医療事務の資格試験は独学でも合格できる?主な資格の難易度も解説!
医療事務は、病院やクリニックの事務作業だけでなく、医師、看護師のサポートも行う大切な仕事です。やりがいを感じながら働ける仕事であり、キャリアチェンジを考える人にも人気があります。
医療事務として働くには、専門知識を深めつつ、就職・転職活動で有利になる「診療報酬請求事務能力認定試験」「医事コンピュータ技能検定試験」などの資格を取得することがポイントです。
当記事では、「医療事務資格の種類と難易度」「資格取得に向けた勉強方法」について解説します。独学で試験合格を目指すメリット・デメリットにも触れるので、ぜひご覧ください。
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目次
医療事務の資格試験とは|医療事務資格は国家資格?
医療事務の資格試験は、医療事務のプロフェッショナルとしてより高い知識・技能を身に付けることを目的としています。
多数ある医療事務資格はすべて民間資格であり、国家資格はありません。医療事務として働くにあたって資格取得は必須ではありませんが、専門知識や技能を持つ有資格者は、病院やクリニックなどへの就職・転職時に有利です。医療事務への就職や転職を考えている方は、知識と技能の証明になる医療事務資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか。
ここでは、医療事務資格の主な種類と難易度を解説します。
医療事務資格の主な種類と難易度
医療事務資格のなかから6種類をピックアップし、それぞれの資格の概要と難易度(合格率)を見ていきましょう。
資格名 | 概要 | 合格率 |
---|---|---|
診療報酬請求事務能力認定試験 | ・診療報酬請求業務などに活用 ・受験科目は医科と歯科の2種類 ・年2回、指定会場受験 ・受験資格なし ・日本医療保険事務協会が実施 |
医科:39.4% 歯科:35.5% (2021年) |
医科 医療事務管理士(R)技能認定試験 | ・診療受付、カルテ管理、会計業務などに活用 ・毎月1回、在宅受験または指定会場受験 ・受験資格なし ・技能認定振興協会が実施 |
約50% |
医事コンピュータ技能検定試験 | ・会計、診療報酬請求業務などに活用 ・年2回、会員校で受験 ・受験資格あり(認定講座修了者、受験申請があった一般受験者、受験申請があった高校、大学など) ・日本医療事務協会が実施 |
86.8% (2020年) |
医療事務技能審査試験 | ・受付や診療報酬請求業務などに活用 ・医科:年12回、歯科:年6回、在宅受験 ・受験資格なし ・日本医療教育財団が実施 |
医科:79.4% 歯科:73.9% (2020年) |
医療事務技能認定試験 | ・診療受付、カルテ管理、会計業務などに活用 ・毎月1回、在宅受験または指定会場受験 ・受験資格なし ・技能認定振興協会が実施 |
約85% |
医療事務検定試験 | ・診療受付、会計業務などに活用 ・毎月1回、指定会場受験 ・受験資格あり(認定講座修了者、受験申請があった一般受験者、受験申請があった高校、大学など) ・日本医療事務協会が実施 |
92.2% (2020年) |
(出典:公益財団法人 日本医療保険事務協会「合格発表」/https://www.iryojimu.or.jp/results/)
(出典:技能認定振興協会「医科医療事務管理士技能認定試験」/https://www.ginou.co.jp/qualifications/iryojimu.html)
(出典:日本医療事務協会 医療事務検定情報サイト「検定試験合格率」/http://www.japanmc.jp/pass_rate.html)
(出典:JQOS.jp 日本資格取得支援「医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)【試験日】合格率や難易度」/https://jqos.jp/minkan/iryojimuginoshinsashiken-medicalclerk#p03)
(出典:技能認定振興協会「医科医療事務技能認定試験」/https://www.ginou.co.jp/qualifications/iryojimu_ginoushi.html)
(出典:日本医療事務協会 医療事務検定情報サイト「検定試験合格率」/http://www.japanmc.jp/pass_rate.html)
医療事務の資格試験は独学で合格できる?
医療事務の資格試験は、独学でも資格取得を目指すことが可能です。
ただし、資格によっては受験に向けて講座受講が求められることがあるので、注意しましょう。例えば「医療保険士」は、資格認定機関である医療保険学院が主催する医療事務基礎講座修了生のみ受験できます。同講座の場合、標準受講期間が4カ月となっているため、比較的短期間で資格取得が目指せるでしょう。
独学で医療事務の資格試験に合格するためには、独学のメリット・デメリットや学習内容をイメージしておくことが大切です。
ここからは、独学で試験合格を目指すにあたって、知っておきたいポイントを解説します。
独学で試験合格を目指すメリット・デメリット
独学で医療事務の試験合格を目指すメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット |
・資格取得にかかる費用が安い ・自分で学習スケジュールを組める ・勉強する時間を確保しやすい |
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デメリット |
・自己管理ができないと学習効率が落ちる ・分からない部分を質問できない ・外部からのサポートが受けられない |
独学で医療事務の資格を取得する場合は、デメリットをいかに克服できるかがポイントとなります。
医療事務資格の主な学習内容・独学時のポイント
医療事務資格の学習は、計画的に進めることが大事です。学習のポイントを理解した上で、コツコツと取り組みましょう。
医療事務資格の主な学習内容と独学時のポイントは、以下の通りです。
テキストや参考書で基礎を学習する |
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【学習内容】 【独学時のポイント】 |
問題集や過去問を解いて知識を定着させる |
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【学習内容】 【独学時のポイント】 |
苦手分野や弱点をしっかり復習する |
---|
【学習内容】 【独学時のポイント】 |
独学で医療事務資格の学習を行う場合、テキストや問題集を活用した学習が中心になります。
通信講座・資格スクール・専門学校との比較
医療事務資格試験の合格を目指すためには、資格取得サービスや学校を利用するのも一つの方法です。以下では、「通信講座」「資格スクール」「専門学校」のメリット・デメリットをご紹介します。
通信講座 |
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通信講座は、添削とアドバイスを受けながら学習するスタイルです。決められたカリキュラムや、課題提出の期限に沿って計画的に学習を進められます。カリキュラムをこなすためには、普段からきちんと学習時間を確保することがポイントです。 |
資格スクール |
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資格スクールでは、講義に合わせて学習を行います。他の人と一緒に勉強できるため、学習のペースがつかみやすいことがメリットです。また、先生から直接指導を受けることもできます。一方で、学習する時間や場所が限定されることがデメリットです。 |
専門学校 |
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専門学校では、通信講座や資格スクールより専門的な知識を身に付けることができます。就職サポートも受けられるため、資格取得から就職までの流れがスムーズになるでしょう。一方で、入学金や授業料が通信講座や資格スクールに比べて高いというデメリットがあります。 |
「通信講座」「資格スクール」「専門学校」を利用して医療事務資格試験の学習を行う場合、独学より資格取得にお金がかかります。
まとめ
医療事務資格は国家資格ではないものの、病院やクリニックへの就職・転職に有利となる資格です。医療事務資格の取得は、独学で目指すことができます。独学であれば費用を安く抑えつつ自分のペースで学習できるでしょう。ただし、自己管理ができずに学習効率が落ちてしまったり、分からない部分を質問できなかったりする弱点もあります。
独学による学習に不安がある人は、「通信講座」「資格スクール」「専門学校」を利用するのも一つの方法です。それぞれのメリット・デメリットを比較した上で、自分に合った学習方法を選びましょう!
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