言語聴覚士の面接における自己PRの例文とよくある質問・回答例
言語聴覚士として就職・転職活動をする際は、履歴書、職務経歴書に自己PRを書く必要があります。自己PRは、応募先に自分をアピールする絶好の機会なので、自身のスキルや仕事に対する意欲、熱意をしっかりと伝えたいところですよね。
とはいえ、採用担当者が興味を持ってくれるような自己PRを考えるのは、容易ではありません。専門性の高い職業の場合、身につけたスキルが他の応募者と似通ってしまうケースも少なくないでしょう。
そこで当記事では、言語聴覚士の面接における自己PRの例文と書き方のポイントを徹底解説します。あわせて、面接時に聞かれやすい質問とその回答例も紹介するので、就職・転職を検討している言語聴覚士の方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
言語聴覚士における「自己PR」のポイント
言語聴覚士は、患者さまの機能回復をサポートする専門職であり、患者さま1人ひとりとコミュニケーションをとりながらケアを進める必要があります。そのため、転職活動においては知識・技術の高さだけでなく、仕事観や人柄なども重視されるでしょう。
だからこそ、言語聴覚士の自己PRでは「自分がどのような強みを持っているか」「どのような意識で仕事に取り組み、何をやってきたか」「入職後にどう活躍(貢献)できるか」などをしっかりアピールすることが大事です。
以下では、自己PRを作成する際に心がけるべき3つのポイントについて解説しましょう。
- ①主な経験・長所……簡潔にまとめる
- ②補足説明……最初に取り上げた経験・長所を具体的に説明する
- ③アピール……経験・長所がどう仕事に役立つのかをアピールする
まずは、注目してほしい自身の経験・長所といった魅力を簡潔に伝えましょう。経験や長所はどのようなものでもよいわけではなく、言語聴覚士の業務と関連しているものが理想です。
経験・長所を示した後は、「どうやってその長所を身につけたか」や「その長所がどのような成果につながったか」などを具体的に説明してください。エピソードを添えながら説明することで、取り上げた経験や長所の魅力が伝わりやすくなるでしょう。
最後に、自身の経験・長所が「応募先の仕事にどう役立つか」や「それを生かすことでどんな貢献ができるのか」をきちんとアピールしてください。このように流れに沿って自己PRを作成すれば、「どのような強みを持っているか」「これまで何をやってきたか」「入職後にどう活躍できるか」などが伝わりやすくなり、採用担当者に「一緒に働いてみたい」と思ってもらえる可能性が高まるでしょう。
仕事内容からなる方法まで解説
【ケース別】履歴書における「自己PR欄」の書き方と例文
同じ言語聴覚士の求人であっても、適切な自己PRの書き方は求職者の立場や応募先が求める条件によって異なります。例えば、新卒と転職者では面接で評価されるポイントが違ってくるため、それぞれの状況や立場に合ったアピールをしなければなりません。
ここでは、新卒で面接を受ける場合・転職で面接を受ける場合・ブランクから復帰する場合という3つのケースについて、自己PRの書き方と例文を紹介します。
新卒で面接を受ける場合
新卒の場合、言語聴覚士としての実務経験がないため、人柄を中心に自己PRを行うのが一般的です。人柄を中心にアピールする場合、志望動機や性格、仕事への向き合い方が具体的に分かるような内容にまとめましょう。
【例文】
しかし中学生になった頃、言語聴覚士の方が開いたイベントに参加したことをきっかけに、姉との仲が大きく変化しました。言語聴覚士の方が分かりやすく解説してくれたことで、吃音に対する正しい知識を得ることができ、姉との間にあった溝が埋められたからです。
自身のそうした経験を踏まえて、現在は吃音で悩む方はもちろん、ご家族や周囲の方にもしっかり寄り添える言語聴覚士を目指して、日々学習に励んでおります。
そうした目標を実現し、患者様とご家族の架け橋になるために、子どものリハビリに力を入れていらっしゃる貴院を志望いたしました。
過去のエピソードを交えながら、言語聴覚士になろうと思ったきっかけやどのような言語聴覚士を目指したいかをアピールすることで、人柄が伝わりやすくなるでしょう。
職場別の例文も
転職で面接を受ける場合
転職者の場合、ある程度のスキルや経験が求められていることを前提に、自己PRを作成する必要があります。これまでに経験した業務内容を詳細に記載することで、「何ができるのか」「どう貢献できるのか」をアピールしましょう。
【例文】
働くなかで特に心がけていたのは、患者様やご家族ときちんとコミュニケーションをとり、みなさまの「かなえたいこと」を実現できるようにサポートすることです。
このたび、貴施設で新しく訪問リハビリステーションを立ち上げると伺って、前職の経験を生かせると思い応募いたしました。これまで身につけた知識やスキルで患者様に寄り添ったリハビリを行い、1人でも多くの方を笑顔にできるように努めたいと思っております。
前職の勤務年数が短い場合は、以前の勤務地もあわせて「通算〇年の経験があります」と記載する方法もあります。「何ができるのか」だけでなく、職場のスタッフやリハビリ対象者との関係性がわかるようなエピソードを盛り込むのもおすすめです。
ブランクから復帰する場合
復職を目指す場合は、面接の際に高確率で前職の退職理由やブランクの理由を聞かれます。履歴書や職務経歴書の自己PR文であらかじめブランクの理由を説明しておくと、面接でのやりとりがスムーズになるでしょう。
【例文】
復職を決めた理由は、子どもが幼稚園に通える年齢になったことと、語学力を生かして在日外国人の方をサポートしたいと思ったことです。
近年は外国の方が病院に訪れることも増えているため、リハビリ業務はもちろん日本語が話せない方への説明などでもお役に立てると思います。
ブランク中に身につけた特技や経験が応募先の業務に役立つ場合は、積極的にアピールするとよいでしょう。
面接時に必ず聞かれる「自己PRに関する質問」の回答例
面接では自己PR文をもとに質問されるケースが多く見られます。面接の際は履歴書や職務経歴書に記した内容をベースに、具体的なエピソードを交えて話すようにしましょう。そうすることで、採用担当者は「一緒に働く姿」をイメージしやすくなるはずです。
ここでは、面接でよく聞かれる質問と回答例を紹介します。
回答例「私の長所は、こまかなところにまで気がまわることです。実は心配性という短所があり、出かけるときは毎回ガスの元栓や鍵を何度も確認してしまいます。しかし、そうやって何度も確認する性格のおかげで、仕事の現場でも連絡や報告を怠らないくせがついたと感じています」
短所を説明する際は、上記のようにポジティブな視点でとらえて、長所に変換してしまうのがおすすめです。具体的な体験を交えることで、アピールしたいポイントをより強く打ち出せるでしょう。
回答例「私の強みは、介護福祉士の資格を持っていることです。訪問介護の実務経験も多くあるため、高齢の利用者様が多い貴院でも資格と経験を役立てられると考えております」
強みと長所を別として質問されることもあります。趣味やスポーツなどの特技ではなく、仕事に関連する資格・特技を挙げて応募先に貢献できることをアピールしましょう。
回答例「吃音への理解の輪を広げられたことです。以前、子どもの吃音を自分自身の子育てのせいにして、ネガティブになっていた親御さんを言語聴覚士のセミナーに招待したことがありました。その方は、吃音に対する正しい知識を得ていただいたことですっかり前向きになり、今ではイベントの協力者として情報を広めるお手伝いをしていただいています」
何かを達成した話をするときは、詳細なエピソードを交えることが重要です。
強みや長所を聞かれるケースはけっして少なくありませんが、淡々と答えると印象に残りにくくなります。「どのように答えれば、採用担当者に採用するメリットを感じてもらえるか」を意識しながら回答を組み立ててください。
よく聞かれる「キャリアプラン」や「その他の質問」の回答例
採用側は、長く安定して働いてくれる人材を求めています。そのため、具体的なキャリアプランを持っている方は、好印象を持ってもらえる傾向にあります。
自分自身の経歴やキャリアプラン、プライベート含む将来のビジョンなどを明確にすることで、魅力的な自己PRに仕上げましょう。
最後に、キャリアプランやその他の質問に対する回答例を紹介します。
回答例「子どもを預けられる保育園が見つからなかったため、出産を機に一度退職しました。しかし、定期的に開催される言語聴覚士の講習会やセミナーにはできる限り参加していたため、知識に関するブランクはないと思います」
現在の職場を退職する理由について聞かれた際は、正直に答えることが重要です。職場を離れていた間に身につけたスキルなどがあれば、積極的にアピールして好印象につなげましょう。
回答例「高齢者のリハビリに力を入れていることに加えて、近隣の介護施設への訪問リハビリを行っていることに感銘を受けたからです。前職は個人クリニック勤務だったため、次も地元とのつながりを感じられるクリニックで働きたいと思い、貴院を志望いたしました」
自己PRや志望動機を作成する際は、事前に応募先について調べておくことが大切です。答えによっては、「応募先のことを理解しているか、理解していないか」がわかるため、熱意を示すためにもホームページなどで必ず確認しておきましょう。
また、応募先によっては上記のような質問に加えて、雑談のような質問をされることもあります。その場合、回答内容よりもコミュニケーション能力をチェックされていることが多いため、できるだけ簡潔にハキハキと答えましょう。
質問に答える際は、相手の質問の「意図」を想像することも大切です。ときには意図がわからないケースもあると思いますが、自分自身の言葉で真摯に答えれば、多少言葉に詰まっても悪い印象を持たれることはないでしょう。
まとめ
言語聴覚士は、患者さま1人ひとりとコミュニケーションをとりながらケアを進める職業です。そのため、転職活動においては仕事の正確さや技術の高さだけでなく、仕事観や人柄なども重視される傾向にあります。自己PRでは「自分がどのような強みを持っているか」や「どのような意識で仕事に取り組み、何をやってきたか」「入職後にどう活躍できるか」などをしっかりアピールしましょう。
書類審査を通って面接に進んだ際は、自己PR文をもとに質問されるケースが多く見られます。淡々と答えると印象に残りにくくなるので、「どのように答えれば、採用担当者に熱意や採用するメリットを感じてもらえるか」を意識しながら回答を組み立てるようにしまよう。
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