臨床工学技士の転職は難しい?給料アップを実現するポイント
臨床工学技士のなかには、ほかの病院・クリニックなどへの転職を検討している方もいらっしゃるでしょう。しかし、これまで転職の経験がない方だと、「臨床工学技士の転職活動は難しそう」「うまくいくか不安」と、ついネガティブな思考になってしまう場面があるかもしれません。
この記事では、臨床工学技士の転職について取り上げ、転職する際の難易度や臨床工学技士が活躍できる職場の特徴、転職によって給料アップを目指す方法などを解説します。転職に不安を感じている臨床工学技士の方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
臨床工学技士の転職は難しい?
臨床工学技士は、求人数そのものが多くないため、「転職が難しい」と思われる傾向にあります。しかし、実際は難しいわけではなく、十分に情報収集すればよい条件で転職することが可能です。
転職が難しくないといえる理由は、以下の通りです。
- ・医療機器が高度化・複雑化するなかで、臨床工学技士の需要は高まっている
- ・人材が不足しているため、よい人材がいれば中途採用したいと考えている施設が多い
- ・離職率が低いことから、転職活動をしている臨床工学技士が少ない(ライバルがあまりいない)
ただし、前述したように臨床工学技士の求人は、数自体が多くありません。自分に合った転職先を見つけるためには、日頃からこまめに情報を集める必要があるでしょう。
なお、臨床工学技士の転職では、学歴よりもこれまでの臨床経験や実績が重視されます。自身の経験を振り返り、「臨床工学技士としてどのような実績を積んできたのか」「どういったスキルがあるか」「何を心がけてきたのか」などを、きちんと説明できるように準備しておくとよいでしょう。
透析技術認定士や呼吸療法認定士、体外循環技術認定士など、業務に関連した資格を取得しておくのもおすすめです。
臨床工学技士の転職理由
臨床工学技士が転職を決意する理由はさまざまです。なかには、いくつもの要因が重なって職場を辞める方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、臨床工学技士に多く見られる転職理由を3つ紹介します。
●人間関係
病院やクリニックで働く場合は、医師や看護師とチーム体制で業務にあたります。チームのメンバーが変わることはあまりないので、考え方や性格が合わない相手がいても、対処しにくいのが実情でしょう。そうしたケースでは、働きづらさを感じてしまうことも少なくありません。
●給料
臨床工学技士の給料は、ほかの医療職と比較して極端に低いわけではありませんが、高額でもありません。専門性の高い職種であることから、そうした点を不満に思う方も多いでしょう。待遇は勤務先によって大きく変わるため、収入アップを狙って転職するケースも多く見られます。
●業務量
仕事内容の幅広さや負担の大きさも、臨床工学技士が転職を考える理由の1つです。臨床工学技士は血液浄化装置、人工心肺装置、人工呼吸器といった生命維持管理装置を扱いますが、関わる領域が広くなれば、必要とされる知識・スキルも増大します。覚えることが増えると、それを負担に感じる方もいるでしょう。
臨床工学技士が働く場所
臨床工学技士は、高度な医療機器の操作やメンテナンス、点検などを担当する職種です。活躍できる職場は病院・クリニックが中心ですが、企業や研究機関からの需要もあります。ここでは、臨床工学技士の主な活躍のフィールドとそれぞれの特徴、基本的な仕事内容について解説します。
病院
臨床工学技士の代表的な職場は、病院です。総合病院や大学病院といった規模の大きな病院で働く臨床工学技士が多い傾向ですが、近年は医療機器が高度化・複雑化していることから、中小規模の病院でも臨床工学技士を採用するところが増えています。
病院での臨床工学技士の主な業務は、医療機器全般の操作や保守、点検です。大規模な病院の場合、診療科や透析室、手術室、集中治療室など、配属先もさまざまで、医師や看護師などの医療職とチームを組みながら、治療が円滑に進むように業務を遂行します。
クリニック
臨床工学技士の多くは血液浄化業務に携わっており、透析クリニックに勤務する臨床工学技士も少なくありません。
透析クリニックでは、腎不全などの患者さまに対して、人工透析装置治療(人工腎臓を使って血液から老廃物や余分な水分を取り除く治療)を行います。透析業務が専門になるので、病院勤務とは異なり、ほかの装置を扱う機会はほぼありません。
臨床工学技士が活躍する専門クリニックには、ほかに心臓カテーテルを専門とする循環器クリニックがあります。
医療機器メーカー
医療機器メーカーも、臨床工学技士が活躍できる職場です。医療機器メーカーでは、臨床工学技士の知識や経験を活用して、顧客に自社の医療機器の特徴や操作方法の説明するのが主な役割となります。
営業のサポート役として働く臨床工学技士は、アプリケーションスペシャリストとも呼ばれ、営業部や製造開発部に配属されるケースがほとんどです。医療従事者からの専門的な質問に対してきちんと対応できるため、メーカーだけでなく医療機器を扱う商社でも、アプリケーションスペシャリストの需要が高まっています。
大学・専門学校
臨床工学技士の養成コースを持つ大学や専門学校に就職し、講師として働く道もあります。医療機関での実務経験があり、現場の状況をよく知っている臨床工学技士は、一般的な知識だけでなく実践的なスキルも指導できる貴重な存在です。なかには、より高度な専門知識を求めて、研究者の道に進む臨床工学技士もいます。
海外のNGO
臨床工学技士は病院やメーカーだけでなく、海外のNGO(非政府組織)で活動することも可能です。そうしたケースでは、発展途上国に赴いて医療機器の操作や管理に携わったり、現地スタッフに医療機器の指導を行ったりするのが、臨床工学技士の役割となります。専門の知識・スキルを使って発展途上国をサポートできることから、非常にやりがいのある仕事といえるでしょう。
また、語学力や海外でのコミュニケーション能力が身につくのも、NGOで働くメリットです。
臨床工学技士が転職で給料アップを実現するポイント
転職を検討している臨床検査技士のなかには、「現職の給料が不満」「昇給が期待できない」などが理由の方もいるでしょう。しかし、ポイントを押さえて転職しないと、転職によって給料が下がってしまうケースもあるので注意が必要です。
ここでは、転職によって給料アップを実現するためのポイントを2つ紹介します。
専門性が評価される職場に転職する
1つ目のポイントは、臨床工学技士としての専門性がきちんと評価される職場を選ぶことです。そうした職場では、評価が給料の形で反映されやすいので、年収アップが期待できるでしょう。
医療機関への転職を希望する場合は、総合病院や大学病院といった規模の大きな施設が狙い目です。収入が安定していることに加えて、最新の医療機器や最先端の治療方法に触れる機会も多いでしょう。また、透析クリニックも給料が高めです。
医療機関へのこだわりがない場合は、医療機器メーカーや医療機器を扱う商社への転職を検討するのも1つの方法です。医療機関で臨床工学技士として働くよりも、医療機器メーカーで働くほうが平均給料は高い傾向にあるため、希望に合った職場が見つかりやすいでしょう。
しっかりと情報収集して転職する
臨床工学技士に限らず、自分に合った職場への転職を成功させるには、情報収集が大切です。日頃からこまめに転職情報をチェックして、良質な求人に出会える可能性を広げましょう。
求人を探す際のおすすめの方法は、転職エージェントを活用することです。たとえば、コメディカルの求人に特化したマイナビコメディカルであれば、多くの公開・非公開情報のなかから、希望に沿った臨床工学技士を見つけられます。
また、マイナビコメディカルでは、業界の転職事情に精通したキャリアアドバイザーが、履歴書・職務経歴書のチェックや面接対策など、内定までのさまざまなサポートを提供しています。そのため、上手に活用すれば、自信を持って転職活動を進められるでしょう。
まとめ
臨床工学技士は、求人数が少ないことから「転職が難しい」といわれることがあります。しかし、情報収集を行った上で転職活動を進めれば、よい条件の職場を見つけることは可能です。医療機器が高度化・複雑化する現代は、臨床工学技士の需要も高まっているので、しっかりと準備して希望に合った職場への転職を成功させましょう。
転職エージェントを活用して、理想の職場への転職を目指したい臨床工学技士の方は、サポートが充実したマイナビコメディカルに、ぜひ一度ご相談ください。
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※当記事は2023年12月時点の情報をもとに作成しています
監修者プロフィール

マイナビコメディカル編集部
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