調理師の平均年収はいくら?|年収を増やす方法についても解説

更新日 2024年03月05日 公開日 2024年03月05日

#年収・給料 #情報収集 #転職検討/準備

調理師はホテルや飲食店、病院など、料理を提供するさまざまな店や施設で活躍できる職種です。

調理師の年収は、職場の規模や給料形態はもちろん、経験年数やスキルなどによっても左右されます。なかには、年収1,000万円以上を稼ぐ調理師もいますが、それだけの年収を実現・維持するためにはあらゆる方向での努力が必要です。

そこで今回は、調理師の男女別、年齢別、企業規模別、経験年数別の平均年収や、年収アップを目指すための方法について解説します。調理師として収入アップを目指している方は、ぜひ参考にしてください。

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調理師の平均年収はいくら?|年収を増やす方法についても解説

調理師の平均年収

調理師は「調理師法」という法律にもとづいて、調理や衛生管理などを行う職業です。国家資格を取得した方のみが名乗れる職業であり、ホテル、飲食店、病院、介護施設といった調理場のある職場で活躍できます。

厚生労働省が発表した「令和4年賃金構造基本統計調査」を見ると、調理師は「飲食物調理従事者」に分類されています。同調査における飲食物調理従事者の平均給与は、下記の通りです。

【飲食物調理従事者の平均年収】

平均月給 平均賞与 平均年収
約26.1万円 約26.8万円 約340万円

(出典:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」/https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040029185

調理師を含む飲食物調理従事者の平均年収は約340万円となっており、給与所得者全体の平均年収(約443万円)よりもやや低めとなっています。しかし、飲食物調理従事者には、調理師免許を持たない料理スタッフなども含まれます。さらに、上記のデータは職場の規模や性別・年齢、経験年数などを考慮しない全体平均です。そのため、実際にはこの数字以上の年収を得ている調理師も少なくないでしょう。

(※出典:国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」/https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/gaiyou/2021.htm

【男女・年齢別】調理師の平均年収

調理師の平均年収は、性別・年齢によって異なります。下記に、厚生労働省のデータにもとづく男女・年齢別の飲食物調理従事者(調理師を含む)の平均年収をまとめました。

【男女別・飲食物調理従事者の平均年収】

年齢 男性 女性
~19歳 約248万円 約225万円
20~24歳 約298万円 約269万円
25~29歳 約344万円 約286万円
30~34歳 約383万円 約294万円
35~39歳 約412万円 約274万円
40~44歳 約451万円 約266万円
45~49歳 約435万円 約267万円
50~54歳 約430万円 約302万円
55~59歳 約424万円 約278万円
60~64歳 約368万円 約242万円
65~69歳 約304万円 約213万円
70歳~ 約256万円 約206万円
平均 約395万円 約267万円

(出典:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」/https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040029187

調理師を含む飲食物調理従事者の平均年収を男女別に見ると、男性の平均年収は約395万円、女性は約267万円となっており、男女で100万円以上の差が生じています。ただし、女性の場合は非常勤・パートなど柔軟なワークスタイルの方が多いために、年収の水準が低くなっていると考えてよいでしょう。

年収のピークは男性が40~44歳、女性は50~54歳となっており、女性は男性よりも10年以上遅れてピークが訪れます。また、男性は20代から40代まで徐々に収入が上がりますが、女性は30代後半を迎えると一度年収がダウンする傾向にあります。

【企業規模別】調理師の平均年収

調理師の平均年収は、働く企業の規模によっても大きく異なります。下記は、企業規模別の飲食物調理従事者(調理師を含む)の平均年収と労働時間をまとめた表です。

【企業規模別・飲食物調理従事者の平均年収と労働時間】

企業規模
10~99人
企業規模
100~999人
企業規模
1,000人以上
平均所定内労働時間 173時間 165時間 166時間
平均超過労働時間 9時間 12時間 18時間
平均月給 約26.5万円 約24.5万円 約27.7万円
平均賞与 約23.1万円 約24.1万円 約34.8万円
平均年収 約341万円 約318万円 約367万円

(出典:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」/https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040029185

規模の大きい企業ほど、飲食物調理従事者の平均年収は高く、10~99人の小規模な企業と1,000人以上の大企業とでは、平均年収に約26万円の差が生じています。さらに、企業規模が大きくなるほど賞与が増える傾向にあるのも、特徴の1つです。

【経験年数別】調理師の平均年収

調理師の平均年収を大きく左右するもう1つの要素が、調理師としての経験年数です。経験年数ごとの飲食物調理従事者(調理師を含む)の平均年収を、下記の表にまとめました。

【経験年数別・飲食物調理従事者の平均年収】

経験年数 年収(※)
0年 約248万円
1~4年 約285万円
5~9年 約296万円
10~14年 約318万円
15年~ 約342万円

※「きまって支給する現金額」ではなく、超過労働給与や各種手当を差し引いた「所定内給与額」を使用

(出典:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」/https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000040029190

表を見ると、経験年数が長くなるほど年収もアップしていることがわかります。

ただし、ここでの経験年数は、同じ勤務先での勤続年数を指す数字ではない点に注意してください。基本的には転職する場合も、調理師としての経験年数を考慮して給与が決定されます。したがって、「1つの職場で長く働き続けられるか」と同じくらい「調理師としての経験がどのくらいあるか」が重要視されると考えてよいでしょう。

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調理師で年収1,000万円以上は可能?

前述の通り、調理師を含む飲食物調理従事者の平均年収は約340万円となります。それを考えれば、調理師が1,000万円以上の年収を得るのは、けっして簡単な話ではありません。とはいえ、年収1,000万円以上の調理師は少なからず存在します。

年収1,000万円以上の調理師として挙げられるのは、メディアでたびたび取り上げられるような一流店や超人気店の有名シェフ、独立開業して複数の店舗を切り盛りするオーナーシェフなどです。このように十分なスキルを磨き、数多くの実績を積めば、調理師が年収1,000万円以上を実現するのも不可能ではありません。

調理師が年収を増やす方法

ここからは、より高みを目指したい調理師に向けて、収入アップの方法を4つ紹介します。

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スキルアップによる昇給や昇格を目指す

調理師が年収アップを実現する方法として、もっとも有効なのが「スキルアップすることで昇給や昇格を目指す」という方法です。例えば、現在の職場で修行を重ね、実力を身につければ、料理長などへの昇進が期待できます。そうやって、今よりも責任ある地位に昇格できれば、おのずと昇給につながるでしょう。

調理師としてスキルアップを目指すには、調理技術を磨くだけでなく、店舗の売り上げに貢献できるようなメニューの考案も欠かせません。そのためには、メディアやSNSで常に最新のトレンドをキャッチするなど、業務時間以外でも努力が必要になることを覚えておきましょう。

上司やオーナーに給料アップの交渉をする

年収アップを実現するには、「上司やオーナーに給料アップの交渉をする」のも1つの方法です。ただし、その場合は交渉の余地があることが前提となります。

例えば、「忙しくなってきたから、モチベーションを高めるために月収を上げてほしい」といった切り出し方では、交渉の成立は難しいでしょう。なぜかといえば、給料アップと店舗の売り上げに関連性がないからです。

昇給交渉の成功率を高めるには、「売り上げに貢献している人気メニューの開発をした」など、目に見える実績を上げることが大事です。実績が少ない場合は、個人や店舗全体で取り組んでいる目標の達成実績などについてアピールするとよいでしょう。

独立開業する

調理師としてある程度の経験を積み、調理スキルに自信が持てるようになったら、独立開業を考えてみるのもよいでしょう。

独立開業の場合は、個人事業主として店舗を経営することになるため、会社員のような収入の上限はありません。独立開業がうまくいき、日々多くのお客さまが訪れる繁盛店になれば、就職していたとき以上の高収入を得られる可能性もあります。

しかし、その一方で大きなリスクが伴うことも忘れてはいけません。店舗の経営者である以上、所得は店舗の収入・支出によって大きく変動するからです。独立開業を成功させるためには、調理師としての知識やスキルだけでなく、経営能力も必要になるでしょう。

転職する

前述の通り、調理師の平均年収は職場の規模によって異なります。「現在の職場では昇給が見込めない」と感じた際は、より好条件の職場への転職を検討するのもよいでしょう。

ただし、調理師は実務能力が問われる職業のため、高収入を望むなら、求める収入に見合った能力や専門スキルを持ち合わせていなければなりません。また、年収だけで転職先を選んでしまうと、それ以外の待遇に満足できなかったり、自分のキャリアプランと噛み合わなかったりして、転職後に後悔する可能性もあります。

調理師が年収アップを目指して転職する場合は、求人内容をしっかりチェックした上で、「希望に沿った給与が得られるか」や「理想の働き方ができるか」を総合的に判断することが大切です。

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まとめ

調理師の平均年収は約340万円となっており、給与所得者全体の平均年収よりもやや低くなっています。しかし、この数字には調理師免許を持たない料理人なども含まれるため、必ずしも調理師の実態を反映しているとは言えません。調理師は努力や成果が収入に反映されやすい仕事のため、なかには年収1,000万円以上を実現している方も存在します。

調理師が年収アップを目指すにあたっては、「スキルアップによる昇給」や「給料アップの交渉」、「独立開業」などさまざまな方法があります。「今の職場では大きな年収アップが難しい」と感じる方は、思い切って転職を検討するのもよいでしょう。

マイナビコメディカルでは、業界に精通したキャリアアドバイザーが求人のご紹介や書類の添削、面接対策などさまざまな支援を行っております。転職活動に不安を感じている調理師の方は、ぜひマイナビコメディカルにご相談ください。

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※当記事は2023年8月時点の情報をもとに作成しています

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