50代からでも鍼灸師になれる?資格取得方法やメリットを解説

更新日 2024年01月19日 公開日 2024年01月19日

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鍼灸師は医療分野だけでなく、福祉、スポーツ、美容など、さまざまな分野で活躍できる職業です。ただし、鍼灸師として働くには、国が定めた養成施設に通い、はり師・きゅう師の国家資格を取得する必要があります。

では、50歳からであっても、資格を取得して鍼灸師を目指すことができるのでしょうか。この記事では、セカンドキャリアとして鍼灸師を目指している方に向けて、50代から鍼灸師になる方法や、セカンドキャリアのために鍼灸師資格を取るメリット、国家資格取得のコツなどをお伝えします。

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50代からでも鍼灸師になれる?資格取得方法やメリットを解説

50代からでも鍼灸師を目指せる?

鍼灸師は、東洋医学にもとづいて、はりときゅうを使って体のツボ(経穴)を刺激し、病気の治療や予防につとめる医療専門職です。最近では、婦人鍼灸や美容鍼灸など、女性鍼灸師が活躍する場面が増えたことで、「性別を問わず幅広い層が活躍できる職業」として、鍼灸師の存在が注目されています。

とはいえ、「鍼灸師という仕事に魅力を感じるけれど、年齢の制限はないのだろうか」と疑問に思っている方がいらっしゃるのも事実。特に、セカンドキャリアを考えはじめる50代の方にとって、「鍼灸師は年齢に関係なく、資格取得に挑戦できるのか?」は、気になるポイントでしょう。

過去5年間のあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の資格取得者2,348人に対して行ったアンケートでは、50代での資格取得者は約14%、60代も含めた場合は約21%にのぼります。つまり、50代からのセカンドキャリアとして、鍼灸師やあん摩マッサージ指圧師を目指す方は多く、条件を満たしていれば資格取得は可能だと言えます。

(出典:公益社団法人東洋療法学校協会「あん摩マッサージ指圧師・はり師及びきゅう師免許取得者の進路状況アンケート調査報告書」/https://www.toyoryoho.or.jp/files/files/fl00000016.pdf

※数値は、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の資格を取得している回答者のなかから50代(336人)、および50代以上(336人+148人)の人数を抽出し、資格取得者の総数(2348人)で割って算出。

ちなみに、50代のなかには、鍼灸師との接点がある方も多く、施術を受けるなかで「鍼灸師を目指してみたい」「不調を抱える方に親身に寄り添いたい」と思う方もいらっしゃるようです。また、鍼灸師は国家資格を取得することで独立開業権を得られるため、自分のライフスタイルに合わせた働き方ができます。その点も、50代からのセカンドキャリアとして、鍼灸師が注目されている理由でしょう。

なお、「鍼灸師」という資格があるわけではなく、はり師・きゅう師両方の資格を取得している方が鍼灸師と呼ばれます。

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50代から鍼灸師になるには?

50代から鍼灸師を目指す場合、はり師・きゅう師の国家資格を取得する必要があります。ここでは、はり師・きゅう師の資格取得に必要な条件をご紹介します。資格取得に挑戦したいという方はご確認ください。

●鍼灸師の国家資格の受験条件

・国や自治体が認定する鍼灸科のある4年制大学または3年制の短期大学で必要科目を履修している方
・国や自治体が認定する鍼灸科のある専門学校で必要科目を履修している方
・視覚障害者のための教育機関で必要科目を履修している方

(出典:厚生労働省「はり師国家試験の施行」/https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/harishi/

(出典:厚生労働省「きゅう師国家試験の施行」/https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/kyushi/

はり師試験やきゅう師試験の受験資格を得るには、最短でも3年間養成機関に通う必要があります。

鍼灸師の養成機関には通信制の学校がないため、社会人の方が資格取得を目指す場合は、働きながら通うことになります。ただし、養成施設のなかには夜間部を採用している養成所もあるので、無理なく受験資格を取得したい方は、夜間部を選ぶのがよいでしょう。

また、鍼灸科のある養成施設には、年齢不問の学校が多く、通っている学生の70%が社会人という学校もあります。幅広い年齢層の学生が、はり師・きゅう師の資格取得を目指して勉強しているため、50代からでも違和感なく通うことができるでしょう。

はり師・きゅう師の国家資格試験は170点満点で、1問あたりの配点は1点、102点以上正解することが合格の基準となっています。2022年の合格率は、はり師が74.2%、きゅう師が76.1%となっているため、養成施設できちんと学習すれば、合格の可能性は十分にあると言えそうです。

先に、鍼灸師ははり師ときゅう師の総称であると紹介しましたが、はり師・きゅう師の国家試験は同時に受験することが可能です。その場合は、共通試験科目が免除されることも、覚えておきましょう。

(出典:厚生労働省「第30回あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師国家試験の合格発表について」/https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2022/siken13_14_15/about.html

50代で鍼灸師を目指すメリット2つ

50代ではり師・きゅう師の資格を取得し、鍼灸師として活躍する場合、さまざまなメリットがあります。ここでは、50代で鍼灸師を目指す際の3つのメリットについて解説します。鍼灸師の仕事に興味のある方は、ぜひご覧ください。

長く働き続けられる

鍼灸師にはさまざまな勤務形態があり、独立開業も認められています。50代で鍼灸師の資格を取得した場合でも、独立開業すれば長く鍼灸師を続けられるでしょう。それを踏まえるなら、鍼灸師は生涯現役を目指せる、やりがいのある仕事だと言えます。

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これまでの人生経験を生かせる

50代で鍼灸師を目指す場合、「これまでの人生経験を生かせる」というメリットがあります。鍼灸師を目指すなかには、別の分野に精通した方も多く、以前鍼灸師による施術を受けていた方が、現役引退後に鍼灸師として「サポートする側」に回ることが珍しくありません。たとえば、けがに関する患者さまの悩みや痛みに寄り添いたいという思いから、スポーツ選手がスポーツ鍼灸師を目指すケースも多く見られます。

また、鍼灸師の施術は患者さまと1対1で行うのが基本です。リピーターを獲得したい場合は、患者さまとの間に信頼関係を築けるかどうかが鍵となるため、コミュニケーションスキルが求められる場面も多々あるでしょう。50代の方の場合、これまでの社会経験や人生経験を元に、患者さまの悩み事や相談事に的確なアドバイスができるため、信頼関係が築きやすい傾向にあります。

加えて、開業後の集客でこれまでの幅広い人脈が役立つこともあります。そうした点も、50歳から鍼灸師を目指すメリットと言えるでしょう。

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50代で鍼灸師国家資格を突破するコツは?

鍼灸師になるには、幅広い試験科目に対応する必要があるため、しっかりと勉強することが大切です。特に、はり師国家試験ときゅう師国家試験を両方受験する場合は、効率よく試験対策を進める必要があるでしょう。

ここでは、50代で国家資格を突破して、鍼灸師になるためのポイントやコツをご紹介します。集中力を高める方法や、隙間時間の活用方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。

●はり師・きゅう師国家資格を取得するコツ

・起床後の2~3時間で勉強する
・勉強した範囲の小テストをすぐに実施する
・隙間時間にテキストを読む癖をつける
・家族や周囲の方に協力してもらう

1日のなかでもっとも集中できる時間が、起床後の2〜3時間だと言われています。効率的に勉強を進めたい場合は、朝の時間を勉強にあてるとよいでしょう。また、記憶を定着させるには、インプットだけでなくアウトプットも重要です。今日習った内容をすぐに小テストで振り返る習慣を付けましょう。

このほか、空いた時間にこまめにテキストを振り返るなど、勉強を日々の「習慣」にすることも大切です。家族の協力のもとで勉強に励み、鍼灸師への道を実現させましょう!

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まとめ

50代からのセカンドキャリアとして鍼灸師を目指している方は多く、はり師・きゅう師、あん摩マッサージ指圧師の資格を取得する方のなかで、50代以上は約21%を占めています。

鍼灸師として活動するには、養成期間に3年以上通い、はり師資格・きゅう師資格の試験に合格しなければなりません。50代で鍼灸師になる場合、「独立して長く働き続けられる」「これまでの人生経験を生かせる」「これまでの人脈が活用できる場合もある」などのメリットが考えられるため、しっかりと勉強に励み国家資格取得を目指しましょう。

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※当記事は2022年1月時点の情報をもとに作成しています

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