給食調理員を辞めたい!職場のお悩み解決策と転職を成功させる方法
給食調理員は「食」を通じて相手の健康を支えるだけでなく、「おいしかったよ」「残さず食べられた!」などのうれしい言葉をもらえる、やりがいのある仕事です。
しかし、職場によっては収入や人間関係に恵まれず、「辞めたい」「仕事がつらい」と感じている方がいることも事実です。頑張って働き続けるか、転職をするか……。そんなふうに悩んだ場合は、どのような行動、選択をするべきでしょうか。
当記事では、給食調理員が抱える代表的な悩みを整理した上で、転職を含めた解決策について解説します。「キャリア形成について悩んでいる」という給食調理員の方は参考にしてください。
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目次
給食調理員を辞めたいと思うのはなぜ?代表的な4つの理由
実際のところ、給食調理員を辞めたいと考えている人は数多くいます。「自分だけの悩みじゃなかったんだ」と知ることで、多少安心できるのではないでしょうか。
また、辞めたいと思う人にはいくつかの共通した理由があります。以下に代表的な4つの理由を挙げてみるので、自分にあてはまるかを確かめてみましょう。
給料が安い
職場にもよりますが、給食調理員の給料は比較的安い傾向にあります。厚生労働省の職業情報提供サイトによると、2020年度における給食調理員の平均賃金は月収約23万円、年収約330万円となっています。
(出典:職業情報提供サイト「(給食調理員)」/https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/493)
世帯主として家族を養う場合の収入としては少なめで、独身の一人暮らしでも大きな貯金ができるほどではありません。
給食調理員は同じ勤務先で働く他業種と比べても給料水準が低く、平均年収は332.9万円。栄養士の平均年収367.6万円よりも30万円以上低く、施設介護員の平均年収352.8万円と比べても20万円ほど下回ります。仕事内容が違うとはいえ、他職種を「うらやましい」と思う場面もあるのではないでしょうか。
(出典:職業情報提供サイト「(栄養士)」/https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/171)
(出典:職業情報提供サイト「(施設介護員)」/https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/134)
また、直営(公務員)の給食調理員は厚遇となるものの、委託の場合は昇給がさほど見込めず、長く勤めても給料がほとんど変わらない傾向にあります。チーフやサブチーフといった管理職の手当も約1万~4万円が相場であり、「金額と責任が見合っている」とは言えない状況となっています。
仕事内容・免許取得方法・平均給与も紹介
体力的な負担が大きい
学校給食は、多いところだと1,000名分以上、少ないところでも200名分ほどの食事を作るため、「体力的につらい」と感じることがあります。大量の食材を運ぶうちに腰痛になる人や、食器洗浄などを繰り返しているうちに腱鞘炎になる人もいるでしょう。
また、始業の早さがネックになっている人もいます。始業時間が6時半〜7時半くらいの職場が一般的であるため、みんなが寝ているような時間に起きて出勤する必要があります。早起きが苦手な人にとっては、毎日がつらく感じるでしょう。
さらに、古くて設備が整っていない施設では、給食室に冷暖房がない場合もあり、夏場は体力の消耗だけでなく、熱中症にも注意する必要があります。給食調理員は1年程度続ければ、自然と体力がつき生活のリズムも定着するといわれますが、こうした過酷な環境だと慣れる前に辞めてしまう人も多いようです。
人間関係にストレスを感じる
給食調理員は女性中心の職場が多く、特有の雰囲気や派閥に悩まされることがあります。
チームで働く以上は孤立を避けたいところですが、相手に合わせてばかりいるとストレスがたまってしまいます。すぐに広まるうわさ話や、陰口にうんざりすることもあるでしょう。なかには、現場の中心的な人物に気に入られなかったばかりに「冷たくあしらわれた」「仕事を減らされた」といったケースもあるようです。
また、上司の性格や問題行動に疲弊して、仕事を辞めるスタッフもいます。例えば、態度がコロコロと変わる上司や、パワハラやセクハラをする上司などと一緒だと、なかなか気が休まらないもの。そうした言動が日々続くと、心を病む人もいるかもしれません。
生活・考え方の変化
結婚や出産を控えているという理由で、給食調理員を辞める人も多く見られます。仕事の特性上妊娠中の労働は難しいため、産休・育休制度が整っていない職場の場合は、仕事の継続が困難になります。また、「出産を機に家族との時間をもっと持ちたい」と考える人もいるでしょう。
結婚や出産以外では、将来への不安を感じて退職・転職するケースもあります。「目標や志を持って入社したものの、さまざまな現実を目の当たりにして心が揺らいでしまう」というのは、他の職種と同様十分にあり得えることです。
もちろん、給食調理員が辞める理由はネガティブなものばかりではありません。自分のやりたいことが見つかったために、業界を離れる人もいます。社会経験を重ねる中で視野が広がり、学生時代とは異なる職業に憧れを持つのは、自然な心理といえるでしょう。
辞めたい時に辞めてOK?給食調理員が転職前に考えること
給食調理員の仕事を辞めたいと思った時は、一度冷静になり、根本的な原因と向き合ってみましょう。職場環境が原因なのか、給食調理員の仕事自体が原因なのかによって、取るべき行動が変わるからです。
例えば、適職だと感じているものの人間関係に悩む場合は、異動を申し出たり別の職場を探したりすれば悩みを解決できます。また、身体的な不調がある場合は、ひとまず休職して様子を見るのも方法の一つです。
さまざまな可能性を探り、それでも「限界」だと感じる時には、転職を検討するのも良いでしょう。後悔しないためにも、じっくりと考えることが大切です。
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給食調理員が転職を成功させるための方法
給食調理員が自分に合う職場に転職するためには、いくつかのポイントを意識する必要があります。なお、ブランクが空いたり、転職歴が必要以上に増えたりした場合は、転職・再就職で不利になる恐れもあるので注意しましょう。
ここでは、転職を成功させるポイントを4つ紹介します。
辞めたい理由や仕事に求める条件を明らかにする
今後の仕事選びの判断材料にするために、「辞めたい理由」と「どのような条件なら満足できるのか」を書き出してみましょう。
残業が多くて不満という場合は、単純に「残業が少ない職場にしよう」と考えるのではなく、「月の平均残業時間が○時間以下の職場」といった具合に、希望をより明確にするのがおすすめです。この方法は、仕事を辞める際のモヤモヤした気持ちを整理する意味でも有効です。
辞める理由を深掘りすることは、応募書類の作成や面接対策にも役立ちます。例えば、「設備が整っていない」など環境的な要因で退職する場合、採用担当者に「設備の整った貴社で働きたい」など、転職理由や志望動機としてアピールできるでしょう。
自分の希望する働き方が実現できる施設を選ぶ
給食調理員の労働環境は、職場によって大きく異なります。子育てとの両立を図りたい場合は、人数に余裕がありシフトの融通が利きやすい大規模な施設を選ぶとよいでしょう。企業の社員食堂なら日勤が中心となるため、保育園などの送迎も無理なく行えます。
調理だけでなくさまざまな業務に挑戦したい場合は、食材管理、献立考案、事務作業など仕事内容が幅広い有料老人ホームや、グループホームなどの介護施設がおすすめです。食事数が学校給食ほど多くないので、体力的な負担も少ないでしょう。休日や労働時間を重視する場合は、パートやアルバイトなどの非正規雇用を検討してみましょう。
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給食調理員の経験を生かせる仕事を選ぶ
これまで培ってきた経験や知識を生かせる仕事を選べば、採用選考時に有利になるだけでなく、スムーズに業務を覚えられるメリットがあります。主な選択肢としては、飲食店、宅配弁当やケータリングサービスを提供する会社などが挙げられます。チーフ経験者なら、マネジメント経験を生かして管理職を目指すこともできるでしょう。
栄養士の資格があれば、食品メーカーで商品開発に携わる選択肢もあります。他業界ではあるものの、給食調理員として身に付けた集団調理の経験や食の安全に関する知識が役立つでしょう。
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専門知識を持つ転職エージェントを活用する
転職エージェントは、求職者と企業との間に立ち、希望に合う職場あるいは人材の紹介、労働条件の交渉、入社時期の調整などのサービスを提供する転職のスペシャリストです。求職者の利用は無料であることが一般的で、登録をするとキャリアアドバイザーが「希望の職場探し」や「応募書類の作成」などについてもサポートしてくれます。忙しい人や一人で転職活動をするのが不安な人にとって、心強い味方となるでしょう。
給食調理員が転職活動を行う際は、業界の求人を多く扱っているエージェントや、専門知識を豊富に持つアドバイザーが在籍するエージェントを選ぶことが重要です。
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まとめ
給食調理員を辞めたいと思う人の多くは、給料が安い、体力的な負担が大きいなどの悩みを抱えています。また、人間関係にストレスを感じたり、生活や考え方が変化したりして退職を選ぶケースもあるでしょう。転職を成功させるためには、仕事に求める条件を明確にした上で、自分に合った職場を選びましょう。
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