臨床検査技師の転職で失敗しないための対策|失敗する原因も解説
臨床検査技師は、医師の指示のもとで病気の診断、治療などに必要な検査を行う医療専門職です。「検査のスペシャリスト」である臨床検査技師は、病院やクリニックのほか臨床検査センターや健診センターなど、さまざまな医療機関・検査機関で活躍しています。また、保健所で公務員として働いたり、医療機器メーカーや製薬会社一般企業に所属したりする道もあり、幅広い選択肢から転職先を選べるでしょう。
ただし、多くの選択肢があるからといって、準備が不十分なまま転職活動を行うと失敗のリスクは高くなります。そこで今回は、臨床検査技師の転職における成功例・失敗例を取り上げ、失敗する原因や対策方法を紹介していきます。あわせて、転職を成功させるためのポイントも解説するので、臨床検査技師として転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
臨床検査技師の転職における成功例と失敗例
先に紹介したように、臨床検査技師は需要の高い医療専門職であるため、転職先の選択肢は豊富です。ただし、応募すれば必ず採用されるというわけではありません。転職活動に必要な事前準備を怠ったり、適切な対応を行わなかったりすると、能力的に問題がなくても希望する施設や企業に入職できないこともあります。
まずは、臨床検査技師の転職における失敗例と成功例を取り上げ、それぞれのポイントについて見ていきましょう。
【失敗例】退職までの流れを考慮しない転職活動
民法上、期間に定めがない契約では、退職日の2週間前までに申し出を行えば仕事を辞めることが可能です。ただし、業務の引き継ぎや退職手続きに時間がかかる可能性もあるため、多くの職場では退職日の1か月~数か月前までに退職の意思を伝えるように、就業規則で定めています。もちろん、臨床検査技師が働く施設や企業も例外ではありません。
しかし、臨床検査技師の転職では、こうした「退職までの流れ」を理解していなかったために起こる失敗事例も見られます。
職場に迷惑がかかりにくいのは、1~3か月前の申告です。ただし、業務の繁忙期や関わっている仕事が山場を迎えるときに退職日を設定するのは、避けたほうがよいでしょう。円満に退職するためにも、期間に余裕を持って作業を進めることが大事です。
【成功例】エコーを学ぶことを最優先して転職
臨床検査技師として思い描く将来像や目的を明確にしておくことで、希望の職場に巡り会える可能性は高まります。
専門性が高い業務の場合は、未経験者の応募を受けつけていないケースが大半です。とはいえ、可能性がゼロというわけではありません。少ないながらも「未経験可」の職場は存在するので、目的を明確にした上でじっくり探せば、希望に合った求人を見つけることができるでしょう。
ただし、「目的に合うかどうか」だけでなく、勤務形態や勤務エリア、年収などの理想をすべてかなえようとすると、転職活動のハードルはぐんと上がります。Bさんが「エコーを学ぶこと」を最優先事項にしたように、未経験の分野を希望する場合は「条件面での譲歩が必要になるケースもある」と考えておくのがよいでしょう。
臨床検査技師の転職活動がうまくいかない2つの原因と対策方法
上記の事例では、「転職の流れや業務の引継ぎに対する考慮が足りないケース」を紹介しましたが、臨床検査技師が転職で失敗する原因はそれだけではありません。
例えば、下記の2つも転職活動がうまくいかない原因になり得ます。
- ・入職への強い意志が感じられない
- ・ブランク期間が長い
以下では、2つの原因について詳しく解説しましょう。
入職への強い意志が感じられない
転職活動における重要なポイントは、面接やエントリーシートを通じて「なぜ応募先で働きたいのか」「応募先で何をしたいのか(何ができるのか)」をきちんとアピールすることです。
下記3点を押さえつつ、自分の言葉で熱意が伝わる志望動機を作成しましょう。
- ・臨床検査技師として働きたいと思った理由
- ・応募先で働きたいと思った理由
- ・応募先に貢献できること
応募先の採用担当者に好印象を持ってもらうためには、具体的な内容(あるいはエピソード)を盛り込むことも大事です。応募先について十分に調べた上で、「求められている人物像」や「求められているスキル」に沿った内容に仕上げてください。
また、自分のスキルや業務経験が応募先の活動にどう生かせるか、どう貢献できるかをアピールすることも好印象につながります。しっかりと自己分析を行い、自分の強みを洗い出しておきましょう。
ブランク期間が長い
臨床検査技師が関わる検査などの医療技術は、日々進歩しています。そのため、ブランク期間が長いほど希望に合う求人が少なくなる傾向にあります。
ただし、ブランクがあるからといって転職できないわけではありません。採血やエコー検査の経験が十分にある方は、多少ブランクがあっても採用されやすいでしょう。
経験・スキルに自信がない方は、臨床検査センターの夜勤を希望するなどして勤務時間の選択肢を増やしたり、勤務エリアを広げたりするのも1つの方法です。
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臨床検査技師が転職を成功させるための3つのポイント
臨床検査技師として転職を成功させるためには、自己分析や応募先の調査・研究など事前準備が欠かせません。
加えて、下記のポイントを意識することで、転職活動はよりスムーズになるはずです。
- ・病院以外の選択肢も考える
- ・退職までのスケジュールを把握しておく
- ・スキルアップの目標・目的を明確化する
ここでは、3つのポイントについて詳しく解説します。
病院以外の選択肢も考える
臨床検査技師の主な就職先として挙げられるのは、病院・クリニックなどの医療機関ですが、ほかにも臨床検査センターや健診センター、一般企業など幅広い選択肢から転職先を選べます。
医療機関で自分に合った転職先が見つからない場合は、臨床検査技師の資格が活用できる一般企業や治験関連機関を選択肢に加えてみるのもよいでしょう。
- ・製薬メーカー
- ・医療機器メーカー
- ・CRO(医薬品開発業務受託機関)
- ・SMO(治験施設支援機関)
一般企業で働く場合、営業先の医師・医療スタッフに自社で取り扱っている医療機器や医薬品の説明を行う、営業サポートが主な役割となります。病院のような臨床検査業務はありませんが、臨床検査技師としての知識と経験を生かして、新薬や医療機器の販売をサポートしたい方には、ぴったりの職場でしょう。
臨床検査技師が活躍する治験関連機関にはCROとSMOがあり、CROに勤務する場合は臨床開発モニター(CRA)として働き、SMOで働く場合は治験コーディネーター(CRC)として活動することになります。どちらの職種も、製薬会社が製造した新薬の安全性や有効性を確認するための臨床開発試験のサポート・調整が主な役割で、未経験者の募集も少なくありません。
このように医療機関以外の職場にも目を向け、業務内容や待遇、キャリアプランなどの選択肢を広げることで、自分の希望に合った転職先を見つけやすくなるはずです。
退職までのスケジュールを把握しておく
先に「退職の際は1~3か月前に申告するのが理想」と紹介しましたが、職場によっては、就業規則で退職までのスケジュールが定められている場合もあります。「退職日の2か月前までに上長へ報告する」など、引継ぎや人員補充のための期間が設けられていないかどうか、事前に就業規則で確認しておきましょう。
なお、退職する数日前に告げたり、ある日突然に出勤しなくなったりと職場に迷惑がかかるような対応は避けたほうが賢明です。後々トラブルが生じかねない辞め方は、転職先にも迷惑がおよぶ可能性があるので十分注意しましょう。
繰り返しになりますが、現在の勤務先が余裕を持って手続きや人員補充を行えるように配慮することが、転職活動を円滑に進めるコツです。
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転職の目標・目的を明確化する
周囲の雰囲気につられて転職するなど、明確な理由のないまま勤務先を変えようとすると、前職よりも条件の悪いところに入職するような結果になりかねません。転職を成功させるためにも、「何がしたいのか」「どういった職場で働きたいのか」などの目標・目的を明確にしておきましょう。
目標や目的を決めるときは、下記のポイントを軸に自分の思いを整理してください。
- ・新しい職場で何をしたいのか
- ・どのような資格・経験を得たいのか
- ・どこで働きたいのか
「生かしたい実務経験は何か」「未経験の業務に挑戦する意志はあるか」など、キャリアアップにつながるような内容を目標や目的に設定すると、働きたい職場が絞り込みやすくなります。
加えて、具体的な目標は求人情報を比較検討するときの指標になったり、転職活動のモチベーションにつながったりもします。明確な目標のもとで転職活動を行えば、ミスマッチの防止にもなるでしょう。
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まとめ
臨床検査技師として転職を検討している方は、転職シーンにおける失敗例・成功例をもとにきちんと対策しておくことが重要です。
転職がうまくいかない原因として考えられるのは、「入職への強い意志が感じられない」「ブランク期間が長い」などです。また、自己分析や目標の明確化が不十分だと、「なぜ応募先で働きたいのか」「応募先で何をしたいのか」といった思いが、採用担当者に伝わりにくくなるので注意しましょう。
転職活動で失敗しないためには、転職エージェントを活用するのもよい方法です。転職を検討している臨床検査技師の方は、ぜひ一度、マイナビコメディカルにご相談ください。マイナビコメディカルでは、医療業界に精通したキャリアアドバイザーが、非公開求人を含む求人のご紹介から面接対策、入職後のアフターフォローまで、みなさまの転職活動をしっかりサポートいたします。
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