあらかじめ確認しておきましょう。

クリニック・健診センターのなかでも、診療放射線技師が1人だけの職場は、担当する職務が多く責任も大きくなります。その分、給与が高く設定されていることが多く、平均年収は380~450万円となっています。

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医療機器メーカー

診療放射線技師の有資格者の場合、技師として働くだけでなく、専門知識を生かして医療機器メーカーで働くという選択肢もあります。そうしたケースでは、多くの資格保持者が「アプリケーションスペシャリスト」という職種に付きます。アプリケーションスペシャリストは、簡単にいうと「医療機器を医療現場に提案し、導入サポートを行う仕事」のことです。

アプリケーションスペシャリストとして医療機器メーカーで働く方の平均年収推定は、およそ400~500万円となっています。また、住宅手当や残業代などは別途支給されます。

アプリケーションスペシャリストは、残業や出張が多い傾向にあり、その分の手当が加算されるため、他の勤務場所に比べて給与が高くなる傾向にあります。また、外資系企業では多いところで年収が700万円を超える場合もあります。

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まとめ

診療放射線技師の平均年収は約547万円で、医療系資格のなかでは薬剤師に近い給与額となっています。このことから診療放射線技師は、医療系資格のなかでも比較的稼ぎやすい資格だといえます。

診療放射線技師も男女によって年収が異なり、男性の方が約73万円ほど高くなっています。主な理由としては、勤続年数の長さや夜勤などによるさまざまな手当ての多さが挙げられるでしょう。

勤務場所によっても給与には差があり、仕事内容も異なる傾向にあります。そのため、診療放射線技師の求人を探す場合は、勤務場所ごとの特徴をきちんと把握しておきましょう。

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