【サンプルあり】臨床工学技士の職務経歴書の書き方決定版!
臨床工学技士として転職をするために、避けて通れない試練のひとつが提出書類の作成です。中でも、決められたフォーマットがない職務経歴書の書き方は、多くの方が特に頭を抱えるポイントでしょう。
また、提出書類には経歴の詳細や志望動機など、自分の中に答えがあってもアウトプットが難しい項目が複数あります。
場合によっては事実を端的に記入する程度では不十分とされる場合もあるため、書き方に迷った場合はサンプルを見ながら進めることをおすすめします。
この記事では、臨床工学技士の方向けの職務経歴書の基本的な書き方と、作成時の注意点についてポイントごとに解説します。書き方のフォーマットもダウンロードできますので、臨床工学技士として転職をお考えの方のご参考になれば幸いです。
目次
職務経歴書を作成する目的とは?
職務経歴書は、応募者の具体的な業務経験や実績、スキルを確認するための書類で、転職する際に履歴書とあわせて提出を求められます。
応募者が技術的・経験的に応募要件を満たしているかどうかを、採用担当者が判断するための重要な選考材料のひとつです。
履歴書を見れば前職の入社時期や退社時期、ひいては勤続年数を知ることができますが、そこでどんな業務をしてきたのかなどの詳しい内容は分かりません。そのため、職務経歴書による具体的な説明が必要となります。
また、求人の募集元によっては、先に書類選考を行って応募者を絞ることがあります。
中には履歴書の提出のみを求めるところもありますが、提出書類に職務経歴書が含まれている場合は必ず提出するようにしましょう。
臨床工学技士における職務経歴書の書き方
履歴書はフォーマットが決まっていることが多く、項目の大半が事実のみを記入するものとなっているため、志望動機の欄以外は比較的スムーズに進められるかと思います。
一方、職務経歴書は必ずしも専用の用紙を使用する必要がないことから、ある程度自由なスタイルで記入することとなります。そのため、「何をどのように記入すれば良いか」などの判断が難しい書類でもあります。
ここからは、臨床工学技士の方が転職で用いる職務経歴書の書き方について、おさえるべきポイントを4つ紹介します。
職務要約は5行程度にまとめる
最初に記入する項目は職務要約です。学校卒業から現在に至る経歴と、業務経験を記入します。採用担当者が数行で大まかに経歴を把握できるよう、以下の2点を中心に内容をまとめてみましょう。
- ・どこに勤務していたのか
- ・どのような業務を何年経験していたのか
複数の職場を経験している場合は、勤務した順が分かるよう時系列で記入します。
文章が長くなりすぎないことに注意し、長くとも5行程度までに収めることを意識しましょう。
経歴詳細欄の経験業務は、事実を簡潔に記入する
経歴詳細欄は、職務要約よりも詳しい情報を記入します。
以下のような情報を中心に、事実のみを簡潔かつ具体的に記入しましょう。
- ・勤務先の施設概要(クリニック名、所在地など)
- ・雇用形態(常勤・非常勤など)
- ・病床数
- ・従業員数
- ・業務内容
経歴詳細欄で注意すべきポイントは、業務内容欄です。
配属先や配属先の人数とともに、担当した業務(臨床行為)の詳細を箇条書きで記しましょう。
「臨床工学技士業務」のような曖昧な書き方は避け、「血液浄化業務全般、穿刺・返血」などのように細かく記入することが大切です。さらに、担当したME機器は何か、操作内容まで詳しく併記すると、具体的な業務内容がイメージしやすくなりますので、採用担当者からの印象もよくなります。
経験件数(経験年数)欄の実績や評価は数字を用いて記入する
勤務するうえで得た実績や評価は、具体的に記入することで採用担当者に効果的にアピールすることができます。
例えば透析業務の経験件数や、人工呼吸器の導入件数などです。
明確な数字が分かるものは積極的に数字を用いて書くことで、ご自身が経験された業務がより伝わりやすい職務経歴書となります。ぜひ意識して記入してみてください。
自己PRでは自分の長所・やり遂げたことを記入する
最後の自己PRでは、採用担当者にご自身の強みや長所を知ってもらうチャンスです。しっかりと自己分析をし、内容をまとめてみましょう。
文章量が少ないと、採用担当者に熱意が伝わり切れない可能性があるため、箇条書きではなく5行以上の文章量を心がけましょう。
以下3つのポイントで自問自答すると、記入するべき内容がまとめやすくなります。
- ・どのような意識を持って業務に取り組んでいるか
(医療・業務に対する思い、日ごろの業務で意識していること、患者さんと接するときに心がけていることなど) - ・周囲から評価されたことは何か
- ・これまでの経験から、今後活かしていきたいことは何か
これらの内容を書き出し、その中から応募先や職種にマッチするアピールポイントを1つ~2つ程度選んでみてください。そして、それぞれのアピールポイントに具体的なエピソードを付け加えて記入していく方法がおすすめです。
上司や同僚、さらに患者さんから評価されたことがあれば、「どのようなことをして、どのような言葉をもらったか」など客観的な事実を含めることで、より説得力をもってアピールすることができます。
実際の成功体験・失敗体験から得た学びや成果なども交えて記載いただくとより効果的です。
実務の他にも、新人教育を任された経験などがあれば、具体的な期間や人数を併記して「専門性の高さを周囲に認められたこと」「教育能力に長けていること」を伝えられます。
またコミュニケーション能力については、医療機器メーカーなどの病院以外の施設でも重視されるポイントとなるため、ぜひ自己PRに取り入れてみてください。
自己PRは職務経歴書の中でも難関といえる項目です。詳しい自己PRの書き方や例文については、下記のページをご参照ください!
臨床工学技士が職務経歴書を作成する際の注意点
ここまで、職務経歴書を書くポイントについて紹介しました。
職務経歴書は明確な様式が定められていないため、ルールやマナーがわかりづらい書類でもあります。
ここからは、臨床工学技士の方が職務経歴書を作成するうえで注意すべき点や、NGポイントなどを4つ紹介します。
些細なミスで採用担当者の印象を悪くしてしまう事態を避けるためにも、最低限のルール・マナーを把握しておきましょう。
手書きではなくパソコンで作成する
コンビニなどで職務経歴書を作成する用紙も販売されていますが、手書きではなくパソコンで作成することをおすすめします。
パソコンで作成した場合、以下のようなメリットがあるためです。
・誤字脱字などを簡単に修正できる
職務経歴書も履歴書と同様、書き間違えた場合に修正液や修正テープを使用することは望ましくありません。手書きの場合は1文字のミスでも最初から書き直さなくてはならず、時間を余計に消費してしまいます。
・ある程度のパソコンスキルがあるというアピールになる
パソコンで作成することにより、パソコンスキルのアピールにもつながります。
手書きの職務経歴書がすべての採用担当者に悪い印象を与えるわけではありませんが、「パソコンスキルが低いのでは?」と思われてしまう可能性がなくなるため安心です。
・字が汚いなどの理由で、採用担当者に悪い印象を与えることがない
パソコンで作成した場合は「字が汚い、字が下手で不安」といった心配も拭えます。書類の書き方で採用担当者に悪い印象を与えることがなくなるのは大きなメリットです。
以上のことから、パソコンでの職務経歴書作成はメリットがたくさんあります。
このページの下部に、書き方サンプル付きの職務経歴書フォーマットもご用意していますので、ぜひダウンロードして活用してみてください!
職務経歴書はA4で2枚以内に収める
職務経歴書は、「A4サイズ、2枚以内」が一般的です。
採用担当者は非常に多忙のため、応募者ひとりひとりに割ける時間は限られています。
業務経験の豊富さや熱意を伝えるために、経歴詳細欄・自己PRを長く書きすぎてしまうと、分かりにくい書類になってしまう恐れがあります。
転職が初めての方は1枚~2枚、複数か所で勤務歴がある方も2枚以内に収めると良いでしょう。
ただし、少なくまとめることを重視しすぎると、アピールを十分に行うことが難しくなります。伝えるべき内容が伝えられないという事態は避けつつ、ポイントを抑えながら最適な枚数に留めることが大切です。
採用担当者がしっかりと応募者の人となりを理解できるような読みやすい職務経歴書を意識しましょう。
ネガティブな退職理由の記載は避ける
退職理由は、面接の場で聞かれることが多い質問のひとつです。
基本的に自己都合退職の場合は退職理由を書く必要はありませんが、下記のような理由はあらかじめ職務経歴書に記入することも可能です。
- ・親・兄弟の介護が必要となった
- ・結婚・出産のため一時的に離職した
- ・夫・妻の転勤で遠方へ引っ越すため
- ・部門閉鎖など勤務先の都合による場合
人間関係や待遇でトラブルとなった場合などは、明言を避けるべきだと言えるでしょう。
また、キャリアアップのためなど、ポジティブな退職理由を記載することが自己PRにつながることもあります。書類準備中に退職理由を記載するかどうか迷った際は、マイナビコメディカルの専任アドバイザーにお気軽にご質問ください。
自己PRのテーマは1つ~2つ程度に絞る
自己PRを記入する際は、冗長的な職務経歴書にならないよう注意しなければなりません。
「できる限り多くの魅力を知ってほしい」と複数のテーマを自己PRに盛り込むと、内容が分かりにくくなり、採用担当者が人物像を把握しづらくなってしまいます。
例えば以下のように、テーマは多くとも2つに絞り、募集元が求める人物像や経験をアピールできるテーマを選ぶことも重要です。
2つのテーマ同士がそれぞれ関連することであれば、さらに説得力が増します。
例1
- ・自分の長所
- ・自分の長所を転職先・就職先でどのように役立たせられるか
例2
- ・前職で苦労してやり遂げたこと
- ・熱意を持っている部分
読み手(施設側の採用担当者)に納得してもらえるような文章を意識して、今までの業務経験に裏付けられたアピールを行いましょう。
さらに詳しい自己PRの書き方や例文については、以下のページをご参照ください。
書き方サンプル付き!職務経歴書のフォーマットダウンロード ※PCブラウザ
マイナビコメディカルでは職務経歴書テンプレート(フォーマット)をご用意しております。
今回紹介した経歴記載欄や自己PRの他にも、取得資格欄・活かせるスキル欄などの各項目のポイントと書き方見本も含まれていますので、サンプルを参考に、ご自身の経歴に書き換えてご活用ください。
※PCからアクセスいただくとWordファイルのダウンロードが可能です。
まとめ
職務経歴書は履歴書の内容を補うためのものですが、ご自身の魅力とともに、業務経験の豊富さや応募先が求める人物像に近いことを伝えられる大切なツールです。
採用担当者に「会ってみたい」と思ってもらえるような職務経歴書を目指しましょう!
とはいえ、「自己PRがなかなか思い浮かばない…」「採用担当者に刺さる志望動機がわからない…」などの悩みは出てくるかと思います。
マイナビコメディカルでは、専任のアドバイザーがご自身の希望に沿った形で職務経歴書・履歴書を添削するサービスを無料で行っています。
誤字脱字などのチェック作業はもちろん、履歴書の志望動機欄や職務経歴書の自己PR欄などの書き方も丁寧にアドバイスさせていただきます。
書類作成の他にも、応募先に合った面接の練習など実践的なサポートも行っているため、就職や転職を検討している方は、お気軽にマイナビコメディカルへご相談ください。
転職が初めての方でも安心して転職活動を進めることができるよう、サポートさせていただきます!
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