臨床検査技師とは?具体的な仕事内容から向いている人まで徹底解説!

最終更新日:2021年12月27日
 公開日:2018年8月26日

臨床検査技師は、医療技術の進歩が著しい現代において注目を集めている職業です。臨床検査技師は、国家試験を通過していることから専門性が高く、高年収を狙えるため、転職を考えている人もいるのではないでしょうか。

しかし、臨床検査技師は具体的にどのような仕事なのか、正しく知っている人は多くありません。

そこで今回は、「臨床検査技師が医療現場で担っている役割」や、「臨床検査技師の平均年齢・年収、仕事内容」を分かりやすく説明します。臨床検査技師を目指してみようと考えている人に、必見の情報です。

1. 臨床検査技師とは?役割から主な勤務先まで

臨床検査技師とは、問診や触診だけでは診断が難しい場合、医師の指示のもと、診療に必要な検査を行い、医師に検査結果を報告する職業です。

医師は、患者の病気を診断できなければ、患者に適切な治療を行うことができません。しかし、臨床検査技師が診療に必要な臨床検査を行うことで、患者の病気を早期発見したり、早期治療したりすることができます。そのため、臨床検査技師は、医療現場に必要不可欠な存在であるといえます。

このように、医療現場で重要な役割を持つ臨床検査技師は、重篤な患者が運ばれることが多い大病院はもちろん、個人病院やクリニックなど、医療施設で勤務することが一般的です。

以下は、臨床検査技師の代表的な勤務先です。

・健診センター
・保健所
・大学の研究室や専門学校など教育機関
・製薬会社や医療機器メーカー

健診センターでは、病院と同様の臨床検査を主な業務としています。一方、保健所・大学の研究室・製薬会社では、臨床検査技師としての資格・知識を活かして働くことができるため、臨床検査技師に適した職場といえるでしょう。

臨床検査技師の平均年齢

臨床検査技師の平均年齢は、勤務先の施設規模によって異なります。
以下は、勤務先の施設規模により異なる「臨床検査技師の平均年齢」を表にまとめたものです。

施設の規模 平均年齢
10~99人 男性 51.4歳
女性 43.2歳
100~999人 男性 40.9歳
女性 40.8歳
1,000人~ 男性 36.6歳
女性 37.0歳

(出典:平成30年 賃金構造基本統計調査 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html

一見すると、施設の規模が小さくなるほど年長の臨床検査技師が多いように見えますが、規模の大きい施設では、新卒を積極的に採用しています。そのため、規模の小さい施設であるほど、臨床検査技師の平均年齢は高くなっています。

臨床検査技師の平均年収

臨床検査技師の年収は、性別によって異なります。以下は、男女別の平均年収を表にまとめたものです。

性別 年齢 勤続年数 平均年収
男性 40.2 11.9 約515万円
女性 39.4 11.0 約425万円

(出典:平成30年 賃金構造基本統計調査 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html

臨床検査技師の平均年収は、女性よりも男性のほうが高い傾向にあります。しかし、年収は継続年数や役職の有無などによって異なるため、新卒の20代のうちは、男性でも年収300万円台となるケースも少なくありません。また、継続年数が長く、臨床検査室長などの役職に就くことで、女性でも高収入を狙うことが可能です。

2. 臨床検査技師の具体的な仕事内容

臨床検査技師の仕事内容は、検体検査と生理機能検査の2種類に分かれます。
検体検査と生理機能検査では、検査する対象や使用する医療機器が異なるため、それぞれの違いを正しく把握しておくことが大切です。

ここからは、検体検査と生理機能検査の仕事内容について、具体的に解説します。

検体検査

検体検査では、患者から血液・尿・便・細胞組織などを採取して検査を行います。採取した検体は患者から切り離されているため、顕微鏡や標本として観察したり、薬品での反応測定をしたりすることが可能です。

以下は、検体検査の代表的な検査内容です。

一般検査 患者から採取した尿・便などを調べることで、腎臓・肝臓・消化器の異常を検査します。
血液検査 患者から採血した血中の赤血球・ヘモグロビン量からは貧血、白血球の量からは炎症の程度を調べます。
生化学検査 血中のたんぱく質・ビタミン・ミネラルなどを調べることで、臓器の異常を検査します。
輸血検査 血液型検査や交差適合検査など、輸血のための検査を行います。
免疫検査 検体内の抗体を調べることで、体内に入ったウイルス・細菌など微生物の種類を特定します。
病理検査 臓器の組織片や細胞を顕微鏡で観察することで、がん細胞などの異常細胞がないかを検査します。
遺伝子検査 染色体の遺伝子を調べることで、先天的な疾患の可能性などを検査します。

検体検査は、検体を採取するまでは医療行為とみなされるため、医療機関でのみ行います。しかし、採取した検体の保存条件が適切であった場合、医療機関外でも検査を行うことが可能です。そのため、多くの医療機関では、検体検査の一部もしくはすべてを外部検査施設に委託しています。

生理機能検査

生体検査とも呼ばれている生理機能検査は、主に電図・超音波など患者の身体を直接調べる検査を指します。心臓・脳・神経などの体表面からの診断が難しい器官を検査する場合、生理機能検査を行うことで、患者のリスクを最小限に抑えながら、体内の器官に異常がないかを調べることができます。

以下は、生理機能検査の代表的な検査内容です。

心臓系検査 心電図・心音図・脈波などを検査して、心疾患の診断やペースメーカーの機能評価を行います。
脳波検査 電極を頭皮に装着して、脳の電気信号を記録します。
神経機能検査 手足の運動神経・感覚神経・筋肉に電気を与えて、伝達速度などから神経障害の有無を調べます。
呼吸機能検査 肺活量やフローボリューム曲線を記録して、肺・気管・気管支の障害の有無を検査します。
エコー検査 超音波を体内へ向けて当て、その反射波によって臓器や血管、胎児の状態を調べます。

生理機能検査は、患者の体に直接触れるため、患者に不安を与えないよう会話で場を和ませるなど、気を配る必要があります。

3. 臨床検査技師に向いている人はどんな人?

臨床検査技師の仕事は、機械化が進んでいるとはいえ、未だ人の手を使って行う検査もあります。

今回は、臨床検査技師に向いている人を紹介しますが、向いていない人でも努力次第で目指すことができます。そのため、自分の苦手分野を事前に把握しておくと良いでしょう。

臨床検査技師に向いている人は、以下のような人です。

〇的確な観察・判断ができる人
臨床検査では、顕微鏡の標本や機器のモニター画面を観察し、患者の身体に異常がないかを分析します。そのため、ぼんやりと検査して異常を見逃してしまっては、医師に正しいデータを伝えることができません。的確な観察を行うためには、長時間集中力を保てることが前提です。

また、医学は進歩し続けているため、臨床検査の結果を正しく判断するためには、常に勉強する姿勢が求められます。新しい症例への知識を蓄えるだけでなく、改良されていく医療機器を柔軟に使いこなせる適応力も必要です。

〇チームプレーができる人
臨床検査技師は、「患者に対しての作業をメインで行うお仕事」と考える人もいるかもしれません。しかし、チーム医療が基本である現代医療において、臨床検査技師も、医師や看護師、その他の医療スタッフとのコミュニケーションを行う必要があります。そのため、医師の診療が正しく行えるよう、臨床検査分野の専門家としての立場から、積極的に情報を伝えることができる人が、臨床検査技師に向いているといえるでしょう。

しかし、検査結果の画像・データを渡すだけでは、医師からすればどこに異常が認められたのか分かりません。そのため、臨床検査で見つかった異常を、患者や医者に分かりやすく伝えるられるトーク・文章作成のスキルを持っていることが大切です。

4. まとめ

高度な検査技術を誇る臨床検査技師は、患者の症状を診断する医師の助けとなるだけでなく、病気の早期発見・早期治療や、予防医療にも貢献するなど、意義のある仕事です。

臨床検査技師の平均年齢は、施設の規模により異なりますが、新卒の20代から高齢の方でも働きやすいため、長年勤務することで、さらに高収入を狙うことができます。

臨床検査技師は、観察力や判断力、コミュニケーション力が求められる難しい仕事ですが、その分やりがいの大きい仕事でもあります。医療現場で活躍したいと考えている人は、ぜひ臨床検査技師を目指しましょう。

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