作業療法士が自己PRを書く際に重視すべきポイントについて
作業療法士として就職・転職活動をする際は、履歴書や職務経歴書に自己PRを書く必要があります。自己PRは、応募先に自分をアピールする絶好の機会。「どんな人材が求められているか」を把握した上で、自身のスキルや仕事に対する意欲、熱意をしっかりと伝えましょう。
自己PRを書くにあたってのポイントは、「自身の長所」や「採用するメリット」「応募先のニーズに沿った強み」などを具体的に挙げることです。その際、エピソードを添えるとより内容が伝わりやすくなります。
当記事では、就職・転職を考えている作業療法士の方が、自己PRを書くときのポイントから例文までを紹介します。「履歴書や職務経歴書の自己PR欄に何を書いていいのかわからない」という方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
自己PRを書くためにはまず自己分析から
自己PRを書くときはまず自己分析を行い、自分の長所や強みをピックアップしておきましょう。自分の長所を把握できていないと、面接で自己PRを掘り下げるような質問をされた際に、あいまいな返答や浅い返答になってしまう場合があります。面接では履歴書や職歴書をもとに質問されるケースが多いので、適切な対応ができるようにしっかり準備しておいてください。
長所をピックアップする際は、「作業療法士の業務に関連するもの」や「作業療法士としての理想像につながるもの」を選ぶのがおすすめです。どのような作業療法士になりたいのかを踏まえた上で、応募先で生かせそうな長所を選びましょう。
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自己PRを書く際の基本的なポイント
自己PRを書く際の基本的なポイントは、「具体性」と「明確さ」を意識することです。自分の長所について分析したら、「その長所はどうやって身に付いたのか」「その長所がどのような成果につながったのか」などを掘り下げ、「その長所を応募先の仕事にどう生かせるのか」についても明確にしておきましょう。
ここでは、自己PRを書くときに押さえておくべきポイントを2つ解説します。
長所を書く際には具体例も交えて書く
自己PRとして長所を書く場合のポイントは、「簡潔さ+具体性」です。例えば、「健康管理に自信がある」ということをアピールする場合は、単純にそれを書くだけでなく「今まで無遅刻無欠勤だった実績がある」という情報を添えてみましょう。具体的な経験を加えることで説得力が増し、応募先で活躍する姿がイメージしやすくなるはずです。
ただし、熱意を伝えようとするあまり、あれもこれもとたくさんの長所を書くのは避けたほうが賢明です。数が多いと採用担当者に「どんな人物なのか」が伝わりにくくなるため、長所は1つに絞って簡潔にアピールしましょう。
採用することで施設側が得られるメリットを書く
どれだけすばらしいスキルや長所があっても、応募先のメリットにつながらなかったり、応募先が求めている人物像とマッチしていなかったりすると、魅力を感じてもらえません。そのため、自己PRでは「自分には採用するメリットがある」ということを理解してもらう必要があります。
求人情報に記載された仕事内容や求めている人物像を確認した上で、「入職後どんなふうに活躍できるか」や「採用することでどのようなメリットがあるか」を分かりやすく提示することで好印象につなげましょう。
職場別の例文も
作業療法士が自己PRを書くにあたっての注意点
作業療法士が自己PRを書く目的は、「自分はどのような強み(スキル、長所など)を持っていて、入社後にどう活躍できるか」を伝え、応募先に「一緒に働きたい」と思ってもらうことです。
繰り返しになりますが、自己PRでは応募先のニーズに沿った強みをしっかりと打ち出しましょう。ここからは、自己PRを書くにあたっての注意点を2つ紹介します。
就職先施設のニーズに沿った自分の強みを書く
有名な学校を卒業したことや多彩な資格を持っていることが、必ずしもアピールポイントになるとは限りません。例えば、応募先が経験や実績を重視している場合、学歴を強調しても大きな魅力にはならないからです。
自己PRでは応募先のニーズに合った経験・人間性をアピールするほうが効果的です。応募先の求人情報やホームページなどで、仕事内容や業務理念、働いている人たちの声などを調べて、きちんとニーズを把握しましょう。
求められた場合は退職理由をきちんと書く
基本的には、退職理由を職務経歴書に書く必要はありません。ただし、応募先から記載を求められた場合には、きちんとした内容で記載しましょう。
退職理由を書く際のポイントは、ポジティブな表現を心がけることです。下記のようにネガティブになりがちな退職理由を前向きな表現に変えれば、自分のやる気もアピールできます。
退職理由 | 自己PRでの書き方 |
---|---|
人間関係が悪かった | チームワークを大切にできる職場で働きたいため退職 |
待遇が悪かった | キャリアアップを目指すために退職 |
作業療法士として転職する場合、面接で「前社を退職した理由」を聞かれるケースは多いため、職務経歴書に記載する必要がなくても、退職理由は明確にしておくのがおすすめです。
なお、履歴書に書く退職理由は「一身上の都合により退職」などの定型文で構いません。
作業療法士のパターン別自己PRの例文
作業療法士の自己PRの書き方は、新卒・転職・復職のどれに該当するのかによって大きく異なります。
ここでは、自己PRを書くポイントや注意点を踏まえて、新卒・転職・復職ごとに例文を紹介します。「どのような書き方をすればいいのか、例文から把握したい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。
新卒の場合
<新卒の例文パターン1>
後日、そうしたレクリエーションを運営しているスタッフが作業療法士の方だと知り、私も作業療法士になることを決意しました。母が働いていることから、祖母が入所するまではほぼ自分1人で介護していたため、体力や忍耐力には自信があります。
祖母と同様、介護を必要とする方たちに寄り添い、心身ともに健全に過ごすためのケアやリハビリを提供できればと考えております。
<新卒の例文パターン2>
学生時代に6年間バレーボール部に在籍していた経験から、課題にしっかり向き合うことの重要性は人一倍感じております。
バレーボールを通して培った協調性を生かして、ほかのリハビリ職、介護職の方と連携しながら、入所者のリハビリに取り組みたいと思います。
新卒の場合は実務経験がないため、学生時代の経験やエピソードを応募先の業務に結び付けながら書くとよいでしょう。
転職の場合
<急性期病院から訪問リハビリに転職する例文>
訪問リハビリは初めてですが、これまでの勤務経験で身に付けた知識と連携力を生かし、他職種の方やご家族と情報を共有しながら、適切な支援を行いたいと考えております。
<介護職から作業療法士に転職する例文>
作業療法士としての実務経験はありませんが、介護職で培った経験は作業療法士の仕事にも生かせると考えております。例えば、入所者1人ひとりのリハビリを丁寧に行うためには、介護職との連携が欠かせません。そうしたときに介護職とスムーズに連携できるのが私の強みです。
介護職と作業療法士という両方の視点から入所者の気持ちに寄り添い、1人ひとりのニーズに応えられるような支援を行ってまいります。
作業療法士として転職する場合は、前職と応募先の共通点を示した上で、自分の長所や強みをアピールするとよいでしょう。
復職する場合
<復職の例文パターン1>
子どもの発達を支えるにあたって、作業療法士が果たす役割はとても大きいと感じます。だからこそ、子どもの成長を第一に考え、保育士の方や保護者の方ともきちんと連携しながら、心身によい影響を与えるリハビリを提供していきたいと思っております。
<復職の例文パターン2>
ブランク期間には作業療法士に関する書籍を読んだり、講習会に出席したりしながら、勉強を続けておりました。また、育児を通じてさまざまな人と触れ合うなかで、これまで以上のコミュニケーション能力や傾聴能力が身に付いたと感じております。
前職のリハビリ経験とブランク期間に得た知識、コミュニケーション能力を生かしながら、貴院の活動に貢献したいと思います。
産休・育休の間に得た知識や経験をアピールすることで、休職中のブランクを感じさせない自己PRに仕上げましょう。
ここまで、新卒・転職・復職ごとに例文を紹介してきましたが、自分の経験を誇張したり、虚偽の成果を書いたりするのはNGです。上記の例文を参考にしつつ、「これまで何をやってきたのか」「自分に何ができるのか」「応募先にどう貢献していきたいか」などをきちんと盛り込んで、熱意や意欲が伝わる自己PRを作成してください。
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まとめ
作業療法士が自己PRを書く場合は、「自身の長所」や「採用するメリット」「応募先のニーズに沿った強み」などを具体的に伝えることが大切です。就職先が求めている人物像を踏まえた上で、しっかりと強みをアピールしましょう。
なお、自己PRでは単純に「長所」や「採用するメリット」を記すだけでなく、これまでのエピソードを織り交ぜることも重要です。「入職後に活躍する姿」がイメージしやすくなるため、応募先の好印象につながるでしょう。
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