臨床検査技師から他職種への転職は可能?おすすめの医療系職種を紹介

更新日 2022年12月16日 公開日 2022年07月11日

#情報収集 #転職検討/準備 #応募

国家資格を取得して臨床検査技師になっても、職場環境や働き方が合わないなどの理由で、臨床検査技師以外の職種に転職したいと感じる方もいるでしょう。そして、そのなかには「臨床検査技師からスムーズに転職できる職種にはどんなものがあるのだろう」「転職ではどんなことに注意すればいいのだろう」などの疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。

当記事では、臨床検査技師から他職種への転職の可能性、転職先の候補となる他職種を解説します。また、他職種に転職する際の注意点も併せて紹介します。当記事が悩みの解消やスムーズな転職の一助となれば幸いです。

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臨床検査技師から他職種への転職は可能?おすすめの医療系職種を紹介

臨床検査技師から他職種への転職は可能?

臨床検査技師は職場ごとの人数が少なく、異動・転勤も少ない傾向にあります。人間関係のリセットが難しいため、職場の雰囲気が合わないなどで、働きづらさを感じるケースもあるでしょう。

また、業務内容と給与などの待遇にギャップがあると、働くモチベーションが低下し、転職を検討する要因にもなります。そうした場合、臨床検査技師として他の施設へ転職するケースが多く見られますが、なかには臨床検査技師から他職種への転職を成功させる方もいます。

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臨床検査技師の転職におすすめの医療系他職種

臨床検査技師が他職種への転職を考える場合、求人数の多い一般事務や営業職を考慮に入れて、選択肢を広げるのも一つの方法です。しかし、現実には臨床検査技師の実務経験やスキルを生かせる職場を求めて、医療関連職種に転職する方が多いようです。

ここでは、臨床検査技師からの転職先としておすすめの医療系職種を紹介します。

治験コーディネーター

治験コーディネーター(CRC)は、新薬の研究開発で行われる治験をサポートする職種で、治験を実施している医療機関において、作業をスムーズに進めるため働きます。具体的な業務には、治験実施計画書の作成、医師や医療スタッフなど治験関係者とのスケジュール調整、被験者への説明などがあります。治験に参加する被験者の数が多いほど、治験コーディネーターの仕事は難しくなりますが、多くの被験者に対する治験をスムーズに進められれば評価も上がりやすくなります。

治験コーディネーターになるのに特別な資格は必要ありません。ただし、医学や薬学、臨床試験などの幅広い知識が求められます。そのため、臨床検査技師だけでなく看護師や薬剤師の有資格者が転職することもあります。

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胚培養士

胚培養士とは、不妊治療、特に体外受精に関わる職種です。主に人工授精、体外受精、顕微授精といった業務を担い、体外で精子と卵子を受精させて母体に戻すまでの間、胚(受精卵)の凍結や融解、培養などを行います。

胚培養士になるためには、次の3つの認定資格のうち、いずれか1つを取得する必要があります。

資格名 認定団体
認定臨床エンブリオロジスト 日本臨床エンブリオロジスト学会
生殖補助医療胚培養士 一般社団法人日本卵子学会
生殖補助医療管理胚培養士 一般社団法人日本生殖医学会および
一般社団法人日本卵子学会

ただし、生殖補助医療管理胚培養士になるには、生殖補助医療胚培養士としての長い実務経験が必要です。そのため、胚培養士へ転職したい方は、残り2つのうちどちらかの資格取得を狙うことになります。なお、臨床検査技師が認定臨床エンブリオロジストを目指す場合、すでに学歴についての受験要件を満たしている ため、資格取得までの過程を有利に進められるでしょう。

(出典:日本臨床エンブリオロジスト学会「認定資格受験・更新」/https://embryology.jp/certification/

(出典:一般社団法人日本卵子学会「生殖補助医療胚培養士について」/https://jsor.or.jp/embryologist/rule.html

アプリケーションスペシャリスト

アプリケーションスペシャリストは、医療機器メーカーの営業をサポートする職種です。とはいえ、アプリケーションスペシャリスト自身が直接、医療機関に検査機器などを営業・販売するわけではなく、営業活動を進めるなかで、機器の製品説明や操作のデモンストレーションを行うのが主な役割となります。

アプリケーションスペシャリストになるのに、特別な資格や営業経験は必要ありません。ただし、医療機器メーカーが扱う機器は専門性が高いため、検査や医療行為についての深い知識が必要です。臨床検査技師であれば、検査に使用していた機器を扱えるので、現場での知識や臨床経験が生かせます。

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登録販売者

登録販売者とは、薬事法に基づいて市販薬(一般用医薬品)の販売を行う職種です。登録販売者は医薬品のうち第2類・第3類医薬品の販売を許可されており、第2類・第3類医薬品は薬局やドラッグストアのほか、スーパーやホームセンターなどでも販売されています。したがって、幅広い選択肢から就職先を選ぶことができるでしょう。

登録販売者になるには、登録販売者試験の合格と、勤務する店舗がある都道府県での販売従事登録が必要です。

(出典:厚生労働省「医薬品の販売制度」/https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082514.html

薬局・ドラッグストアでは、店舗内に検体測定室を設け、さまざまな検査を簡易的に行うところも増えています。検体測定室のある職場なら、検査業務で臨床検査技師としてのスキルを生かせるでしょう。

(出典:厚生労働省「検体測定室等について」/https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000098580.html

医療事務

医療事務は、医療機関で受付や診療報酬に関する事務を行う職種です。主な業務には、次の3つが挙げられます。

業務内容 業務の詳細
受付・会計業務 ・窓口での受付や患者の案内を行う
・患者から診療費用を受け取る
レセプト業務 ・診療内容に応じて診療報酬点数を計算し、レセプト(診療報酬明細書)を作成する
クラーク業務 ・外来クラーク:外来患者の電話応対や呼び出し、カルテやレントゲンなどの準備を行う
・病棟クラーク:入院病棟内に常駐し、入退院や食事伝票、検査・手術スケジュールなどの管理を行う

医療事務向けの民間資格は存在するものの、就職にあたって資格が必須なわけではありません。ただし、接客対応をしたり、医療関連の知識を求められたりすることもあるため、臨床検査技師としての経験や知識が役に立つ場面も多いでしょう。

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臨床工学技士

臨床検査技師と混同されがちですが、臨床工学技士は検査ではなく、医療機器の操作やメンテナンスを行う職種です。とくに人工透析装置や人工心肺装置といった生命維持管理装置や手術用の機器を扱い、医療機関の手術室などが主な職場となります。

臨床検査技師と同じく、臨床工学技士になるには大学などで規定の科目を履修し、国家試験の受験資格を得る必要があります。臨床工学技士と臨床検査技師の必須履修科目には重複もあるため、在学中に両方の受験資格を得られる大学も存在します。

ただし、臨床検査技師の資格のみを取得して大学を卒業した方が臨床工学技士を目指す場合、少なくとも1年間は養成機関へ通う必要があります。

(出典:厚生労働省「臨床工学技士国家試験の施行」/https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/rinshoukougakugishi/

(出典:一般社団法人 日本臨床工学技士教育施設協議会事務局「他職種からの転職」/https://www.jaefce.org/qa/ct-university/

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看護師

看護師は、医師の指示のもとで患者のケアや診療補助を担当します。臨床検査技師の場合、検査時の採血のみ許可されていますが、看護師は採血に加えて投薬、点滴、医療機器の操作など、幅広い業務を行うことが可能です。そのため、外来の診察室や病棟、手術室など、医療機関のさまざまな部署に配属される可能性があります。

看護師になるには、専門学校や大学などの養成課程を修了し、国家資格を受ける必要があります。臨床検査技師から看護師へ転職する場合も、養成機関に通い直して看護師試験を受けなければなりません。

(出典:厚生労働省「看護師国家試験の施行」/https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/kangoshi/

臨床検査技師が他職種へ転職する際の注意点

臨床検査技師が他職種へ転職する場合、ほとんどの職種で未経験者として扱われることになります。医療業界に限りませんが、同じ未経験者なら若い人材が歓迎される傾向にあるため、他職種へ転職する場合はできるだけ早めの転職活動を心がけましょう。

また、他職種への転職を考える際は、希望する転職先のよいところにばかり注目しがちです。メリットだけでなくデメリットも把握した上で比較検討し、より自分に合った職種を選択しましょう。

臨床検査技師の資格を生かすことを考えると、やはり医療系が転職先の有力候補となります。転職活動を行う場合は、医療系職種に強みを持つ転職サイトや転職エージェントを利用するのが良いでしょう。「マイナビコメディカル」なら、業界に特化した求人が豊富なので、資格や希望に合った職種を見つけやすくなります。転職を検討している臨床検査技師の方は、お気軽にご登録ください。

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まとめ

臨床検査技師は、資格や経験を生かして幅広い職種への転職が可能です。臨床検査技師の資格だけで転職できる職種もありますが、なかには新たな資格試験に合格しなければならない職種もあります。自分の希望や職種のメリット・デメリットを見極めた上で、転職先を検討しましょう。

他職種への転職にあたっては、医療系の職種に特化したエージェントの力を借りるのがおすすめです。マイナビコメディカルでは、臨床検査技師の資格と経験を生かせるように、キャリアアドバイザーがサポートいたします。非公開求人も多数ご用意していますので、他職種への転職にはぜひマイナビコメディカルへの相談をご検討ください。

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※当記事は2022年5月時点の情報をもとに作成しています

監修者プロフィール

マイナビコメディカル編集部

 

リハ職・医療技術職・栄養士のみなさまの転職に役立つ情報を発信中!
履歴書や職務経歴書の書き方から、マイナビコメディカルサイト内での求人の探し方のコツや、転職時期ごとのアドバイス記事などを掲載。
転職前の情報収集から入職後のアフターフォローまで、転職活動の流れに添ってきめ細やかなフォローができる転職支援サービスを目指しています。

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