【臨床工学技士の転職】面接の通過率を上げる志望動機の作り方
医療機器が高度化する中、臨床工学技士の必要性が増しています。そのような状況の中、臨床工学技士がより活躍できる場を求めて転職することもあるでしょう。転職の際に面接で伝える志望動機は、採用担当者にとっては採用の可否を判断する大きなポイントとなります。どのような志望動機を伝えれば、採用に結び付くのでしょうか。
臨床工学技士が面接を受ける際に、志望動機として伝えたいことをご紹介します。
目次
臨床工学技士の仕事とは?
臨床工学技士は、医師の指示のもと、医療機器の操作を行ったり、それらの医療機器の保守点検を行ったりするスペシャリストです。
臨床工学技士が扱う医療機器は、患者様の呼吸を補助する「人工呼吸器」、心臓手術の際に体外で血液のガス交換を行う「体内循環装置」、血液を浄化して体に戻す「人工透析装置」など、患者様の生命に関わる重要なものばかり。医療機器の操作や保守だけでなく、患者様の血管に針を指す、「穿刺(せんし)」という業務も臨床工学技士の仕事です。
臨床工学技士が扱う医療機器は、患者様にとって体を維持するために、なくてはならない機能を補うものです。集中力と責任を持って、確実に操作することが求められます。
近年の医療機器の高度化や医療事故の増加に伴い、臨床工学技士の需要は高まっています。国家資格を持ち、専門的な知識を備えた臨床工学技士は、機器の管理操作ができる人材として、ますます必要とされるでしょう。
臨床工学技士の志望動機で採用担当者は何をチェックしているのか?
臨床工学技士の面接で志望動機を聞かれるのはなぜでしょうか。
採用担当者は面接の短い時間の中で、応募者が自社の求める人物像と合っているのか判断しなければなりません。そのため、志望動機からどのような能力や意欲をもって働きたいと考えているのかを、読み取ろうとします。
臨床工学技士の面接で、採用担当者が確認するべきポイントをご紹介します。
新しい医療機器の情報を積極的に集めているか
医療の世界は、日々進化しています。今後、新たな医療機械も次々と導入されることでしょう。そのため、新たな機器に対する取り扱いにも、即座にメカニズムから把握し、操作できる力量が求められます。
機器の進化を先取りできるくらい、新しい技術への興味も必要とされるでしょう。情報収集の方法や勉強していることなど、ぜひ面接で伝えてください。
コミュニケーション能力に長けているか
医療機器と向き合う仕事とはいえ、臨床工学技士は一人で治療にあたるわけではありません。医療現場では患者様と関わることはもちろん、常に看護師や医師と連携して、チームとして医療に従事していくことになります。柔軟に周囲の医療スタッフとコミュニケーションをとり、最善の方向性を見いだすことのできるコミュニケーション能力は必須となります。具体的なエピソードを交え、コミュニケーション能力をアピールしましょう。
強い体力・精神力を備えているか
臨床工学技士が扱う機器の多くは、患者様の生命に直結しています。たとえ、病院外にいたとしても、呼び出しを受けたり、予定外の残業が発生したりする可能性があります。
自分のミスが患者様の生命に関わる事態を引き起こす危険性もありますので、精神的な重圧も相当のものでしょう。
自身の体調管理を徹底することも含め、不規則なスケジュールでも耐えられる体力と、患者様の生命を救うことを重点に置いた働き方ができる精神力が必要とされます。仕事に対する姿勢や、これまでの経験から学んだことを伝えるようにしましょう。
臨床工学技士の志望動機を考えるためのポイント
臨床工学技士の面接で、採用につながる志望動機を伝えるためには、事前に準備が必要です。具体的に志望動機を考える前に、やっておきたいことをご紹介します。
応募する職場の情報をあらかじめ細かく調べる
臨床工学技士は需要も多いため、「なぜここを選んだのか?」ということは、採用担当者が聞きたい大きなポイントです。
その理由を明確に伝えるために、応募先については事前にしっかり調べましょう。病院の理念、経営方針、院長の考え方はもちろんのこと、施設設備、力を入れている業務などを細かく調べることで、その応募先が求める人物像が浮かび上がってくるはずです。
また、応募先について調べることで、応募先の方向性と、自分がその職場で目指したいことが一致しているかどうかも判断できるでしょう。それがわかれば、今後の仕事への取り組む姿勢や意欲が、採用担当者に伝わりやすくなるはずです。
自己分析でこれまでの経験や実績を整理する
自身の実績・技術を伝え、アピールするためには自己分析が必須です。積み重ねてきた経験や仕事への取り組み方を整理して、応募先の求めるものに合っているのかを考えることが大切でしょう。
自分が臨床工学技士を目指したきっかけ、これまで経験してきた業務、医療機器を扱うプロフェッショナルとして持つ工学的な興味、患者様や医師をはじめとする医療スタッフとの関わり方など、具体的に書き出してみてください。これまで、どんなことにやりがいを感じ、楽しいと感じたかを思い起こしてみるのも、自分の強みを見つける助けになるでしょう。
採用担当者にアピールしたいこと、伝えるべきことがより明確になるように、自分を見つめ直してみてください。
臨床工学技士の面接における志望動機の具体例3選
志望動機をまとめる準備ができたら、具体的に志望動機に落とし込みます。ここでは、面接で伝える志望動機の具体例をご紹介します。
<志望動機の例1>
心臓カテーテル、内視鏡、血液浄化、医療機器管理業務など、多岐にわたる業務を担当し、長く経験を積んできました。
御院でこの度、手術室の立ち上げをされるとのことで、これまでの経験を活かして立ち上げに貢献させていただきたいと考え、応募しました。また、スタッフ同士のコミュニケーションを、円滑に行うことにも自信があります。患者様に寄り添ったチーム医療を進める一助になれればと考えております。
<志望動機の例2>
これまでは総合病院で透析業務をはじめ、カテーテル、内視鏡などの業務に携わり、経験を積んできました。
御院の、地域に根付いて患者様一人ひとりに向き合い、地域医療に貢献するという理念に共感し、ぜひ、私も御院で仕事をしたいと思い応募しました。これまでの経験を活かし、私自身も患者様の信頼をしっかり得られるよう、これまで以上に努力して業務に携わっていきたいと考えています。
<志望動機の例3>
これまでは、おもに透析業務と機器管理を中心に担当してきました。御院では、積極的に新しい機器を取り入れ、最先端の医療の実践を進めていらっしゃると伺っています。私は機器の取り扱いに自信があり、これまでの勤務先で新しい機器の導入の際に、マニュアル作成や研修を担当することがありました。
御院のような環境で、さらに知識や技術の習得に励みたいと考えています。臨床工学技士としての幅を広げることで、いっそう患者様や地域に貢献できればと思います。
臨床工学技士の面接におけるNGな志望動機
面接は、採用担当者に自分を知ってもらう機会です。だからといって、面接時に何でも明け透けに話しすぎるのは良いことではありません。面接時に、できるだけ避けたい話題をご紹介します。
前の職場での不平不満や上司・同僚に対する批判
面接時に、前職の批判や悪口ととらえられるようなことを口にするのはNGです。転職にあたって、少なからず前の職場に不満があってのことというのは、採用担当者も承知の上でしょう。しかし、前職の不平不満を直接的に伝えてしまっては、新しい職場のことも、いずれ悪くいうのではないかと、マイナスな印象を与えてしまいます。
ましてや、上司や同僚との人間関係が良くなかったというのは、今後の仕事上のコミュニケーションにも影響があると考えられかねません。採用担当者は、長く働いてくれる人を採用したいと考えていますので、前向きな姿勢をアピールすることが大切です。
教育体制への過度の期待
業務の幅を広げたいと望むのは良いことですが、応募先での教育体制への過度の期待を表すのは避けるべきでしょう。
教育を受けるのが当たり前といった受け身の姿勢は、良い印象を与えません。みずから積極的に勉強し、新たな業務で貢献したいという姿勢をアピールしましょう。
臨床工学技士が面接に臨むときのポイント
誰しも面接では緊張してしまうものですから、自信と余裕を持てるよう、十分に準備して臨むことが大切です。志望動機はもちろんのこと、書類ではわからない第一印象や受け答え、誠実さなどをチェックされるのが面接です。前向きな発言で熱意を伝え、学ぶ意欲を伝えましょう。
さらに、敬語の使い方、服装、時間を守る、入退室のマナーなど、社会人として最低限のビジネスマナーを再確認しておくことも重要です。
臨床工学技士の志望動機で迷ったらキャリアアドバイザーに相談を
臨床工学技士には、高度なスキルとコミュニケーション能力、精神力など、求められることが多くあります。これらに対する答えを志望動機に落とし込み、面接で伝えるのはなかなか難しいでしょう。
志望動機のまとめ方や伝え方に悩んだら、マイナビコメディカルにご相談ください。医療従事者専門のキャリアアドバイザーが、臨床工学技士の方が今以上に活躍できる場を見つけるサポートをいたします。
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