女性は鍼灸師として活躍できる?強みやメリットも解説

更新日 2023年04月19日 公開日 2023年04月27日

#情報収集 #転職検討/準備

鍼灸師は、子どもから高齢の方まで、幅広い層の体の悩みをサポートができるため、近年注目度が高まっています。しかし、「鍼灸師には男性が多い」というイメージがあることから、「女性は鍼灸師として活躍できるのだろうか?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「女性は鍼灸師として活躍できるのか?」や、女性が鍼灸師として働く際の強み、女性鍼灸師のメリットなどを詳しく解説します。男女比率や鍼灸師になる方法についても紹介しますので、鍼灸師を目指す女性の方の参考になれば幸いです。

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女性も鍼灸師になれる?

鍼灸師は、はりやきゅうで体のツボ(経穴)を刺激し、人間本来の自然治癒力を高めることで、病気の治療・予防につとめる専門家です。鍼灸師を目指す場合、はり師・きゅう師の国家試験に合格し、資格を取得する必要があります。

ここでは、はり師・きゅう師国家試験の受験条件、資格取得までにかかる年数、難易度について解説します。

●はり師・きゅう師国家試験の受験条件

・大学に入学することが可能な方で、3年以上、文部科学大臣の認定した学校または厚生労働大臣又は都道府県知事が認定した養成施設で必要な知識および技能を修得した方
・視覚障害があり、高等学校に入学できる方で国や自治体が認定した養成施設または学校で技術を修得した方

(出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団「国家試験の実施 試験概要」/https://www.ahaki.or.jp/examination/outline.html

国家試験を受験するための条件に、年齢や性別に関する規定はありません。大学に入学することができて、なおかつ国や自治体が認める学校、養成施設で必要な知識や技術を修得できれば、最短3年で受験資格を得られます。

(出典:厚生労働省「はり師国家試験の施行」/https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shikaku_shiken/harishi/

厚生労働省の発表によると、2022年度におけるはり師・きゅう師国家試験の合格率は、はり師が74.2%、きゅう師が76.1%となっており、しっかり対策すれば、合格できる可能性は高いといえるでしょう。

(出典:厚生労働省「第30回あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師国家試験の合格発表について」/https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2022/siken13_14_15/about.html

鍼灸師というと、男性のイメージが強いかもしれませんが、近年は女性の鍼灸師も増加傾向にあります。鍼灸師の養成学校に通う男女の比率を見ても、約半数を女性が占める学校が増えてきました。また年齢層も幅広く、多くの女性が鍼灸資格の取得に向けて、勉強に励んでいることがわかります。

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鍼灸師になるには?

前述したように鍼灸師になるには、はり師・きゅう師の国家資格の取得が求められます。国家資格を受験するには、高等学校を卒業後、以下の学校または養成施設に3年以上通う必要があります。

・鍼灸系専門学校
・鍼灸学科のある大学
・視覚障害者のための教育機関

現在社会人の方は、専門学校あるいは鍼灸学科のある大学に入学し、必要科目を履修することになります。学校によっては夜間部もあるため、働きながら資格取得を目指す場合は、そちらを選ぶのがよいでしょう。

(出典:公益社団法人日本鍼灸師会「鍼灸の基礎知識」/https://www.harikyu.or.jp/acupuncture/acupuncture-02/#i-10

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女性鍼灸師の強み

鍼灸師を目指す女性は、年々増加傾向にあります。女性鍼灸師の強みを知っておくと、資格取得や就職・転職などさまざまな場面で役立つでしょう。

ここでは、女性が鍼灸師として働く際の強みについてご紹介します。女性鍼灸師として活躍したい方は、ぜひご覧ください。

女性鍼灸師を希望する患者さんに対応できる

鍼灸の施術では体に直接触れることも多いため、女性の患者さまのなかには、男性の鍼灸師に肌を見せる・触られることに抵抗を感じる方も少なくありません。女性の鍼灸師であれば、そうしたケースでも、安心して施術を受けていただけるでしょう。

また、なかには不妊や生理痛といった、女性にしかわからない悩みを持つ方もいらっしゃいます。そして、そうした方の多くは「女性同士であれば、気兼ねなく悩みを打ち明けられる」という理由から、あえて女性鍼灸師を希望する傾向にあります。

このように、女性の患者さまの悩みにしっかり寄り添えるのも、女性鍼灸師の強みと言えるでしょう。

女性特有の症状に対応できる

女性特有の症状を理解し、女性の視点から施術方法を提案できる点も、女性鍼灸師の強みです。その代表例と言えるのが、近年、女性の間で注目を集めている美容鍼灸・婦人鍼灸でしょう。

美容鍼灸・婦人鍼灸の特徴や注目されている理由は、次の通りです。

・美容鍼灸
美容鍼灸とは、ツボを刺激することで自然治癒力を高めたり、全身のバランスを整えたりする鍼灸の効果を美容に応用した施術です。

美容鍼灸では、はりやきゅうで適切なツボを刺激し、代謝や血行、筋肉の弛緩を促すことで、肌のトラブルを改善する効果が期待されています。また、シワやたるみなどにもアプローチできるため、美容サロンに通う感覚で美容鍼灸院へと足を運ぶ女性が増えているようです。

ちなみに、治療用のはりは、極細で先端が丸みを帯びているため、皮膚に刺してもほとんど痛みを感じません。

・婦人鍼灸
婦人鍼灸では、主に女性特有の疾患の治療を行います。婦人鍼灸で治療の対象となる症状は、次の通りです。

・生理痛
・不妊
・つわり
・逆子
・更年期障害
・体質改善、体調維持管理(未病への治療)

婦人鍼灸は、女性特有の症状に対してはり・きゅうで体の内側からアプローチし、体調の調整や維持・回復を目指す治療法です。自律神経の不調を緩和させる目的で、てい鍼と呼ばれる「刺さないはり」を使った施術(先端が丸くなっている金属の棒でツボを刺激する方法)を行うケースもあります。

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女性が鍼灸師になるメリットは?

続いては、女性が鍼灸師になるメリットを、ピックアップして解説していきます。「鍼灸師に興味はあるけれど、やっていけるか心配」と悩んでいる方は、ぜひご覧ください。

やりがいをもって働ける

日本では、多くの高齢者が慢性的な体の痛みや不調の悩みを抱えています。そうしたなか、鍼灸師として痛みや不調の緩和、回復をサポートし、元気を取り戻した姿を目にしたときには、大きなやりがい感じるでしょう。

需要の高まりが期待されている

東洋医学にもとづいた鍼灸は、腰痛や神経痛、片頭痛、膝痛といった慢性化しやすい痛みを緩和する効果が見込まれており、国内外を問わず高い関心を集めています。そのため、鍼灸師の需要は、今後も高まっていくと考えてよいでしょう。

(出典:鈴鹿医療科学大学 鍼灸治療センター「よくある質問」/https://www.suzuka-u.ac.jp/facilities/acupuncture-center/faq.html

(出典:三中前はりきゅう治療院EASE「よくあるご質問」/https://ease0921.com/faq/

活躍できる場所が多い

女性鍼灸師には、鍼灸院や鍼灸整骨院、医療機関のほかにも、活躍できる場所がたくさんあります。例えば、「体の内側からきれいになってもらう」という目的で、美容鍼灸を取り入れる美容サロンが増えていますが、そうした職場なら女性鍼灸師としての強みを生かした働き方ができるでしょう。また、スポーツチームの専属トレーナーとして選手のコンディションを整えるスポーツ鍼灸を行ったり、介護福祉施設に勤務して訪問鍼灸を行ったりすることも可能です。

長く働き続けられる

鍼灸師の仕事は体の負担が少ないため、長く働くことができるでしょう。事実、国家試験の合格者には50歳以上の方も多く見られ、過去5年間における50代での資格取得者は約14%、60代も含めた場合は約21%となっています。結婚や出産などで、一旦現場から退いたとしても、手に職がついているためすぐに復職できるでしょう。

加えて、独立開業が認められていることも鍼灸師のメリットと言えます。独立開業すればライフステージに合わせて働き方を変えることもできるため、長く働きたい方にはおすすめです。

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まとめ

鍼灸師とは、はり・きゅうを用いて患者さまのツボを刺激し、人間本来の自然治癒力を高めることで、病気の治療・予防につとめる専門家です。鍼灸師になるためには、3年以上学校や養成施設で学ぶ必要があるものの、年齢や性別に関する規定はないため、女性でも鍼灸師を目指すことができます。また、近年は美容鍼灸・婦人鍼灸などが注目され、女性鍼灸師を希望する患者さまが増えていることから、女性鍼灸師のニーズが高まっています。

鍼灸師は、独立開業が認められている資格でもあるため、長く働きたい女性にはおすすめの仕事と言えるでしょう。

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※当記事は2023年1月時点の情報をもとに作成しています

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