【例文付き】医療事務の自己PRの作成ポイントや基本構成を徹底解説!

文:武田直也(診療情報管理士)
医療事務の求人に応募する際、「どのような自己PRを書けば採用されやすくなるのか」と悩む方は多いのではないでしょうか。自己PRが曖昧だと、せっかくのスキルや経験が採用担当者に伝わらず、書類選考で不採用になる可能性があります。
本記事では、診療情報管理士である筆者が、医療事務に求められるスキル、未経験者と経験者それぞれの自己PRのポイントや、具体的な例文などを解説します。この記事を参考に、希望する医療機関からの採用率をぜひ高めてください。
目次
医療事務が自己PRを書く際の基本構成

自己PRの文字数は短すぎると意欲が感じられず、長すぎると読む側が大変なため、指定がない場合は300〜400字を目安にするとよいでしょう。
また、文章の構成は次の流れにすると読み手に伝わりやすくなります。
2. 強みなどの具体的なエピソードを書く
3. エピソードから得られた成果や学びを書く
4. 医療事務に活かせる点(今後の貢献)を書く
医療事務の自己PRを書く際のポイント
医療事務の自己PRでは、経験の有無に応じてアプローチが変わります。未経験者は意欲を、経験者は即戦力になることをアピールすることがコツです。
なお、いずれの場合も、差別化できる具体的なエピソードや数値を盛り込むと効果的です。
それでは、未経験者(新卒者含む)と経験者に分けてそれぞれのポイントを解説します。
未経験者の場合
未経験者は、医療事務に活かせる基本的なスキルがあることと、学習意欲を具体的に示すことが大切になります。
パソコンスキルでは、WordやExcelなどの使用経験年数や、1分間のタイピング文字数といった具体的な数値を記載しましょう。
コミュニケーション力については、接客業や営業職の経験があれば、「1日平均◯名の顧客対応」のように数値で示すと説得力が増します。
なお、異業種の前職がある場合は、そこでの経験と医療事務との共通点を見つけて伝えると効果的です。
例えば、銀行窓口での経験なら、「正確性が求められる現金取り扱いで3年間無事故達成」のように、医療事務でも重視される正確性をアピールすることができます。
新卒者の場合
新卒者は、学生時代に学んだパソコンスキルやアルバイト経験をもとにした提案ができると、採用後の活躍をイメージしてもらいやすくなります。
例えば、「Excelでタスク管理表の作成が可能です」「AIを補助的に活用しつつ、正確性を担保するために必ず自分の目で確認し修正を行っていました」などの具体的な記述があると、気に留めてもらえるでしょう。
経験者の場合
経験者は具体的な業務経験と実績を数値で示すと、即戦力をアピールできます。
「月平均◯件のレセプトを担当し、査定率◯%以下を維持」「接遇改善を目的に予約システム導入を提案し、患者満足度向上に貢献」のように具体的な成果を記載しましょう。
とくに、業務改善の経験があれば積極的に紹介すべきです。「カルテの整理方法を見直し、医師の診療時間短縮に貢献」のような具体例があると高く評価されます。
また、「難しい患者様対応で同僚から『頼りになる』と評価され、新人指導も任されました」といった、職場での信頼を示す内容も効果的です。
【例文】医療事務の自己PRまとめ

ここでは、採用担当者に興味を持ってもらうための参考として、自己PRの例文を紹介します。
未経験者向け例文
未経験者は、前職の経験をどのように医療事務に活かせるかを意識した構成にすると、期待値を高められます。
| 例文 |
|---|
| 私の強みはコミュニケーション力です。前職の営業職では、幅広い年齢層のお客様◯名以上を担当し、顧客満足度調査で部署内1位を獲得しました。医療事務では、患者様や医療職との信頼関係が重要だと理解しているため、この経験を活かし、貴院の患者様に安心感を提供し、チーム医療の一員として貢献したいと考えています。 |
新卒者向け例文
新卒者は就職活動前にやってきたことを整理し、入職後の意欲を添えると好印象です。
| 例文 |
|---|
| 私の強みはパソコンスキルです。専門学校での学びを活かし、アルバイトでオフィスソフトを使った顧客管理の一端を担った経験があります。また、対面でのコミュニケーションが得意なため、患者様との接遇で悩みに寄り添う対応を心がけながら、1日でも早く信頼いただけるように取り組みたいと考えております。 |
経験者向け例文
経験者は前職での経験について、数字を交えた内容にすると説得力が増します。
| 例文 |
|---|
| ◯年間、内科クリニックで医療事務として、月平均◯件のレセプトを担当し、査定率◯%以下を維持するために貢献してきました。患者様への説明では、「わかりやすく教えてくれてありがとう」といった声を多数いただいたことを誇りに思っています。今後は診療情報管理士の取得を通じて、貴院の医療事務業務の質向上に尽力したいと考えています。 |
医療事務の自己PRのNG例
効果的な自己PRを作成するためには、採用担当者に悪い印象を与えてしまう内容も理解しておく必要があります。以下の3つのパターンはとくに注意が必要です。
条件面を優先した内容
給与や福利厚生を自己PRの中心にすると、業務への意欲が伝わりにくくなるため避けるのが望ましいです。
「家庭と両立しやすい環境を求めています」といった表現も、業務より個人の事情を優先していると見なされやすく、柔軟性に欠ける印象を与える可能性があります。
自己中心的な内容
「自分のペースで仕事を進めたい」「残業はできません」といった表現は、チームワークが重要な医療現場ではマイナスイメージを与えることも。
「チームの一員として貢献したい」「患者様のために柔軟に対応したい」といった協調性を示す内容に変更しましょう。
資格のみを強調した内容
「医療事務検定に合格しているので即戦力として活躍できます」のように、資格のみを強調するのは効果的ではありません。
「医療事務検定で学んだ知識をもとに、患者様にわかりやすく説明できるよう努力したい」などと、資格を土台とした今後の取り組みを述べる姿勢が重要です。
医療事務に求められる重要スキル

自己PRを書く前に、医療事務の仕事において病院やクリニックが求めている人物像を理解することが大切です。それがきちんとアピールできていると、自然と採用担当者の目に留まりやすくなります。
医療事務は、患者さんと接する窓口業務のほか、医師をはじめとする医療職とも頻繁に接し、なおかつレセプト(診療報酬明細書)の作成、会計も担当するため、さまざまな能力が求められます。そのなかでも重要なのが次の3つのスキルです。
コミュニケーション能力
医療事務は日々患者さんと接する職業です。そのため、患者さんやご家族の不安に寄り添う傾聴力と、難しい言葉が並ぶ医療制度などをわかりやすく説明する力が必要となります。
一方で、医師や看護師などの医療職との連携も欠かせないため、幅広い職種の人たちと連携できるコミュニケーション能力が求められます。
パソコン操作能力
医療事務業務は、レセプト作成や受付処理、予約管理など、その多くがパソコン操作を伴います。
WordやExcelなどのオフィスソフトを使いこなす能力のほか、電子カルテシステムやレセコン(レセプトコンピュータ)など医療特有のシステムへの適応能力も重要です。
患者さん対応や業務上のやりとりなどをしながらパソコン操作を行う場面も多いため、仕事を同時並行でこなす処理能力も必要となります。
正確さと学習意欲
レセコンの進化で診療報酬は自動算定できる部分もありますが、最終的な判断は人の目で行う場面がまだ多くあります。そのため、カルテに記載されている内容の正確さが求められます。
また医療事務は、「初診料291点 、再診料75点(令和6年度診療報酬改定時点) 」といった基本的な点数から、処置や手術などの複雑な算定ルールまで幅広い知識が必要になります。さらに、2年に一度の診療報酬改定があるため、常に新しい知識を習得する学習意欲も求められます。
医療事務の自己PRを書く際は、これらの3つのスキルを中心に自己PRを構成していきます。
面接での自己PR展開方法

面接では「医療事務の仕事に対する意欲」を明確に伝える話し方が重要です。書類に書いた内容をさらに詳しく説明し、「なぜその経験が医療事務に活かせるのか」を論理的に説明しましょう。
コミュニケーション能力や丁寧な言葉遣い、相手を思いやる態度を実際に示すと、面接官へ好印象を与えられます。
まとめ
医療事務の自己PRでは、経験の有無に応じたアプローチが基本です。まずは自分の経験を振り返り、未経験者はこれまでの経験を医療事務にどう活かすかを具体的に示し、経験者は数値を交えた実績と今後の成長意欲をアピールするとよいでしょう。
履歴書はあなたの印象を決める大切な書類です。時間をかけて丁寧に作成し、採用担当者に「ぜひ会ってみたい」と思ってもらえるような自己PRを目指しましょう。
医療事務の仕事は、直接的に栄養指導を行う職種ではありませんが、「患者さんの健康を支える医療チームの一員」として重要な役割を担っています。
食事や栄養管理に携わる私たち管理栄養士も、医療事務の方々が正確で丁寧な業務を行ってくださることで、患者さんに安心して医療や栄養相談を受けていただけます。
自己PRを考える際は、「正確性」「コミュニケーション力」「相手を思いやる姿勢」といった点を意識すると良いでしょう。これらは医療・福祉の現場に共通して求められる資質です。
医療事務を志す皆さんが、ご自身の強みを自信を持って伝え、現場で活躍されることを心から応援しています。
著者プロフィール

武田直也
診療情報管理士
18年間医療事務として、合計3つの医療機関に従事。診療報酬をはじめ、診療情報管理士の資格を活かしたカルテ監査やDPCデータ分析、クリニカルパスなどの医療情報利活用に精通している。フリーランスWebライター。
監修者プロフィール

武井 香七
管理栄養士
帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科卒業 横浜未来ヘルスケアシステム、戸塚共立第一病院3年7ヶ月勤務 株式会社コノヒカラ、障がい者グループホーム半年勤務 その後フリーランスを経て株式会社Wellness leadを設立。栄養士事業と健康事業を行なっている。













