作業療法士が1年目で活躍するポイント|辞めたいときの考え方も

最終更新日:2022年2月25日
 公開日:2022年2月24日

作業療法士は患者さんのリハビリを行う医療系の専門職です。特定のカリキュラムを経て、国家資格を取得した人のみが就ける仕事でもあります。無事に資格を取得し、これから作業療法士1年目を迎えるという人も多くいらっしゃることかと思います。

1年目の作業療法士は、実務でしか得られない知識やスキルを培っていけることから、やりがいを感じることが多い反面、働きはじめならではの悩みを抱え、「辛い」「辞めたい」と考えてしまうことも。

そこで今回は、作業療法士の方が1年目でも現場で活躍できるようになるポイントを解説していきます。作業療法士として一人前になり、キャリアプランを見据えた上で2年目を迎えるためにもぜひ参考にしてみてください。
また、「辛い」と感じる主な理由や今の職場を辞めたいと思った際にどうするかも紹介していきます。一人で悩みすぎず、ポイントを踏まえた上で解決していきましょう。

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作業療法士として1年目から活躍するために意識すべきこと

作業療法士として1年目から活躍するためには、いくつかのポイントを意識して業務に当たることが重要です。

  • ・研修プログラムをマスターする
  • ・患者に合わせたリハビリ技術を身に付ける
  • ・先輩から積極的にアドバイスをもらう

ここからは、意識すべきそれぞれのポイントについて、詳しく解説します。

研修プログラムをマスターする

新人作業療法士は、多くの場合、日本作業療法士協会が実施する研修プログラムを推奨されます。
勤務先が作業療法士協会に加入していない場合もありますが、その場合は、病院独自に新人向けの研修会や勉強会を実施していることがほとんどです。

研修プログラムでは、作業療法士として働くうえで必要な知識や経験を得られます。内容をマスターすることで、作業療法士としての基盤が固まりますので、まずは研修プログラムをしっかり取り組むようにしましょう。

また、協会のプログラムでは、他組織の作業療法士との意見交換や交流の機会もあります。さまざまな考え方や情報に触れることで、作業療法士としての幅を広げるチャンスです。積極的に参加することをおすすめします。

患者に合わせたリハビリ技術を身に付ける

一人前の作業療法士として、一人ひとりの患者さんに合わせたリハビリ技術を身に付けることも、大事なポイントです。

リハビリを必要とする理由や症状の程度は、患者さんによって異なります。さらに、患者さんによって性格も異なるため、相手に合わせてアプローチすることが重要です。

また、患者さんは、自分の症状が回復するのか不安な状態でリハビリを受けていることが多いです。そのため、患者さんへの寄り添い方を工夫することもポイント。患者さんの悩みに共感する姿勢を見せつつ、安心感も与えられるようなコミュニケーションが求められています。

先輩から積極的にアドバイスをもらう

1年目の作業療法士にとって、「現場でしか得られない知識や経験」が求められる仕事をこなすことは簡単ではありません。スキル不足に直面したり、患者さんの精神状態に引きずられて、ご自身も落ち込んだり悩んだりすることもあるかと思います。そういうときにより効率的に現場の仕事を覚えるためには、先輩に悩みを相談し、積極的にアドバイスをもらうことが大切です。より多くの経験を積んできた先輩からのアドバイスからは、さまざまな気づきを得られるでしょう。

また、先輩からのアドバイスを聞くだけでなく、先輩の技術を見て学ぶことも重要です。「なぜ先輩はこのようにしているのか」など、自分の頭で考えながら学ぶ場面もつくりましょう。

勤務先によっては、プリセプター制度を導入している場合があります。プリセプター制度とは、新人の職員に対して、担当の先輩職員がマンツーマンで教育や指導を行う制度です。プリセプターは1年目の一定期間だけ付く場合がほとんどであるため、気になることは期間中に積極的に質問しましょう。

1年目の作業療法士が「辛い」と感じる主な理由

作業療法士として働き始めると、働きたかった職場で活躍できて喜ばしい反面、時には「辛い」と感じる場面もあります。新人の作業療法士の方からよくご相談される理由には、下記が挙げられます。

  • ・精神的な負担がかかりやすい
  • ・患者さんとのコミュニケーションが難しい
  • ・職場の人間関係・勤務環境が悪い

ここからは、それぞれの理由をより具体的に解説します。

精神的なストレスがかかりやすい

1年目は、新しい環境に慣れるまでストレスがかかりやすく、楽しさを感じられないケースがあります。社会人として現場に出ると、学生時の実習とは違った難しさや厳しさも感じることがあるでしょう。人間関係や働き方はもちろん、次々と患者さんが変わることなど、慣れなければならない要素ばかりです。

また、作業療法士は病気を患っている方や高齢者も相手にするため、「死」と直面することが避けられない仕事です。時には、担当していた患者さんが亡くなるなど、仕事だからと割り切っているつもりでも、精神的なダメージを抱えてしまっている場合があります。慣れない環境で新人として頑張っている状況だということを忘れずに、患者さんだけでなく、ご自身の気持ちの変化にも気付いて労れるようにしましょう。

患者とのコミュニケーションが難しい

作業療法士は、障害の影響や精神的な落ち込みからうまく会話ができない患者さんと関わることもあります。そのため、慣れないうちは「自分は患者さんとうまくコミュニケーションがとれない」と悩む場面も多いでしょう。

また、作業療法士が考えたプログラムを患者さんが受け入れてくれないこともあります。患者さんと年齢差があり言うことを聞いてもらえない場合、事故や病気のショックから心を開いてくれない場合など状況はさまざまです。そういうときは、リハビリに快く取り組んでもらえるよう、患者さんに向き合って丁寧に説明を繰り返したり、プログラムを考え直したりすることが大切ですが、そのようなことの繰り返しで患者さんと接することが負担に感じてしまう場合もあるかと思います。

職場の人間関係・勤務環境が悪い

他にも、職場の人間感関係や環境が悪いのではないかと感じることもあるでしょう。
独立行政法人労働政策機構・研修機構では、「初めての就職先を離職した理由」について調査しています。結果は、下記のとおりです。

【男性】
・労働時間や休日・休暇の条件が良くなかった(29.2%)
・賃金の条件が良くなかった(28.2%)
・キャリアアップができない(27.0%)
・肉体的・精神的に健康を損ねてしまった(25.9%)
・職場の人間関係が良くなかった(24.8%)
【女性】
・結婚・出産をした(33.0%)
・肉体的・精神的に健康を損ねてしまった(27.3%)
・労働時間や休日・休暇の条件が良くなかった(27.1%)
・職場の人間関係が良くなかった(25.9%)
・賃金の条件が良くなかった(21.9%)

(出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成 II」/https://www.jil.go.jp/institute/research/2019/documents/191.pdf

上記の調査結果を見ると、初めての就職先を離職した理由は男女ともに、人間関係や勤務環境に関する理由が多いことがわかります。

職場によっては、労働時間の長さや仕事の多さなどが生活に支障をきたし、ワークライフバランスの維持が難しくなる場合があります。

また、作業療法士はチームで連携しながらリハビリを行うことも多いため、施設内の人間関係を理由として辛さを感じる人も多い傾向です。

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1年目で「作業療法士を辞めたい」と思ったらどうすべき?

実際に作業療法士として働く中で、どうしても1年目で仕事を辞めたくなる場合もあるでしょう。1年目で作業療法士を辞める道を選ぶことも一つの選択肢です。

独立行政法人労働政策機構・研修機構の調査によると、大卒新卒者の7.7%は新卒で勤めた職場を1年以内に退職しています。さらに、医療・福祉における大卒新卒者の3年以内離職率は、男性が8.7%、女性が18.7%と高い数値です。

(出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成 II」/https://www.jil.go.jp/institute/research/2019/documents/191.pdf

およそ10人に1人の大学生が辞めており、特に医療・福祉の業種は離職者が多いことから、1年以内の退職は決して珍しい話ではありません。ただし一定のリスクもあるため、注意したうえで退職を決断することが重要です。

最後に、1年目の作業療法士の方が「辞めたい」と感じたときにすべきことを紹介します。

辞めたい理由を紙に書き出して整理する

「作業療法士を辞めたい」と思ったら、まず辞めたい理由を紙に書いてみましょう。理由を書き出すことで、仕事に関する今の悩みを客観的に見つめ直すことにつながります。
衝動的に辞めたいと職場に伝えてしまわないためにも、一度立ち止まって考え直す時間は大切です。

辞めたい理由が人間関係や業務内容である場合、人事異動や担当業務の変更などにより解決できる可能性もあります。職場内の誰かに相談できる場合は、現在の状況を改善するためにも、勇気を出して相談してみましょう。

もし、まだ転職に踏み切ろうとしていない状況でも、マイナビコメディカルのような転職エージェントサービスに相談してみることも一つの手です。専任のキャリアアドバイザーが一緒に辞めたい理由やご自身の長所等を洗い出し、今後のキャリアプランに活かせるようにアドバイスをさせていただきます。

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作業療法士として「職場」を変える

作業療法士は、働く施設のジャンルや形態により、働き方が大きく異なることが特徴です。「作業療法士そのものを辞めたい」と思っていた方は、一度立ち止まって、作業療法士として違う職場に転職することもおすすめです。最初の就職先が合わなかっただけで、他の施設に転職することで悩みが改善されたケースも多く存在します。

また、リハビリ職とは別に、介護や福祉などの関連した職種に就く方法もあります。これまで培った知識やスキルを活かせるうえに、作業療法士以上にやりがいを感じる仕事に出会えることもあるでしょう。

第二新卒として異業種に転職する

作業療法士や関連職ではなく、まったく異なる業種に転職することも可能です。
第二新卒であれば、経験不問の求人も多く、新しい分野への挑戦も十分に間に合います。広い視野でのキャリア設計が可能でしょう。また、業種や仕事内容が限定されないため、選択肢が広がることもメリットです。

異業種に転職する際は、自分が作業療法士を辞めたいと思った理由も踏まえて検討すると良いでしょう。理由を具体的に明確化することにより、転職先に求める条件も見えます。3-2に記載したとおり、作業療法士として別の職場に転職することで悩みが解決する場合もありますので、合わせて検討してみてください。

辞めたいと思った理由
「残業が多く、休日数も少なかった」
「給与に関する条件が悪かった」
転職先に求める条件
「残業が少なく週休2日制の企業」
「給料・賞与の条件が良い企業」

また、作業療法士は医療・介護分野だけでなく、リハビリ関連の機器を扱う企業でも働くことができます。企業で働きたいと考えているのであれば、作業療法士の実務経験が役立つ企業の求人にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

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まとめ

作業療法士として1年目から活躍するためには、研修プログラムをマスターしたり、患者に合わせたリハビリ技術を身に付けたり、先輩から積極的にアドバイスをもらったりすることを意識して業務に取り組みましょう。

また、もしも1年目から作業療法士を辞めたいと思った場合は、リスクを踏まえたうえで、作業療法士や関連職への転職も検討しましょう。
マイナビコメディカルでは、業界に精通した専任のアドバイザーが1対1でサポートし、希望に応じた求人をお探ししてご提案いたします。履歴書や職務経歴書の添削をはじめとした、面接対策や条件交渉など、転職活動の流れに沿って完全無料でサポートさせていただきます。転職の際は、ぜひ作業療法士の転職エージェント「マイナビコメディカル」のご利用をご検討ください。

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