臨床検査技師向け!履歴書の書き方・ポイント・NG項目と例文も解説
臨床検査技師として転職活動をする場合、履歴書は欠かすことのできない書類です。履歴書は第一印象を左右する書類でもあるため、履歴書の書き方や内容で好印象につなげられれば、書類選考を有利に進めることができるでしょう。
しかし、なかには「履歴書の書き方に自信がない」「どう書けば好印象につながるのだろう」と悩む方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこでこの記事では、臨床検査技師が履歴書を書く際のポイントや注意点、志望動機の例文などを紹介します。臨床検査技師として転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。魅力的な履歴書を作成できれば、自信を持って希望する医療機関や企業、施設に応募できますよ。
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目次
履歴書の書き方を注意点も含めて紹介
履歴書を書くにあたっては、「基本的な書き方」を事前に理解しておくことが大事です。基本を押さえておくだけでも、印象アップにつなげられるので、しっかりと覚えてください。
以下では、履歴書の基本的な書き方に関して、注意点を交えながら解説します。
日付・氏名
履歴書に記載する日付は、郵送する場合と持参する場合で異なるので、注意してください。
- ●郵送する場合:投函する日付
- ●直接持参する場合:持参する日付(面接日)
西暦、和暦はいずれを使用しても問題ありませんが、履歴書全体でどちらかに統一してください。また、パソコンで履歴書を作成する場合は、数字の全角・半角も統一しましょう(半角を使用するのが一般的です)。書式が混同していると、読みにくい履歴書になるので注意が必要です。
住所
住所を書く場合、まずは郵便番号から書き始めます。その後、都道府県から市区町村、番地まで省略せずに書きましょう。マンション・アパート名や、部屋番号も正確に記載してください。
連絡先
電話番号は、自宅の電話番号もしくは携帯電話の番号を記載します。いずれにしても、日中に連絡を取りやすい番号が望ましいでしょう。
記載するメールアドレスは、日常的に使っているものにしてください。加えて、読む相手が分かりやすい記述を心がけることも大事です。例えば、数字の「0」とアルファベットの「o」は、間違えられるケースが少なくありません。数字の「0」の場合は、丸のなかに斜線を引くなど、分かりやすさ・読みやすさに配慮しましょう。
学歴・職歴
学歴・職歴は、漏れや間違いがないよう確認しながら、左ぞろえで記入しましょう。
学歴・職歴を書く際に気を付けるポイント |
---|
・入学年や卒業年などは、和暦か西暦に統一する ・学歴と職歴は、それぞれにまとめて書く |
学歴を書く際は、海外留学の経験や、大学卒業後に専門学校に入学した場合なども、すべて記載します。なお、大学院へ進学した場合の記載方法は、以下を参考にしてください。
OK例 | NG例 | 備考 |
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大学院修了 | 大学院卒業 | 大学院は「修了」が正しい |
大学院修了見込み | 大学院在学中 | 年月は終了予定の年月を記載 |
博士課程単位取得退学 | ― | 博士課程を修了したが、博士号を取得しなかった場合の記載 |
職歴も、原則としてすべての経歴を記載します。ただし、1か月以内の短期アルバイトや派遣の職歴は、記載しなくても問題ありません。
雇用形態別による職歴の書き方は、以下を参考にしてください。
正職員 | 〇〇病院 入職 |
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契約社員・アルバイト | 〇〇病院(非常勤職員) 入職 |
派遣社員 | 〇〇病院に派遣社員として就業 〇〇病院に派遣社員として期間満了にて終了 |
異動となった場合 | 〇〇研究所に異動 |
医療機関に就職した場合は、「入社」「退社」ではなく「入職」「退職」と記載するのが基本です。学歴・職歴が書き終わったら、改行した上で右下に「以上」と記載しましょう。
臨床検査技師が履歴書を書くときのポイント
前述したように、履歴書の見た目や内容は、応募者の第一印象につながります。できるだけ好印象を与えられるように、書き方のポイントを押さえておきましょう。
ここでは、臨床検査技師が履歴書を書く際に、気を付けたいポイントを3つ解説します。
文章は丁寧に書く
履歴書は手書きでもパソコン作成でも問題ありませんが、手書きの場合は丁寧に書くことが大切です。字が雑だったり誤字脱字があったりすると、印象が悪くなるだけでなく業務の正確性を疑われる原因にもなります。鉛筆と定規で補助線を引いてから書いたり、間隔を意識して書いたりすると、文字のバランスがよくなるでしょう。
パソコンで作成する場合は、文字を間違えてもすぐに修正できるので効率的です。字を書くのが苦手な方は、パソコンで作成したほうが伝わりやすい文章に仕上がるでしょう。
ただし、応募先によっては手書きを指定しているケースもあるので注意が必要です。うっかりミスで不合格にならないためにも、事前に確認しましょう。
口調を統一する
履歴書を作成する際は、口調を統一することも重要です。履歴書の文章は、「ですます調」「である調」のいずれかで統一しますが、より丁寧な印象を与えられる「ですます調」を選ぶ方が多く見られます。「ですます調」で書く際は、単調な印象を避けるために語尾に変化を付けるなどして、読みやすい文章に仕上げましょう。
「ちゃんと」「なので」などの話し言葉が混ざると稚拙な印象になるので、「きちんと」「そのため」のように書き言葉で統一することもポイントです。
証明写真は最新のものを使う
履歴書に貼る証明写真は、3か月以内に撮影したものを使うのがマナーです。できるだけ新しいものを使うことで、面接に進んだ際の印象にギャップが生じにくくなるでしょう。
臨床検査技師に限らず、一般的な書類選考ではビジュアルよりも人間性を重視する傾向にあります。写真と実物の髪型・体型・顔の印象が違いすぎると、採用担当者が困惑したりネガティブな印象を抱いたりする可能性もあるため、実際と異なる印象になった場合は撮り直すのがおすすめです。
なお、自宅で写真データを印刷する場合は、必ず写真用紙や光沢紙を使うようにしてください。
こんな履歴書はNG!履歴書を書く際にやってはいけないこと
履歴書の書き方によっては、応募先に悪い印象を与えてしまいます。書き方のルールが守られていなかったり、熱意が伝わらない内容になっていたりすると、採用につながりにくくなるので注意しましょう。
以下に、履歴書を書く際に避けたほうが良いポイントを3つ解説します。
空欄を作ってしまう
記入項目に空欄が多いと、「やる気がないのだろうか」「記入漏れのまま提出したのだろうか」など、ネガティブな印象を持たれやすくなります。
また、問われた内容に対してしっかりと答えることは、仕事をする上での大事なマナーでもあります。好印象を与えるためにも、履歴書には空欄を作らないようにしましょう。
ただし、記入することがないからといって事実とは異なる内容を記入するのは厳禁です。記入する内容がない場合は、「なし」「特になし」と記入してください。
履歴書を使いまわす
履歴書を使いまわすのもNGです。「うちでなくても良いのでは?」「志望度が低いのでは?」と、採用担当者にマイナスの印象を与えてしまうので注意しましょう。特に記入日や通勤時間などに修正した形跡がある履歴書は、「社会人としての常識や自覚がない」と判断されかねません。
志望動機が応募先にあっていない履歴書も、使いまわしや例文の丸写しが疑われます。採用担当者の心に響く履歴書に仕上げるためにも、どの職場にも当てはまるような志望動機は避けたほうが良いでしょう。
他の応募者に差を付けるためにも、応募先について丁寧に調べ、自身の強みや貢献できるポイント、熱意をアピールすることが大切です。
志望動機や自己PRが短い
志望動機や自己PRは、短すぎると熱意が伝わらなくなり、長すぎれば読みにくくなります。読みやすさを意識しつつ、適切な長さになるように調節しましょう。
志望動機や自己PRを書く際の文字数の目安は200~300文字です。一文が長くなりすぎないように60文字程度を目安にすると、自然で読みやすい文章になります。また、記入欄の8割程度が埋まっていると、見た目の印象も良くなります。
なかには、志望動機や自己PRをたくさん書くために、小さな字で書いたりする方もいますが、文字が小さすぎたり大きすぎたりするのは読みにくくなるもとです。履歴書全体のバランスを考えて、他の欄と同じくらいの大きさで書きましょう。
履歴書の志望動機の書き方
履歴書の志望動機欄は、応募先で働きたい理由や熱意を伝える大切な項目です。採用する側は、自院(自社)にマッチする有益な人材を求めているため、ありきたりな内容では他の応募者に差を付けるのが難しくなるでしょう。
履歴書の志望動機を書く際は、「応募先でやりたいこと」「応募先を選んだ理由」「将来的にどのような臨床検査技師になりたいか」を意識するとまとめやすくなります。
ここからは、説得力のある志望動機を書くためのポイントを3つ解説しましょう。
応募先で生かせる経験をリストアップする
臨床検査技師として働くにあたり、生かせる経験があれば積極的にアピールすることが大切です。まずは、自身の経歴を棚卸しして、アピールできる経験をリストアップしましょう。
リストアップする経験の具体例は、下記の通りです。
- ・従事してきた検査業務の内容
- ・臨床検査技師としての経験年数
- ・実績や取得資格
「急性期病院で生理機能検査・検体検査の業務を5年間」のように、前職や現職で従事してきた検査経験を端的にまとめます。一級臨床検査士・認定輸血検査技師などの資格は、書類選考で有利に働く可能性があるため、取得している場合は必ず記載しましょう。
後輩指導の経験や、コミュニケーションスキルなども立派な強みです。ただし、裏付けのない経験談は深みがなく不信感を抱かれるリスクがあるので注意してください。
また、経験のすべてが好印象につながるわけではないので、志望動機で経験をアピールする際は、応募先の方針や業務内容に合った内容を選びましょう。
複数の技師や他職種との協力が必要な職場であれば、協調性やコミュニケーションスキルをアピールすると好印象につながります。一方、病理検査が多い職場では、コミュニケーションスキルよりも作業効率の良さをアピールしたほうが、評価されやすい傾向にあります。
なぜその職場で働きたいのか考える
臨床検査技師の求人は多くあるので、職場の選択肢もさまざまです。それだけに、「ぜひとも応募先で働きたい」という明確な理由がないと、「どの職場でも良いのではないか?」と採用担当者に思われかねません。そのような状況を避けるためには、働きたいという熱意や思いを、具体的かつ分かりやすく記載することが大切です。
志望理由を具体的に書くには、志望先の方針や理念、特色を事前にリサーチする必要があります。応募先で独自に行っている検査などがあれば、「(その検査に関する)経験を積んで専門性を高めたい」とアピールするのもおすすめです。
臨床検査技師としてどのようなキャリアを積みたいのか考える
臨床検査技師としてどのように仕事に取り組むか、またどのような臨床検査技師になりたいのかなど、将来的なビジョンを伝えることもポイントの1つです。認定資格の取得や学会活動への参加など、積極的な姿勢をアピールできれば印象が良くなるでしょう。
医療の世界では、少しのミスが患者さまに重大な影響をもたらすこともあるため、日々の業務を着実にこなせる人材が求められます。地道に努力し続けられる姿勢などを、自己PRとして伝えるのも良いでしょう。
【臨床検査技師向け】志望動機の例を紹介
志望動機の書き方について、良い例文と悪い例文をそれぞれ紹介します。
良い例文 |
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現在はクリニックに勤務し、臨床検査技師2人体制で検査業務にあたっています。スタッフが限られているため、採血、検体検査、生理検査などさまざまな業務に携わってまいりました。幅広い業務に携わるなかで、心臓超音波検査についての専門性を高めたいと思うようになり、貴院への転職を希望しています。 今後は心臓超音波検査の経験を積み、循環器領域の超音波検査士の資格を取得したいと考えています。将来的には超音波検査士の資格を生かして、貴院の活動や地域のみなさまの健康維持に貢献してまいります。 |
「循環器系の診療実績が多い」という志望先の特色に、自分の将来的なビジョンを絡めた志望動機です。
自身のスキルアップだけでなく、資格を生かして応募先に貢献できる点もアピールできているため、良い印象をもたれやすいでしょう。
悪い例文 |
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私が貴院を志望した理由は、患者数の多い病院であるためです。症例が多い分、私自身のスキルアップにつながるのではないかと考えています。また、年収や通勤手当など待遇面も良いため、やる気にもつながります。 採用していただいた際には、責任を持って自分の仕事に取り組もうと思います。 |
こちらの志望動機は、将来的なビジョンや志望者の人柄が伝わりにくい内容です。また、待遇面を優先していると思われる可能性もあるので、採用担当者の印象は良くなりません。給与・待遇については、面接のときや内定後に交渉できるので、志望動機には書かないほうが賢明です。
責任を持って自分の仕事に取り組むのも、社会人として当たり前のことです。志望動機に書く内容は、応募先の理念や臨床検査技師の業務に沿ったものを選びましょう。
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まとめ
臨床検査技師として転職を目指している方に向けて、履歴書の書き方やポイントを解説してきました。
臨床検査技師の転職活動では、履歴書の内容で第一印象が大きく変化します。書類選考に通過できるように、ポイントを押さえた履歴書を作成しましょう。特に、志望動機は採用担当者が重視する項目なので、応募先の理念や業務内容を踏まえた上で、しっかりと熱意を伝えてください。
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※当記事は2023年11月時点の情報をもとに作成しています
監修者プロフィール
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