自衛隊で働く管理栄養士の仕事内容|国家公務員としての役割は?

更新日 2023年06月28日 公開日 2023年06月28日

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国を守り、世界の平和にも貢献している自衛隊では、鍛え抜かれた屈強な自衛官が働いているイメージが強いかもしれません。しかし、自衛隊には栄養の専門家である管理栄養士も所属しており、献立の作成や食事管理、栄養指導などの面で大いに活躍しています。

当記事では、自衛隊で働く管理栄養士の仕事内容や給料相場、勤務時間などの待遇、福利厚生についてご紹介します。管理栄養士として転職を考えている方や、自衛隊で働くことに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

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自衛隊で働く管理栄養士の仕事内容|国家公務員としての役割は?

そもそも自衛隊とは?

自衛隊とは、「自衛隊法にもとづいて、国の安全を守るために設置された組織」です。自衛隊には陸上・海上・航空自衛隊があり、領土・領海・領空を守ったり、災害時には各自治体などと連携して救助活動を行ったりと、日々国の平和のために働いています。

また、いろいろな職種のエキスパートによって成り立っている点も、自衛隊の特徴です。例えば陸上自衛隊には、陸上戦闘を担う普通科や戦車を扱う機甲科、隊の中で警察活動を行う警務科、楽器の演奏を行う音楽科、患者の治療・部隊の衛生管理を行う衛生科などがあり、多くの自衛官がそれぞれの任務に励んでいます。

自衛隊が平時に駐在する基地を駐屯地と呼びますが、駐屯地には宿舎や食堂、病院など、隊員たちの生活に必要な設備があり、そこでも本記事で取り上げている管理栄養士をはじめ、調理員や医師、看護師、薬剤師など、さまざまな職種の方が働いています。

(参考:防衛省・自衛隊キッズサイト「自衛隊図鑑」/https://www.mod.go.jp/j/kids/works/index.html

自衛隊で働く管理栄養士は「国家公務員」になる

国家公務員とは、 国民のために働く「全体の奉仕者」であり、特別職と一般職に分類されます。特別職には、大臣や裁判官、国会議員などが当てはまり、各府省や労働基準監督署、税関などで働く職員は、一般職の国家公務員です。

自衛隊は防衛省の管轄となっているため、自衛隊で働く管理栄養士は特別職の国家公務員となります。なお、専門分野の知識・技術を生かして働く看護師や薬剤師、管理栄養士などの業種は防衛技官として扱われます。

(参考:防衛省・自衛隊「採用情報」/https://www.mod.go.jp/j/saiyou/index.html

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職場別の仕事内容・平均給与・資格の取得方法も

自衛隊で働く管理栄養士の主な仕事内容

自衛隊で働く管理栄養士の主な業務内容として挙げられるのは、献立の作成や食事管理、食材管理、調理指導などです。自衛官に向けた健康管理や栄養指導も管理栄養士の役目となります。

管理栄養士は駐屯地の食堂において、朝・昼・晩の献立を作成し、調理スタッフに調理指導を行います。その点においては医療機関や福祉施設など、大量調理を行う職場と同じ仕事内容と言えるでしょう。

ただし、自衛官の多くは体力を消耗する訓練や業務に従事するため、食事量や栄養摂取の基準が医療機関や福祉施設のそれとは異なります。ちなみに、隊員が1日にとる食事のカロリーは約3000kcal以上とされており、よりハードな訓練や特殊任務に従事する隊員には、増加食(基本食では足りない分のカロリーを補給するための食事)が支給されます。

とはいえ、「駐屯地の食事=体育会系の豪快なメニュー」というわけではありません。カロリーの確保と同時に各種栄養のバランス、食材の旬、味などにも配慮しながら、一汁三菜を基本とした食事を提供するのが、自衛隊で働く管理栄養士の大事な仕事となっています。加えて、駐屯地ならではのメニューや行事食を考案するなど、食事の時間が楽しみになるような働きかけを行うこともあります。

陸上自衛隊の公式サイトには、各駐屯地の「人気メニュー」が公開されているので、興味のある方はチェックしてみると良いでしょう。

(参考:陸上自衛隊「レシピ」/https://www.mod.go.jp/gsdf/fan/rikujimeshi/recipe.html

地震や台風などの災害発生にそなえて、自衛隊員が被災地で炊事する際の調理指導、衛生管理といったサポートを行うのも、管理栄養士の任務となります。

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将来性や転職時のポイントも

【栄養士の全体相場と比較】自衛隊で働く管理栄養士の給料相場

栄養士全体の平均年収や施設別の平均年収は下表の通りです。

●【施設別】管理栄養士・栄養士の平均年収

栄養士全体(※) 約368万円
病院・診療所 約300万~400万円
福祉施設(介護施設・児童福祉施設など) 約260万~310万円
保育施設 約300万~350万円
行政機関(公務員) 約450万~600万円
給食施設 約330万~400万円
その他事業所(美容業界・食品業界など) 約250万~330万円

(※出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html

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自衛隊で働く管理栄養士は国家公務員になるため、平均年収は約450万〜600万円が目安です。

上の表で比較すると、自衛隊で働く管理栄養士は、他の施設で働いている管理栄養士よりも、高い年収を得られる可能性があると言えるでしょう。また、諸手当が充実していることもポイントです。自衛隊で働く場合は、一般職の国家公務員に準じて通勤手当や住居手当、扶養手当などが支給されるほか、残業時間に応じて超過勤務手当が支給されたり、地域手当があったりと、安心して働ける環境が整っています(ただし、地域手当は勤務する地域によります)。

なお、病院や福祉施設などでは、フルタイムから短時間のパートタイムまで幅広い雇用形態の方が働いているのに対して、公務員として働く管理栄養士・栄養士はフルタイムの正規職員として採用されるケースがほとんどです。そうしたことが、公務員の平均年収が高くなっている理由の1つである点にも、留意しておきましょう。

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職場別の平均給与を公開

勤務時間の目安

自衛隊で働く管理栄養士の勤務時間は1日7時間45分が基本となっており、原則として、土曜・日曜・祝日が休みとなります。また、年次休暇は1年に20日付与され、残った日数は20日を限度に翌年に繰り越されます(採用された年は日数が異なります)。

病気休暇や特別休暇、介護休暇などの休暇制度に加えて、育児休業や子どもの看護のための特別休暇、配偶者の出産特別休暇などの制度も整っているため、結婚・出産を経験した後も働きやすいでしょう。

(参考:防衛省・自衛隊「採用情報」/https://www.mod.go.jp/j/saiyou/index.html

【関連リンク】マイナビコメディカルで管理栄養士/栄養士の求人を探す

管理栄養士が自衛隊で働くためには?

管理栄養士が自衛隊で働くには、防衛省職員採用試験に合格する必要があります。なお、以下のいずれかに該当する方は試験を受けられないため、注意しましょう。

・日本の国籍を有しない者
・禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者
・法令の規定による懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から2年を経過しない者
・日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者

(出典:海上自衛隊小月航空基地隊「防衛省職員(栄養士(臨時的任用))募集要項」/https://www.mod.go.jp/msdf/oz-atg/img/file.pdf

管理栄養士の資格があり、上記に該当しなければ、採用試験を受けることができます。ただし、条件は部隊によって異なる可能性もあるので、応募する際は募集要項をしっかり確認してください。

試験内容

自衛隊には陸上・海上・航空の3つの部隊があり、目指す部隊によって採用試験の内容は異なりますが、いずれも筆記試験、面接および身体検査を行うのが一般的です。

筆記試験は、管理栄養士としての知識を問う専門試験と、一般的な知識や知能を問う教養試験があります。また、文章力や表現力を試す作文や、人柄や知識をはかるための個別面接(口述試験)が課される場合もあります。身体検査は、身長、体重、視力、聴力などの測定に加えて、尿検査や内科系の検査(慢性疾患、感染症の検査)などを行います。

試験場所や試験時間、必要書類などは各採用試験によって異なるため、自分が受ける試験の概要はしっかりとチェックしておきましょう。管理栄養士・栄養士免許の写しや、学歴を証明する書類、直近6か月以内に撮影した証明写真なども必要になるため、事前に用意しておくことをおすすめします。

(参考:自衛官募集ホームページ「受験について知る」/https://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/examination/

(参考:防衛省・自衛隊「防衛省職員採用試験受験案 陸上自衛隊関東補給処」/https://www.mod.go.jp/gsdf/eae/eadep/files/20210401yoga-saiyou.pdf

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【管理栄養士向け】自衛隊での勤務が向いている方の特徴

自衛隊での勤務が向いている方の特徴として、「自衛隊の一員として食を通して国を守りたい」という強い意志があることが挙げられます。自衛隊は、さまざまな面から国の安全を守る組織であり、そこで働く管理栄養士は、食事や栄養指導を通じて隊員たちの健康を支えています。管理栄養士としての知識・スキルを身につけていることはもちろん、使命感と責任感を持って行動できる方は、自衛隊で活躍できるでしょう。

また、自衛隊は諸手当が充実しているほか、基本的に土曜・日曜・祝日が休みで、年次休暇・特別休暇も取れます。そのため、安定したワークライフバランスと充実した福利厚生を望んでいる方にも向いていると言えるでしょう。

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まとめ

自衛隊で働く管理栄養士は国家公務員であり、給与や福利厚生などの面で、働きやすい環境が整っているのが魅力です。自衛隊はさまざまな面から国を守る組織であり、そこには大きな責任がともないます。しかし、そうしたなかで「食や栄養指導を通じて隊員たちを支える」という役目には、大きなやりがいも感じるでしょう。

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監修者プロフィール

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