作業療法士の履歴書を書くポイント|ケース別の志望動機・自己PR例文を紹介

更新日 2025年12月03日 公開日 2022年06月06日

#書類準備 #応募 #面接・選考

作業療法士の履歴書を書くポイント|ケース別の志望動機・自己PR例文を紹介

文:かな(作業療法士)

転職活動において、履歴書作成は避けて通れません。しかし「職歴をどこまで詳しく書けばいいのか」「経験が浅い場合、自己PRで何を伝えるべきか」といった疑問を抱える作業療法士の方も多いのではないでしょうか。本記事では、履歴書の基本的な書き方から、病院・介護施設などケース別の志望動機例まで紹介します。

作業療法士の履歴書の書き方

作業療法士の履歴書の書き方

履歴書は採用担当者が応募者を評価する最初の判断材料です。基本情報、学歴・職歴、免許・資格、志望動機・自己PRを正確に記載しましょう。

作業療法士としての強みを伝えるため、学歴・職歴・資格などを正確に記載しつつ、自己PRや志望動機で自分の強みを効果的に伝える必要があります。

学歴の書き方

学歴欄は、中学卒業から時系列で記入し、学校名には「国立・県立・私立」を付けます。

また専門学校や大学については、学部や専攻が重要な情報となるため、学校名に続いて学部・学科名まで正確に記入してください。

年月は和暦・西暦どちらでも構いませんが、履歴書内で統一しましょう。 在学中は「卒業見込み」、中退は「中途退学」と明記します。中退は最終学歴としては扱われませんが、在籍事実として記載する必要があるため、学歴欄に記載する必要があるため、隠さず記入してださい。

記載例

学歴
学歴内容
2010年 3月 〇〇市立△△中学校 卒業
2010年 4月 〇〇県立□□高等学校 普通科 入学
2013年 3月 〇〇県立□□高等学校 普通科 卒業
2013年 4月 ▽▽大学 医学部 保健学科 作業療法学専攻 入学
2017年 3月 ▽▽大学 医学部 保健学科 作業療法学専攻 卒業

職歴の書き方

職歴欄には、入職・退職の年月日とともに、勤務先と所属部署を記載します。勤務先は「医療法人〇〇病院」のように正式名で記入するようにしてください。

パートなどの雇用形態も明記し、現職の場合は「現在に至る」と書きましょう。短期勤務も省略せず、正直に記載することが信頼につながります。

記載例

職歴
職歴内容
2017年 4月 医療法人〇〇会△△病院 入職
2020年 3月 医療法人〇〇会△△病院 退職
2020年 4月 医療法人□□会▽▽病院 入職
現在に至る

免許・資格の書き方

免許・資格欄には、資格名と取得年月を記入します。ここには取得見込みの資格も記載可能です。

作業療法士の場合、認定作業療法士や専門作業療法士、福祉住環境コーディネーター、介護支援専門員(ケアマネジャー)などは専門性を示すため積極的に記載しましょう。関連性が薄い資格でも自己成長の証として記載して構いません。

記載例

免許・資格
内容
2015年 9月 普通自動車免許 取得
2017年 4月 作業療法士 取得
2018年 5月 福祉住環境コーディネーター2級 取得
2022年 12月 3学会合同呼吸療法認定士 取得

自己PR・志望動機の書き方

自己PRと志望動機は、採用担当者に自分の強みと入職意欲を伝える重要な項目です。自己PRでは、これまでの実務経験や得意な分野、患者様との関わりで心がけていることなど、具体的なエピソードを交えて記載しましょう。
志望動機では、応募先の施設や病院を選んだ理由を具体的に述べることが大切です。ホームページや求人情報から得た情報をもと自分の価値観やキャリアプランと結びつけて記述しましょう。

例文
介護老人保健施設で4年間勤務し、高齢者の日常生活動作訓練や認知症ケアに携わってまいりました。特に食事動作の自立支援に力を入れ、自助具の提案や環境調整を行うことで、利用者様の「自分で食べたい」という想いを叶えることができました。また、介護職員との日々の情報共有を大切にし、リハビリテーションの視点から生活場面でのアドバイスを行うなど、チームケアの実践にも取り組んでまいりました。
貴施設が「利用者様の尊厳を守り、その人らしい生活を支える」という理念のもと、個別ケアを実践されている点に魅力を感じて応募いたしました。前職では在宅復帰を目指すリハビリテーションを中心に行ってまいりましたが、今後は終の棲家となる特養で、利用者様が最期まで自分らしく過ごせるよう、生活の質を高める支援に携わりたいと考えております。貴施設の看取りケアの取り組みにも関心があり、多職種と連携しながら貢献したいと思います。

【ケース別】作業療法士の志望動機・自己PRの例

履歴書の志望動機や自己PRは、応募先の特性や自身の経験に応じて内容を調整する必要があります。

急性期・回復期などの病院ではより専門的なスキルが求められ、介護施設では利用者の生活支援や多職種連携が重視されます。また、経験年数が少ない場合でも、学びの姿勢や意欲を伝えることで採用担当者に好印象を与えられるでしょう。ここからは、それぞれのケースに応じた例文を紹介します。

病院・クリニックに応募する場合

病院やクリニックに応募する際は、医療現場での専門性やチーム医療への貢献意欲を強調することが重要です。
急性期・回復期・外来など、施設の特徴に合わせて「どのような患者層に関わりたいか」「これまでの臨床スキルをどう活かしたいか」を具体的に記載しましょう。
急性期病院であれば早期リハビリテーションへの対応力、回復期病院であれば退院支援やADL向上への取り組みなど、応募先の特色に合わせた内容を盛り込むとよいでしょう。

例文
回復期リハビリテーション病棟で3年間、主に脳血管疾患や整形外科疾患の患者様を中心にリハビリテーションに携わりました。特に上肢機能訓練と日常生活動作の再獲得に力を入れ、退院後の生活を見据えた個別プログラムの立案を心がけていました。また、患者様やご家族との信頼関係を大切にし、不安や悩みに寄り添いながらリハビリテーションを進めることで、意欲向上にもつなげてまいりました。
貴院の急性期リハビリテーションにおける早期介入の取り組みに魅力を感じ、応募いたしました。前職で脳血管疾患の患者様のADL向上に尽力しましたが、より疾患の初期段階から関わることで、患者様の予後改善に貢献したいと考えております。貴院の多職種カンファレンスを重視した医療体制のもとで、チーム医療の一員として自身のスキルを活かしたいと考えています。

介護施設に応募する場合

介護施設に応募する際は、利用者の生活全般を支える視点と、介護職員や看護師との連携能力をアピールすることが大切です。介護施設では、医療的なリハビリテーションだけでなく、日常生活の質を高める支援が求められます。利用者の生活に寄り添う姿勢を伝え、コミュニケーション能力や傾聴姿勢も加えると効果的です。また、レクリエーション企画など、施設での実践的スキルも積極的に記載しましょう。

例文
整形外科クリニックで3年間勤務し、骨折や変形性関節症などの患者様を中心に、外来リハビリテーションを担当してまいりました。手指の巧緻動作訓練や上肢機能訓練、日常生活での動作指導に力を入れ、患者様が家庭や職場で困らないよう、具体的な場面を想定したリハビリテーションプログラムを提案してきました。また、高齢の患者様が多かったため、一人ひとりのペースに合わせた丁寧な関わりを大切にしてきました。
クリニックでの外来リハビリテーションを通じて、より生活に密着した支援がしたいという想いが強くなり、貴事業所が利用者様の「できる」を増やすことを大切にされ、個別機能訓練だけでなくレクリエーション活動にも力を入れている点に魅力を感じて応募いたしました。これまで培った整形外科領域の知識や、高齢者との関わりで大切にしてきた傾聴の姿勢を活かし、利用者様が住み慣れた地域で楽しく過ごせるよう支援したいと考えております。

作業療法士としての経験年数が少ない場合

経験年数が少ない場合でも、学ぶ意欲や成長への姿勢を前向きに伝えることで、採用担当者に好印象を与えられます。実習で得た学びや努力を具体的に記載し、将来のキャリアビジョンを伝えましょう。
また、実務経験の少なさを補うために、コミュニケーション能力や協調性、学習意欲などのポテンシャルをアピールし、ブランクがある方場合は「育児・介護を通じて得た視点を活かたい」など、ポジティブに表現しましょう。

例文
病院の回復期病棟で1年間勤務し、主に脳血管疾患と整形外科疾患の患者様を担当してまいりました。経験は浅いですが、先輩療法士の指導のもと、評価・治療計画の立案・実施まで一連の流れを学び、基本的な臨床スキルを身につけることができました。特に患者様との信頼関係を築くことを大切にし、日々のリハビリテーションでは一人ひとりに丁寧に向き合うことを心がけてきました。
貴施設が利用者様の生活全体を支える視点を大切にされている点に惹かれて応募いたしました。介護施設での経験はありませんが、持ち前の柔軟性と学ぶ姿勢で、利用者様が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう貢献したいと考えております。

まとめ|履歴書では作業療法士としての経験を活かした自己PRを書こう

まとめ|履歴書では作業療法士としての経験を活かした自己PRを書こう

履歴書は採用担当者があなたを知る最初の窓口です。学歴・職歴・免許欄などの基本的な書き方を押さえて、自己PR欄で自分の強みや経験を効果的に伝えてください。

特に自己PRと志望動機欄は、応募先の特性に合わせて具体的なエピソードを盛り込み、説得力を持たせるとよいでしょう。

また、経験年数が少ない場合でも、学ぶ意欲や成長への姿勢を前向きに示すことで評価につながる可能性があります。

応募先に合わせて内容を変え、転職活動を成功させましょう。

【監修者コメント】
履歴書は、皆さんの経験や人となりを伝える「第一印象」です。
作業療法士としての経歴だけでなく、「なぜその職場で働きたいのか」「どんな価値を提供できるのか」を意識して書くことが大切です。
現場経験が浅くても、誠実に学び続ける姿勢や、利用者・患者への思いを言葉にすることで十分に伝わります。
一つひとつの経験を振り返りながら、自分の強みを見つめ直す時間にしてみてください。

著者プロフィール

かな

作業療法士

作業療法士/呼吸療法認定士・福祉住環境コーディネーター2級・がんのリハビリテーション研修修了
身体障害領域で15年以上勤務。特に維持期の患者さんの作業療法、退院支援に携わってきました。家では3人の子ども達に振り回されながら慌ただしい日々を送っています。趣味は読書とお菓子作り。

監修者プロフィール

酒井 康輔

作業療法士

作業療法士として2016年より勤務開始。訪問看護ステーション・急性期病院を経験。現在も病院で勤務しており、高齢者から小児まで幅広い年齢層のクライエントに対して作業療法を実践している。臨床業務の傍ら、自身の得た知識を一般の方に届けたいという想いから2021年よりWebライターとして活動を開始。ブログも運営している。

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