胚培養士の平均年収は?求人の特徴・将来性・年収アップのポイントも

最終更新日:2022年6月7日
 公開日:2022年6月2日

胚培養士は、体外受精や生殖補助医療(ART)をサポートする不妊治療のスペシャリストです。エンブリオロジストとも呼ばれるこの職業は、少子化、晩婚化が進む近年において非常に重視されている存在となっています。

胚培養士になるために必須の学歴や資格はありませんが、産婦人科領域の知識や胚培養についての知識も必要となるため、看護師や臨床検査技師がさらなるスキルアップを目指して胚培養士にキャリアチェンジするケースが多々あります。また、現状では胚培養士の数が足りていないため、必然的に年収は高めとなっています。

ここからは、胚培養士の平均年収や求人情報からわかる待遇の傾向、さらには将来性や年収を上げるためのポイントも紹介していきます。胚培養士を目指している人、あるいは胚培養士に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

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胚培養士の平均年収

胚培養士の主な勤務先として、総合病院、クリニック、研究機関などが挙げられます。勤務先によって年収相場は異なりますが、総合的な胚培養士の平均年収は下記の通りです。

胚培養士の平均年収
約300万~500万円

なお、上記の年収額は、複数の求人サイトに掲載された情報をもとに算出した数値となっています。不妊治療は自由診療となるため、給与水準にばらつきが出てしまう点に特徴があります。

他の医療系職種との比較

胚培養士に近い医療系職種には、看護師、臨床検査技師が挙げられます。では、胚培養士と看護師、臨床検査技師を比べた場合、平均年収にどのくらい違いがあるのでしょう。以下に、看護師・臨床検査技師の平均年収を紹介します。

看護師の平均年収 臨床検査技師の平均年収
約492万円 約493万円

(出典:厚生労働省「令和2年賃金構造基本統計調査」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2020/index.html

厚生労働省が発表した賃金データによると、看護師・臨床検査技師の平均年収はどちらも490万円程度。大きな違いは見られませんでした。

これを先ほど紹介した胚培養士の平均年収と比較すると、看護師、臨床検査技師のほうがやや高いように見えますが、実際の求人情報において看護師、臨床検査技師と胚培養士の年収に大きな違いはありません。むしろ、勤務先や保有資格、スキルなどによっては胚培養士のほうが高い給与になるケースもあります。

胚培養士の求人の特徴|年収や待遇の傾向も

胚培養士を目指すなら、事前にどのような求人があるかを把握しておくことが大切です。求人情報から年収や待遇の傾向をある程度把握しておくことで、自分に合った求人を効率的に見つけ出すことができるでしょう。

ここからは、胚培養士の求人の特徴について詳しく紹介します。

応募先によって年収が大きく異なる

前述した通り、応募先によって胚培養士の給与水準にはばらつきがあります。

胚培養士が活躍できる勤務先のなかで、求人票に記載されている給与水準が比較的低いのは、多くの診療科をもつ大学病院・総合病院。保有資格や経験、スキルによっては高い給与設定も期待できますが、未経験の人だと年収300万円程度になることもあります。

一方、比較的給与水準が高いのは、産婦人科系の高度医療を提供しているクリニックです。こうしたクリニックでは胚培養士の需要も高まっているため、貢献度によっては早いタイミングでの大幅昇給も見込めるでしょう。

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臨床検査技師・経験者を優遇する傾向にある

胚培養士が活躍できる施設、科目の求人では、「胚培養士の経験ありの人」よりも「臨床検査技師資格を持っている人」のほうが優遇される傾向にあり、なかには「胚培養士の経験がない人でも歓迎」というクリニックもあるほどです。

そのため、理想とする職場で働きたいのであれば、胚培養士の経験や民間資格だけでなく、臨床検査技師の資格や経験も持っておくことが望まれます。臨床検査技師資格の保有者であり、臨床検査・胚培養に関する業務経験のある人は、より優遇されるでしょう。

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休日出勤のある職場が多い

胚培養士は、凍結させた胚や受精卵の状態に合わせて、培養液の調整や培養室の温度調節などの胚培養業務を行わなければなりません。そのため、休日出勤をすることも多々あります。

基本的に、休日出勤をした際は平日に振替休日となる職場が多いものの、人手が不足している場合は振替休日とならない可能性がある点に注意しましょう。なお、変形労働時間制を導入する職場の場合、休日に8時間以上の労働をすることもありますが、基本的には法律に基づいた働き方ができます。

福利厚生の充実した職場が多い

胚培養士が活躍できる職場では、福利厚生が充実している傾向にあります。多くの求人票に記載されている福利厚生の例は、下記の通りです。

  • ●退職金制度
  • ●育児休業制度
  • ●保育所・託児所完備
  • ●研修費補助制度

育児休業制度や保育所・託児所が完備されているような職場では、仕事と育児の両立がしやすいでしょう。今後、出産・育児を検討している女性には、このように「働くママ」をサポートする福利厚生が整った職場がおすすめです。

胚培養士の将来性

近年は、晩婚化や出産年齢の高齢化を一因として、不妊に悩む家族が増加しており、それに伴って胚培養士の需要も増加傾向にあります。

日本産科婦人科学会の統計によると、2019年におけるART児の出生数は過去最大の約6万人でした。ARTとは、胚移植や体外受精・顕微授精などの「高度生殖補助医療」を指す言葉で、ARTによる出生児数は2010年から約3.1万人も増加しています。

(出典:日本産科婦人科学会「ARTデータブック」/https://www.jsog.or.jp/modules/committee/index.php?content_id=12

また、2022年4月からは不妊治療が保険適用となりました。これによって、子どもを望む夫婦の治療負担が軽減されるため、胚培養士の需要はさらに高まると予想されます。

(出典:厚生労働省「不妊治療に関する取組」/https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/boshi-hoken/funin-01.html

とはいえ、胚培養士の需要がこの先ずっと続くのかは未知数です。もしかすると、需要が飽和してしまう可能性もあります。そのため、胚培養士の働き方や社会貢献度に興味がある人は、なるべく早めに勉強や転職活動を行うことをおすすめします。

胚培養士が年収を上げるためのポイント2つ

前述の通り、胚培養士の年収は勤務先によって幅があります。しかし、今後胚培養士の需要が高まれば平均年収も安定し、胚培養士として活躍する人がぐんと増えることが予想されます。

では、多くの人が胚培養士志すなかで、しっかりと年収アップを目指すにはどうすれば良いでしょうか? 最後に、胚培養士が年収を上げるためのポイントを2つ紹介しておきます。

認定資格を取得する

胚培養士には、現状取得するべき国家資格がありません。そのため、胚培養士として働き始めるハードルはさほど高くありませんが、視点を変えれば「胚培養士としての保有スキルや知識を証明することが難しい」ともいえます。

ただし、胚培養士としての保有スキルや知識を証明する方法が一切ないわけではなく、「認定資格の取得」によって、胚培養士のスキルや知識、経験を証明することは可能です。

胚培養士の代表的な認定資格には、下記の3つが挙げられます。

  • ●「認定臨床エンブリオロジスト」(日本臨床エンブリオロジスト学会)
  • ●「生殖補助医療胚培養士」(一般社団法人日本卵子学会)
  • ●「生殖補助医療管理胚培養士」(一般社団法人日本卵子学会&一般社団法人日本生殖医学会)

施設によっては、これらの認定資格を必須の採用条件としているケースもあります。胚培養士として年収アップを目指したい、あるいは理想の職場で働きたいという人は、上記の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

経験を積みスキルを高める

胚培養士が年収アップを目指すために最も重要なのは、業務経験を積みスキルを高めることです。認定資格の取得ももちろん大切ですが、日々積極的に業務に携わり、確実にスキルを高めていくという方法こそ、年収アップへの近道といえるでしょう。

胚培養士が活躍できる病院やクリニック、研究機関のなかには、努力や貢献度に応じて昇給アップやキャリアアップできる職場も少なくありません。積極的に胚培養士業務に携わり経験を積んでいけば、必然的に高い技術や知識が身につくため、認定資格の取得もスムーズになるでしょう。

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まとめ

複数の求人サイトに掲載された情報をもとに算出した胚培養士の平均年収は、約300万~500万円となっています。しかし、勤務する職場や持っているスキルや経験によっては、より高い給与を受け取ることも可能です。

また、大学病院・総合病院よりも、産婦人科系の高度医療を提供しているクリニックのほうが高年収の傾向にあることや、臨床検査技師など他資格を保有しているかどうかで採用率、給与が変わることも覚えておきましょう。

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